Sun GlassFish Communications Server 2.0 管理ガイド

第 8 章 SIP、Web、および EJB コンテナ

コンテナは、アプリケーションコンポーネントに実行時サポートを提供します。アプリケーションコンポーネントは、コンテナのプロトコルとメソッドを使用して、サーバーが提供するほかのアプリケーションコンポーネントとサービスにアクセスします。Communications Server は、アプリケーションクライアントコンテナ、アプレットコンテナ、Web コンテナ、およびEJB コンテナを提供します。コンテナを示す図については、「Communications Serverの概要」の節を参照してください。

この章では、次のコンテナについて説明します。

SIP Servlet コンテナ

Communications Server は、SIP Servlet コンテナを提供し、SIP 準拠のアプリケーションをホストします。このコンテナには次の機能があります。

SIP コンテナのプロパティーの編集

デフォルトドメインの SIP コンテナの設定を表示するには、次の asadmin コマンドを使用します。

get server.sip-container.*

一般的な出力は次のとおりです。


server.sip-container.external-address =
server.sip-container.external-sip-port = 5060
server.sip-container.external-sips-port = 5061p

デフォルトでは、外部アドレスは空です。SIP コンテナは、マシンのすべてのネットワークインタフェースを検査して適切なアドレスを見つけようとするヒューリスティックを備えます。クラスタ設定では、外部アドレスの変更が必須です。SIP コンテナの外部 SIP および SIPS ポート設定は、SIP リスナーの外部 SIP および SIPS ポート設定によりオーバーライドされます。

SIP コンテナのポート設定を変更するには、次の asadmin コマンドを使用します。

set server.sip-container.external-sip-port=5065

SIP コンテナのサブ要素は、session-managersession-properties です。store-propertiesmanager-properties は、session-manager のサブ要素です。

管理コンソールを使用して SIP コンテナのプロパティーを変更するには、「設定」ノードを選択し、設定名を選択して、「SIP コンテナ」ノードを選択します。「一般」、「セッションプロパティ」、「マネージャプロパティ」、「ストアプロパティ」のタブを使用して、SIP コンテナのプロパティーを表示および変更できます。

次の CLI コマンドを使用して、SIP コンテナのサブ要素と属性を表示することもできます。

SIP コンテナのサブ要素を表示するには、list server.sip-container.* コマンドを使用します。

SIP コンテナの属性を表示するには、get server.sip-container.* コマンドを使用します。

SIP コンテナのセッションプロパティーの編集

SIP コンテナのセッションプロパティーの属性を表示するには、get server.sip-container.session-config.session-properties.* コマンドを使用します。

SIP コンテナのセッションプロパティーの属性を設定するには、get および set コマンドを使用します。

get server.sip-container.session-config.session-properties.*

set server.sip-container.session-config.session-properties.timeout-in-seconds=0

SIP コンテナのセッションマネージャープロパティーの編集

SIP コンテナのセッションマネージャープロパティーのサブ要素を表示するには、list server.sip-container.session-config.session-manager.* コマンドを使用します。

サブ要素は store-propertiesmanager-properties の 2 つです。

store-properties の属性を表示するには、get server.sip-container.session-config.session-manager.store-properties.* コマンドを使用します。

manager-properties の属性を表示するには、get server.sip-container.session-config.session-manager.manager-properties.* コマンドを使用します。

SIP コンテナのセッションマネージャープロパティーの属性を設定するには、get および set コマンドを使用します。

get server.sip-container.session-manager.manager-properties.reap-interval-in-seconds

set server.sip-container.session-manager.manager-properties.reap-interval-in-seconds=2

SIP コンテナのすべてのプロパティーについては、TBDlink を参照してください。

Web コンテナ

Web コンテナは、Web アプリケーションを稼動させる Java EE コンテナです。Web コンテナは、サーブレットと JSP (JavaServer Pages) の実行環境を開発者に提供することにより、Web サーバーの機能を拡張します。

EJB コンテナ

エンタープライズ Beans (EJB コンポーネント) は、ビジネスロジックを含む Java プログラミング言語サーバーコンポーネントです。EJB コンテナは、エンタープライズ Beans へのローカルアクセスとリモートアクセスを提供します。

エンタープライズ Beans には、次の 3 つのタイプがあります。 セッション Beans、エンティティー Beans、およびメッセージ駆動型 Beans です。セッション Beans は一時的なオブジェクトやプロセスを表し、通常は 1 つのクライアントが使用します。エンティティー Beans は通常データベースに保持されている持続性データを表します。メッセージ駆動型 Beans は、メッセージを非同期でアプリケーションモジュールやサービスに渡すために使われます。

コンテナの機能は、Enterprise JavaBean を作成したり、ほかのアプリケーションコンポーネントが Enterprise JavaBean にアクセスできるように Enterprise JavaBean をネームサービスにバインドしたり、承認されたクライアントだけが Enterprise JavaBean メソッドにアクセスできるようにしたり、Bean の状態を持続的記憶領域に保存したり、Bean の状態をキャッシュしたり、必要に応じて Bean を活性化したり非活性化したりすることです。