Sun GlassFish Communications Server 2.0 管理ガイド

サーバーのライフサイクルコマンド

サーバーのライフサイクルコマンドとは、ドメインまたはインスタンスを、作成、削除、起動、または停止するコマンドのことです。

表 C–2 サーバーのライフサイクルコマンド

コマンド 

定義 

create-domain

ドメインの設定を作成します。ドメインとは管理用の名前空間のことです。どのドメインにも設定があり、その設定は一連のファイルに格納されます。アプリケーションサーバーの所定のインストールでは、任意の数のドメインを作成できます。それぞれのドメインには個別の管理アイデンティティーが与えられます。ドメインは、1 つずつ独立して存在しています。所定のシステムの asadmin スクリプトに対してアクセス権を持つユーザーは、ドメインを作成し、自分の選択するフォルダにその設定を格納することができます。デフォルトでは、ドメイン設定は install_dir/domains ディレクトリに作成されます。この場所をオーバーライドして、別の場所に設定を格納することもできます。

delete-domain

指定したドメインを削除します。ドメインはすでに存在して、停止している必要があります。 

start-domain

ドメインを起動します。ドメインのディレクトリが指定されていない場合は、デフォルトの install_dir/domains ディレクトリにあるドメインが起動します。複数のドメインが存在する場合、domain_name オペランドを指定する必要があります。

stop-domain

指定したドメインのドメイン管理サーバーを停止します。 

restore-domain

ドメイン下のファイルをバックアップディレクトリから復元します。 

list-domains

ドメインを一覧表示します。ドメインのディレクトリが指定されていない場合は、デフォルトの install_dir/domains ディレクトリにあるドメインが表示されます。複数のドメインが存在する場合、domain_name オペランドを指定する必要があります。

backup-domain

指定したドメイン下のファイルをバックアップします。 

login

ユーザーをドメインにログインさせます。(ローカルの) 各種マシン上でさまざまなアプリケーションサーバードメインが作成されている場合、これらの中の任意のマシンから asadmin を呼び出すことによって、任意の場所にあるドメインを (リモートで) 管理することができます。この機能は、特定のマシンが管理クライアントとして選択されており、そのマシンが複数のドメインやサーバーを管理しているような場合に特に役立ちます。任意の場所にあるドメインを管理するために使用される asadmin コマンドは、リモートコマンドと呼ばれます。asadmin login コマンドを使用すると、このようなリモートドメインの管理が簡単になります。login コマンドは対話型モードのみで実行されます。ここでは、管理ユーザー名とパスワードの入力が求められます。正常にログインしたら、ユーザーのホームディレクトリにファイル .asadminpass が作成されます。これは、-‐savelogin オプションの使用時に create-domain コマンドによって変更されるファイルと同じものです。このコマンドを実行するには、ドメインが実行されている必要があります。

create-instance

ローカルまたはリモートマシン上に新しいサーバーインスタンスを作成します。 

delete-instance

サーバーインスタンスを削除します。このコマンドは、リモートまたはローカルで実行できます。ユーザーの認証には、管理サーバー用に指定されたパスワードを使用します。また、削除するインスタンスは、管理サーバーが処理するドメイン内にすでに存在していなければなりません。削除操作は取り消せないため、このコマンドは慎重に使用してください。