NIS+ への移行

DNS 転送を実装する方法を決める

NIS サーバは、Solaris 1.x の NIS クライアントからの DNS 要求を転送することができます。 NIS互換モードで実行される NIS+ サーバにも、DNS 転送機能がありますが、Solaris 2.3以降のリリースからしか使用できません。(この機能は、パッチ#101022-06 を使用すれば、Solaris 2.2 でも使用できます。) このため、Solaris 2.x の NIS クライアントは、 /etc/nsswitch.conf ファイルと /etc/resolv.conf ファイルをローカルに設定しておく必要があります。

NIS 互換モードで実行される Solaris 2.0 または 2.1 のサーバによってサポートされている Solaris 1.X NIS クライアントは、DNS 転送を利用することができません。これらのサーバは、Solaris 2.3 以降のリリースにアップグレードする必要があります。

DNS ドメインの区分を再度作成するときは、新しい DNS ゾーンファイルを定義しなければなりません。ただし、クライアントによっては、/etc/resolv.conf ファイルの変更が必要な場合があります。クライアントが DNS クライアントでもある場合は、そのネームサービススイッチ構成ファイルを設定して、NIS+ テーブルだけでなく、DNS ゾーンファイルまたは NIS マップのホスト情報を検索することができます。

NIS+ クライアントの DNS 転送

NIS+ クライアントは、NIS クライアントのような、暗黙の DNS 転送機能を持ちません。そのかわり、ネームサービススイッチを使用することができます。NIS+ クライアントに DNS 機能を与えるには、その hosts エントリを次のように変更してください。

hosts: nisplus dns [NOTFOUND=return] files

Solaris 2.x NIS クライアントの DNS 転送

NIS クライアントが、 NIS 互換の NIS+ サーバの DNS 転送機能を使用している場合、そのクライアントの nsswitch.conf ファイルは、hosts エントリに hosts: nis dns files という構文があってはいけません。DNS 転送では、ホスト要求が DNS に自動的に転送されるため、この構文があると、NIS+ サーバとネームサービススイッチの両方が、不必要な要求を DNS サーバに転送するため、性能が低下してしまいます。