Solaris 2.x への移行

資源の制限

Solaris 2.6 での資源の制限は大きく異なります。前リリースでは、静的テーブルの割り当てがファイル記述子やアクティブなプロセスなどの資源に使用されました。これらの資源は、現在は動的に割り当てられます。つまり、空いている物理メモリによって制限されることを意味します。表 16-3 に資源の制限を示します。

表 16-3 資源の制限

構成 

制限 

RLIMIT_CORE

プロセスによって作成できるコアファイルの最大サイズ (バイト単位) 

RLIMIT_CPU

プロセスが使用できる最大 CPU タイム (秒単位) 

RLIMIT_DATA

プロセスのヒープの最大サイズ (バイト単位) 

RLIMIT_FSIZE

プロセスによって作成できるファイルの最大サイズ (バイト単位) 

RLIMIT_NOFILE

プロセスによって作成できるファイル記述子の最大数より 1 大きい値 

RLIMIT_VMEM

プロセスのマップされたアドレスサイズが増大できる最大サイズ (バイト単位) 

RLIMIT_STACK

プロセスのスタックの最大サイズ (バイト単位) 


注 -

ネットワークライブラリを必要とする共有オブジェクトはすべて動的にリンクしなければなりません。ネットワークライブラリは、libdl.so.1 を必要とし、アーカイブライブラリは利用できません。


表 16-4 に SunOS 4.x ライブラリと Solaris 2.6 ライブラリ、およびそれらの位置を示します。

表 16-4 ライブラリ位置の比較

ライブラリ名 

SunOS 4.x ディレクトリ 

Solaris 2.6 ディレクトリ 

libbsdmalloc.a

/usr/lib

/usr/lib

libc.a

/usr/lib および /usr/5lib

/usr/lib

libc.so.1.7

/usr/lib

/usr/lib

libc.so.2.7

/usr/5lib

/usr/lib

libc_p.a

/usr/5lib

なし 

libcurses.a

/usr/lib および /usr/5lib

/usr/ucblib および /usr/ccs/lib

libcurses_p.a

/usr/5lib

なし 

libdbm.a

/usr/lib

/usr/ucblib

libdl.so.1.0

/usr/lib

/usr/lib

libg.a

/usr/lib

なし 

libkvm.a

/usr/lib

なし  

libkvm.so.0.3

/usr/lib

/usr/lib

libl.a

/usr/lib

/usr/ccs/lib

libln.a

/usr/lib

なし 

liblwp.a

/usr/lib

なし 

libm.a

/usr/lib

/usr/lib および /usr/lib/libp

libmp.a

/usr/lib

/usr/lib

libnbio.a

/usr/lib

なし 

libnsl.a

/usr/lib

/usr/lib

libpixrect.a

/usr/lib

なし

libpixrect.so.2.14

/usr/lib

なし 

libposix.a

/usr/lib

なし 

libresolv.a

/usr/lib

/usr/lib

librpcsvc.a

/usr/lib

/usr/lib

libsuntool.so.0.54

/usr/lib

なし 

libsunwindow.so.0.55

/usr/lib

なし 

libsvidm.a

/usr/5lib

なし 

libsvidm_p.a

/usr/5lib

なし 

libtermcap.a

/usr/lib および

/usr/5lib

/usr/ucblib および /usr/ccs/lib

libtermlib.a

/usr/lib および

/usr/5lib

/usr/ccs/lib

libxgl.so.1.1

/usr/lib

/opt/SUNWits/

Graphics-sw/xgl/lib

libxpg.a

/usr/xpg2lib

なし 

liby.a

/usr/lib および

/usr/5lib

/usr/ccs/lib