ネットワークが安定し正常に動作する期間が長くなるにつれて、ネットワークの機能とサービスの拡張を望む組織の要求が大きくなってきます。始めのうちは、新しいホストを追加することによってネットワーク人口を増やし、共有ソフトウェアを追加することによってネットワークサービスを拡張することができます。しかし、最終的には、単一のネットワークではこれ以上効率的に運営できないような限界点に達することになります。そうなったときが、ネットワーク管理サイクルの第 4 のフェーズである拡張作業にとりかかるときです。
ネットワークの拡張については、選択肢がいくつかあります。
新規のネットワークを設定し、ルータとして働くマシンを使ってそのネットワークを既存のネットワークに接続して、インターネットワークを作る
ユーザの自宅またはリモートサイトでマシンの構成を行い、それらのマシンが電話回線を介してネットワークに接続できるようにする
ネットワークをインターネットに接続して、ネットワークのユーザが、世界中の他のシステムから情報を検索できるようにする
UUCP 通信の構成を行い、ユーザがリモートマシンとの間でファイルと電子メールを交換できるようにする
第 5 章「ルータの構成」は、インターネットを設定するための手順を収めてあります。パート II には、可搬コンピュータ用のネットワーク接続の設定方法の説明があります。パート III は、UUCP を使って、ユーザのマシンと他の UUCP システムとの間で情報を交換する方法についての説明があります。