TCP/IP とデータ通信

アプリケーション層

アプリケーション層は、誰でも使用できる標準的なインターネットサービスとネットワークアプリケーションを定義します。これらのサービスとトランスポート層の両方の働きにより、データの送受信が行われます。アプリケーション層のプロトコルにはさまざまのものがあり、そのうちのいくつかは、すでに使用しているでしょう。下に、この種のプロトコルの例をいくつか挙げておきます。

標準 TCP/IP サービス

UNIX "r" コマンド

UNIX "r" コマンドを使用すると、ユーザは、指定したリモートホストで実行したいコマンドを、各自のローカルマシンで発行することができます。この種のコマンドには次のものがあります。

これらのコマンドの使い方についての説明は、 『Solaris ユーザーズガイド (上級編)』と、rcp(1)rlogin(1)rsh(1) の各マニュアルページに出ています。

ネームサービス

Solaris 実装の TCP/IP では、NIS+ と DNS の 2 つのネームサービスが使用できます。

ファイルサービス

NFS アプリケーション層プロトコルは、Solaris オペレーティングシステム用のファイルサービスを提供します。NFS サービスについての完全な説明は、『NFS の管理』 に収めてあります。

ネットワーク管理

SNMP (ネットワーク管理用プロトコルの一種。Simple Network Management Protocol) を使用すると、ネットワークのレイアウトを表示し、主要マシンの状態を表示し、さらに、その他の複雑な統計情報をグラフィカルユーザインタフェースを持つソフトウェアから得ることができます。多くの企業が、SNMP を実装するネットワーク管理パッケージを提供しています。SunNet ManagerTM はその一例です。

ルーティングプロトコル

TCP/IP ネットワーク用の 2 つのルーティングプロトコルとして、RIP (Routing Information Protocol) と RDISC (Router Discovery Protocol) があります。これらのプロトコルについては、 第 5 章「ルータの構成」で説明します。