ローカルまたは遠隔ドメインに、グローバルサーバー優先順位を設定できます。優先順位は、個別のマシンと 1 つのサブネット上のすべてのマシンに設定できます。
この節では、NIS+ ドメインのマスターサーバーに存在するグローバル client_info テーブル内にサーバーの優先順位を設定する方法を説明します。マスターサーバー上にテーブルがある場合、NIS+ は、そのテーブルをドメインの既存の複製サーバー上に複写します。
個別のマシンにローカル client_info ファイルを作成する方法については、 「ローカルサーバー優先順位を指定する」 を参照してください。
グローバル client_info テーブルとローカル client_info ファイルの違いについては、「グローバルテーブルまたはローカルファイル」を参照してください。
サーバーの優先順位番号を割り当てるには、次のどちらかを指定した nisprefadm を実行してください。
新規または別の優先サーバーを追加する場合は、-a オプションを指定します。
既存のサーバー優先順位を削除して、新規の優先順位を作成する場合は、-u オプションを指定します。
1 つのサブネット上のすべてのマシンのグローバルテーブルにサーバーの優先順位を割り当てるには、次のようにします。
nisprefadm に -G および -C subnet オプションを指定して実行します。
#nisprefadm -G -a -C subnet servers (preferences)
-C subnet には、優先順位を適用するサブネットの IP 番号を指定します。使用するシェルによっては、マシンを引用符で囲む必要があります。
servers (preferences) には、1 つまたは複数のサーバーが入ります。それらには優先順位格付け番号を指定できます。
たとえば、サブネット 123.123.123.123 が、nismaster および replica3 サーバーにはデフォルトの優先順位番号ゼロを付け、manf.replica6 サーバーには優先順位番号 1 を付けて使用するように指定する場合は、次のように入力してください。
polaris# nisprefadm -a -G -C 123.123.123.123 nismaster1 ¥ replica3 "manf.replica6(1)"
# nisprefadm -G -a -C machine servers (preferences)
-C マシンには、優先順位を適用するマシンを指定します。使用するシェルによっては、machine を引用符で囲む必要があります。
servers (preferences) には、1 つまたは複数のサーバーが入ります。それらには優先順位格付け番号を指定できます。
たとえば、マシン cygnus に指定された現行の優先順位を、replica7 と replica9 の両方にデフォルトの優先順位番号ゼロを指定したものに置き換える場合は、次のように入力します。
polaris# nisprefadm -u -G -C cygnus replica7 replica9
遠隔ドメイン内の個別のマシン、または遠隔ドメイン内の 1 つのサブネット上にあるすべてのマシンにサーバーの優先順位を割り当てるには、次のようにします。
nisprefadm に -C、-G、-d オプションを指定して実行します。
# nisprefadm -a -G -C name ¥ -d domain servers (preferences)
name には、サブネットの IP 番号またはマシン名が入ります。このコマンドを使用して行なった変更は、ここに入力したサブネットまたはマシンに適用されます。
domainname には、遠隔ドメイン名が入ります。
servers (preferences) には、1 つまたは複数のサーバーが入ります。それらには優先順位格付け番号を指定できます。
たとえば、デフォルトの優先順位番号ゼロを指定した nismaster2 サーバーを、遠隔ドメイン sales.doc.com 内のサブネット 111.11.111.11 の優先サーバーのリストに追加する場合は、次のように入力します。
polaris# nisprefadm -a -G -C 111.11.111.11 -d sales.doc.com. nismaster2