fncreate でコンテキストタイプとして service を指定すると、service コンテキストが作成されます。service コンテキストでは、サービス名のバインドが行えます。service コンテキスト中でバインドできるリファレンスのタイプに制約はありません。ただし、service コンテキストを使用するアプリケーションによっては制約が設けられます。たとえば、デスクトップアプリケーションのグループなら、service コンテキスト中でバインドされるリファレンスのタイプは、カレンダ、カードファイル、ファックスサービス、プリンタなどになるでしょう。
# fncreate -t service org/sales/service/
sales という組織の service コンテキストが作成されます。末尾の名前 (service) は名前空間識別子なので、fncreate では org/sales/_service/ の org/sales/service/ のリファレンスへのバインドも行われます。このコマンドの実行後は、org/sales/service/calendar、org/sales/service/fax といった名前をこのサービスコンテキストでバインドできます。
service コンテキストでは、階層型の名前空間 (左から順に名前が並べられ、名前と名前の間はスラッシュで区切られる) がサポートされています。これによってアプリケーションは、名前空間をサービスごとに区切ることができます。デスクトップアプリケーションの場合、plotter コンテキストを作成した後に以下のコマンドを使用すれば、service コンテキストの下に plotter のグループを作成することができます。
# fncreate -t service org/sales/service/plotter
さらにこの下には、org/sales/service/plotter/speedy、org/sales/service/plotter/color といった名前をバインドできます。
ただし、末尾の名前が名前空間識別子ではないので、service と _service のようなバインドが行われることはありません。
作成される service コンテキストの所有者となるのは、fncreate コマンドを実行した管理者です 。