エンタープライズレベルのネームサービスが NIS+ の場合、ルートリファレンスのアドレスタイプは、onc_fn_nisplus_root になります。ルートリファレンスネットワークアドレスには、必要 (必須の) 要素が 2 つと、オプションの要素が 1 つあります。要素は、以下のように空白文字で区切られます。
root-domain server [server_IP_address]表 25-1 NIS+ ルートリファレンス
アドレス要素 |
説明 |
---|---|
root_domain |
NIS+ ルートドメインの完全指定名 (末尾にドットが必要) |
server |
nis+_root_domain にサービスを行なっている NIS+ サーバー (マスターあるいは複製) のうちの 1 つのホスト名 |
server_IP_address |
nis+server の IP アドレス。これは、nis+server の名前がわかっている場合は、オプション。このことは、/etc/nsswitch.conf ファイルのリストにあるネームサービスのどれか 1 つにより、これが取得できなければならないことを意味している |
たとえば、NIS+ ルートドメインが doc.com. (末尾のドットに注意) で、ホスト nismaster.doc.com を使ってこれに到達できるとします。この場合ルートリファレンスは以下のようになります。
doc.com. nismaster.doc.com
上の例で、サーバーの IP アドレスが指定されていないのは、これ以外の方法で取得できるからです。何らかの理由で、その IP アドレスがこれ以外の方法で取得できない場合、ルートリファレンスは以下のようになります。
doc.com. nismaster.doc.com 123.123.123.33