ここで説明する内容は、次のとおりです。
Java ES には、Java ES インストーラを使用してシステムにインストールした製品コンポーネントを削除するためのアンインストールプログラムが用意されています。Java ES インストーラと同じく、アンインストーラは、グラフィカル、テキストベース、またはサイレントの各モードで実行できます。
Java ES インストーラはインストール中に、Java ES アンインストーラを次の場所に配置します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWentsys5
Linux および HP-UX の場合: /var/sadm/prod/sun-entsys5
オプションの -no パラメータを使用して、ソフトウェアをアンインストールしない設定でアンインストーラを実行することができます。このオプションは、アンインストーラの動作に慣れるのに役立つだけでなく、状態ファイルを作成してサイレントアンインストールにそれを使用する場合にも便利です。
アンインストーラによって削除されるのは、Java ES インストーラによってインストールされた製品コンポーネントだけです。Java ES インストーラを使用せずにインストールした製品コンポーネントの削除については、各製品コンポーネントのドキュメントに記載されている操作手順を参照してください。
アンインストーラは Java ES 共有コンポーネントを削除しません。
アンインストーラの実行は、Java ES 製品コンポーネントがインストールされている個々のホストごとに行う必要があります。リモートアンインストールはサポートされていません。削除する製品コンポーネントを、ホストごとに 1 つまたは複数選択することができます。
アンインストーラによって、設定ファイルとユーザーデータファイルが削除される場合があります。これらのファイルはコンポーネントによって異なります。アンインストールプロセスが完了したあとで、一部のファイルとディレクトリの削除が必要になる場合もあります。製品別の情報については、「Java ES 製品コンポーネントのアンインストール動作の確認」を参照してください。
複数のセッションでアンインストールを行う場合、アンインストーラは必要に応じて製品コンポーネントの設定解除ページを表示します。
アンインストーラがサードパーティー製の Web コンテナのインストール設定を解除することはありません。
アンインストーラが Web コンテナでの Access Manager SDK のインストール設定を解除することはありません。Web コンテナの再設定は、元の classpath に戻すなどして手動で行う必要があります。
Sun Cluster ソフトウェアがインストールされているが、クラスタノードの設定に一度も使用されていない場合を除き、Sun Cluster ソフトウェアの削除にはアンインストーラを使用しないでください。詳細については、「Sun Cluster ソフトウェアのアンインストール」を参照してください。
アンインストーラの動作は、インストールした製品コンポーネント、および各製品コンポーネントの相互関係によって異なります。
アンインストーラは、同一ホストにインストールされている製品間の依存関係を認識します。同一ローカルホスト上で依存関係を持つ製品コンポーネントをアンインストールしようとすると、アンインストーラは警告を出力します。
たとえば、Portal Server がインストールされているホストから Access Manager をアンインストールしようとすると、Portal Server は Access Manager がないと機能できないことを、アンインストーラが警告します。
通常は、他の製品コンポーネントが依存していない製品コンポーネントはアンインストールできます。
たとえば、Portal Server は Access Manager に依存していますが、Access Manager は Portal Server に依存していません。Portal Server をアンインストールしようとした場合、Access Manager は Portal Server がなくても機能できるため、アンインストーラは警告を発行しません。
製品コンポーネントをアンインストールするときは、どの製品がその製品コンポーネントをサポートするように設定されているかを調べ、必要であれば追加の設定を行います。必要な追加設定を行わない場合、存在しなくなった製品をサポートするように設定された製品コンポーネントがシステムに残されることになります。
アンインストーラは、次の相互依存性を認識しません。
リモートホストからの依存関係
設定による依存関係
製品コンポーネントの依存関係のなかには、リモートホストに配備された製品コンポーネントによって解決できるものもあります。アンインストーラはこのような依存関係を認識しません。
たとえば、Directory Server をアンインストールする場合、アンインストーラは、Access Manager が Directory Server に依存することを、両製品が同じホスト上に配備されている場合でも警告しません。これは、別のホスト上の別の Directory Server インスタンスが Access Manager をサポートする「可能性がある」からです。
アンインストーラは、インストール後の設定によって生じる製品コンポーネント間の依存関係を認識しません。
たとえば、同じホストに Portal Server と Calendar Server をインストールし、Portal Server のカレンダチャネルとして Calendar Server を使用するように Portal Server を設定したとします。この設定により、Portal Server は Calendar Server に依存します。ただし、そのあとで Calendar Server をアンインストールしようとしても、アンインストーラはインストール後の設定を認識していないため、Portal Server が Calendar Server に依存することを警告しません。