Service Registry は、ebXML Registry です。これは、標準メタデータや拡張可能メタデータで記述されたあらゆる種類の電子コンテンツを管理する連携されたレジストリおよびリポジトリの一種です。サービス指向アーキテクチャー (SOA) やその他のコンテンツおよびメタデータの、連携したセキュアな情報管理機能を提供します。ebXML Registry 3.0 および UDDI 3.0 レジストリプロトコルをサポートしています。
この節では、Service Registry 3.1 で新しく追加された機能と、サポートされている製品について説明します。
以前のポート値 6060 が、X ウィンドウシステム (X11) の使用のために IANA (Internet Assigned Numbers Authority) に登録された値と競合したため、Service Registry のデフォルトのアクセスポート値が変更されました。新しいデフォルトのアクセスポート値は 6480 です。現在、デフォルトの Service Registry ポートはすべて IANA に登録されています。
Java API for XML Registries (JAXR) を使用している既存のクライアントをすべて、新しいポート値を使用するように変更してください。JAXR クライアントの場合、このポート値はプロパティー javax.xml.registry.queryManagerURL と javax.xml.registry.lifeCycleManagerManagerURL で指定します。プロパティーファイルにこれらのプロパティーが定義されている場合は、クライアントを再コンパイルする必要はありません。
Service Registry パッケージは、表 1–1に示すように名前が変更されました。
表 1–1 Service Registry のパッケージ名の変更
パッケージの説明 |
Java ES 4 のパッケージ名 |
Java ES 5 のパッケージ名 |
---|---|---|
Solaris OS 上の配備パッケージ |
SUNWsoar-server |
SUNWsrvc-registry-deploy |
Linux および HP-UX システム上の配備パッケージ |
sun-soarserver |
sun-srvc-registry-deploy |
Solaris OS 上の開発パッケージ |
SUNWsoar-sdk |
SUNWsrvc-registry-dev |
Linux および HP-UX システム上の開発パッケージ |
sun-soarsdk |
sun-srvc-registry-dev |
Service Registry のインストールパス名もまた、表 1–2に示すように変更されました。
表 1–2 Service Registry のインストールパス名の変更
説明 |
Java ES 4 のパス名 |
Java ES 5 のパス名 |
---|---|---|
Solaris OS 上のベースインストールディレクトリ |
/opt/SUNWsoar |
/opt/SUNWsrvc-registry |
Linux および HP-UX システム上のベースインストールディレクトリ |
/opt/sun/SUNWsoar |
/opt/sun/srvc-registry |
Solaris OS 上のドメインとデータのインストールディレクトリ |
/var/opt/SUNWsoar |
/var/opt/SUNWsrvc-registry |
Linux および HP-UX システム上のドメインとデータのインストールディレクトリ |
/var/opt/sun/SUNWsoar |
/var/opt/sun/srvc-registry |
以前のリリースでは、Service Registry の設定に使用した Ant ターゲットの名前は install でした。このリリースでは、ターゲット名は configure です。install ターゲットは下位互換性のために引き続きサポートされていますが、今後のリリースでは削除される可能性があります。詳細は、『Service Registry 3.1 管理ガイド』の第 1 章「Service Registry の設定およびセットアップ」を参照してください。
このメディアの出版以降にリリースされたアクセシビリティー機能を入手するには、米国リハビリテーション法 508 条に関する製品評価資料を Sun に請求し、その内容を確認して、どのバージョンが、アクセシビリティーに対応したソリューションを配備するためにもっとも適しているかを特定してください。最新バージョンのアプリケーションは、http://sun.com/software/javaenterprisesystem/get.html にあります。アクセシビリティーに関する Sun の方針については、http://sun.com/access を参照してください。
Service Registry には Java API for XML Registries (JAXR) の Version 1.0 仕様が実装されています。JAXR 1.0 は、UDDI および ebXML Registry 2.0 仕様をサポートするように作成されたものです。Service Registry における JAXR の実装には、JAXR 1.0 に対する非標準の拡張機能が含まれています。これらの拡張 API は、JAXR 仕様の今後のバージョンに対して使用され、今後の JAXR 標準に対する追加機能として考慮される予定です。
これらの拡張 API は、Service Registry の今後のリリースにおいて変更される可能性があります。Sun は、Service Registry の今後のリリースでこれらの API の下位互換性を維持するために、最善を尽くして参ります。ただし、場合によっては下位互換性を確保できない可能性もあります。したがって、これらの拡張 API を使用するユーザーは、今後のリリースでの Service Registry JAXR プロバイダ内のこれらの拡張に対する変更の可能性に注意するようにしてください。
次の表は、このマニュアルで使用するデフォルトのパスやファイル名について説明したものです。
表 1–3 デフォルトのパスとファイル名
プレースホルダ |
説明 |
デフォルト値 |
---|---|---|
ServiceRegistry-base |
Service Registry のベースインストールディレクトリを表します。 |
Solaris OS の場合: /opt/SUNWsrvc-registry Linux および HP-UX システム : /opt/sun/srvc-registry |
RegistryDomain-base |
Service Registry の Application Server ドメインが配置され、Service Registry データベースが配置されているディレクトリを表します。 |
Solaris OS の場合: /var/opt/SUNWsrvc-registry Linux および HP-UX システム : /var/opt/sun/srvc-registry |
Ant-base |
Ant ツールの Java ES バージョンが配置されているディレクトリを表します。 |
Solaris OS の場合: /usr/sfw/bin/ Linux および HP-UX システム : /opt/sun/share/bin |
この節では、Service Registry 3.1 をインストールする前に満たす必要のある要件について説明します。
ほとんどの部分で、Service Registry に対する要件は Sun Java System Application Server に対する要件と同じです。Application Server のディスク容量の要件に加えて、表 1–4 に示すディスク容量の要件があります。
表 1–4 サポートされているオペレーティングシステム
オペレーティングシステム |
最小メモリ |
推奨メモリ |
最小ディスク容量 |
推奨ディスク容量 |
JVM |
---|---|---|---|---|---|
Sun Solaris 9、10 (SPARC、x86) |
640M バイト |
1G バイト |
80M バイトの空き領域 |
120M バイトの空き領域 |
J2SE 1.4.2_10、J2SE 5_09 |
Redhat Enterprise Linux 3.0 U1、4.0 |
640M バイト |
1G バイト |
65M バイトの空き領域 |
100M バイトの空き領域 |
J2SE 1.4.2_10、J2SE 5_09 |
HP-UX 11i (11.11) v1 |
640M バイト |
1G バイト |
65M バイトの空き領域 |
100M バイトの空き領域 |
J2SE 5_03 |
Java Enterprise System に対して記述されている以上のパッチは必要ありません。
Service Registry のマニュアルセットは、http://docs.sun.com/coll/1314.2 で入手できます。Service Registry の詳細については、次の表に示すマニュアルを参照してください。
表 1–5 Service Registry のマニュアル
マニュアルタイトル |
内容 |
---|---|
既知の問題など、Service Registry に関する最新の情報が記載されています。 |
|
Service Registry のインストール後の設定方法、およびレジストリとともに提供される管理ツールの使用方法について説明します。その他の管理タスクの実行方法についても説明しています。 |
|
Service Registry Web コンソールを使用して Service Registry を検索し、データを発行する方法について説明します。 |
|
JAXR (Java API for XML Registries) を使用して Service Registry を検索し、データを発行する方法について説明します。 |
Service Registry をインストールすると、Sun Java System Application Server に配備されます。Application Server の管理については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 管理ガイド』を参照してください。
Java ES ドキュメントセットには、配備計画およびシステムインストールに関する情報が記載されています。システムマニュアルの URL は http://docs.sun.com/coll/1286.2 です。Java ES の概要を理解するため、次の表に紹介されているマニュアルを、記載されている順番に参照してください。
表 1–6 Java Enterprise System のマニュアル
マニュアルタイトル |
内容 |
---|---|
既知の問題など、Java ES に関する最新の情報が記載されています。さらに、各コンポーネントのリリースノートが Release Notes Collection (http://docs.sun.com/coll/1315.2) にリストされています。 |
|
Java ES の技術的および概念的な基礎について説明します。コンポーネント、アーキテクチャー、プロセス、機能についても説明しています。 |
|
Java ES に基づく企業配備ソリューションの計画および設計に関する情報を提供します。配備の計画および設計に関する基本的概念と原則を示し、ソリューションのライフサイクルについて説明し、Java ES に基づくソリューションを計画する際に使用する高度な例と戦略を提供します。 |
|
Java ES の配備に関し、ハードウェア、オペレーティングシステム、およびネットワーク面の実装仕様の開発に役立つ情報を提供します。インストールおよび設定計画を遂行する上で注意すべきコンポーネントの依存関係などの問題について説明します。 |
|
Java ES のインストール手順について説明します。また、インストール後にコンポーネントを設定する方法、および設定したコンポーネントが正常に機能するかどうかを確認する方法についても説明します。 |
|
パラメータの設定についての追加情報や、設定の計画に使用するワークシートを提供し、Solaris オペレーティングシステムおよび Linux オペレーティング環境でのデフォルトのディレクトリおよびポート番号などの参照資料をリスト表示します。 |
|
『Sun Java Enterprise System 5 アップグレードガイド (UNIX 版)』 『Sun Java Enterprise System 5 Upgrade Guide for Microsoft Windows 』 |
以前にインストールされたバージョンから、Java ES 5 へとアップグレードする手順を説明します。 |
各製品での Monitoring Framework の設定方法と、Monitoring Console を使用してリアルタイムデータを参照し、監視規則を作成する方法を示します。 |
|
Java ES およびそのコンポーネントに関するすべてのマニュアルの URL は http://docs.sun.com/prod/entsys.5 です。
次の表は、Service Registry 3 で報告されたバグのうち、Service Registry 3.1 で修正またはクローズされたものを示しています。
表 1–7 このリリースで修正またはクローズされたバグ
バグ番号 |
説明 |
---|---|
6290339 |
Organization オブジェクトに対して EmailAddress オブジェクトを取得できない |
6297023 |
発行操作間で、ClassificationScheme の以前の表示が残ったままになる |
6298088 |
マルチバイトのファイル名が付帯オブジェクトに対してサポートされていない |
6298946 |
Organization オブジェクト間に参照を作成しようとするとエラーが発生する |
6301689 |
ExtrinsicObject に新しいリポジトリ項目を追加すると、コンテンツのバージョンコメントが失われる |
6303812 |
ユーザー名が重複していると、不明なエラーメッセージが表示される |
6305138 |
UDDI リソースバンドルがローカライズされていない |
6305210 |
Application Server ドメインが英語以外のロケールを使用していると、Registry は英語のロケールを使用できない |
6307262 |
名前によるクエリーで、各 ClassificationScheme の標準的なコピーが複数個、取得される |
6312083 |
検索によって予期しない結果が返される場合がある |
6312094 |
証明書の識別名を作成するときに、登録ウィザードが必要な値を無視してしまう |
6312531 |
ExternalLink および ServiceBinding オブジェクトに対して URI を設定しようとすると失敗する |
6313327 |
再インストールのあと、Service Registry の設定に失敗する |
6313372 |
オンラインヘルプの文字列のフランス語翻訳が正しくない |
6313791 |
-alias オプションを使用すると管理ツールが失敗する |
6316300 |
デフォルト以外のロケールで作成されたオブジェクトに名前が付いていない |
6317212、6317242、6317489、6317568、6322668、6325023 |
Web コンソールに、英語以外のロケールのローカライズされていない文字列が含まれている |
6318002 |
ExtrinsicObject または ExternalLink を不正な Concept を使用して作成するとエラーが発生する |
6323057 |
オブジェクト作成用の AuditableEvent を削除すると例外が発生する |
6324423 |
「適用」ボタンをクリックする前にリポジトリ項目を表示しようとするとエラーが発生する |
6324437 |
ピンドオブジェクトが、その後の検索で重複して表示される |
6325095 |
エクスプローラに正しくないデータが表示される |
6325116 |
-locale オプションを使用すると管理ツールが正しく起動しない |
6329272 |
Service Registry を再インストールすると、既存のリポジトリデータベースが削除される |
6330540 |
サーバーの再起動の直後にログインすると例外が発生する |
6331538 |
ClassificationNode を既存のノードに追加できない |
次に示す既知の問題とバグは、Service Registry 3.1 リリースの操作に影響を与えます。
問題の概要:バージョン管理が有効な場合、オブジェクトの新しいバージョンを作成するために RegistryPackage オブジェクトを変更すると、すべてのパッケージのコンテンツが新しいバージョンから消失します。
対処方法:バージョン管理を有効にしないでください。詳細は、『Service Registry 3.1 管理ガイド』の「レジストリオブジェクトのバージョン管理の有効化」を参照してください。
問題の概要:バージョン管理が有効な場合、オブジェクトの 1 つのバージョンに Classification を追加してオブジェクトを保存すると、Classification が古いバージョンと新しいバージョンの両方に存在するようになります。
対処方法:バージョン管理を有効にしないでください。詳細は、『Service Registry 3.1 管理ガイド』の「レジストリオブジェクトのバージョン管理の有効化」を参照してください。
問題の概要:バージョン管理が有効な場合、ExternalLink を持つオブジェクトに Slot、Classification、または ExternalIdentifier を追加すると、ExternalLink がオブジェクトの新しいバージョンから消失します。
対処方法:バージョン管理を有効にしないでください。詳細は、『Service Registry 3.1 管理ガイド』の「レジストリオブジェクトのバージョン管理の有効化」を参照してください。
問題の概要:JAXR 仕様では、ユーザーが、非推奨のオブジェクトとの間に関連付けを作成することは許可されていません。ただし、Service Registry JAXR プロバイダでは、その非推奨オブジェクトを所有しているユーザーであればこのような関連付けを作成できます。
問題の概要:Web コンソールで、Person オブジェクトには PostalAddress、EmailAddress、TelephoneNumber がすべて含まれていますが、ユーザーは Person オブジェクトの「詳細」領域にこれらの属性を追加できません。
対処方法:Person オブジェクトの代わりに User オブジェクトを作成してください。User オブジェクトには、これらのすべての属性を追加できます。
問題の概要:管理ツールのコマンド add association を発行して、そのユーザーに実行する権限のない関連付けを作成しようとすると、紛らわしいエラーメッセージが表示されます。たとえば、管理者でないユーザーがタイプ HasMember の関連付けを作成しようとすると、次のエラーメッセージが表示されます。
No Concept object exists for type: HasMember
問題の概要:管理ツールの lcd コマンドを使用して現在のローカルディレクトリを設定すると、 cp コマンドはこのディレクトリに対する相対パス名の引数を受け入れます。ただし、ほかのほとんどのコマンド (add user、import、keystoreMover など) はそのように動作しません。これらのコマンドの場合は、絶対パス名を指定する必要があります。
問題の概要:WSDL カタログ化サービスは、サーバー上の、install.properties ファイルの java.io.tmpdir プロパティーで指定されたディレクトリ内に XML および XSLT ファイルを残します。さらに、ユーザー認証プロセスは同じディレクトリ内に、.omar で始まり、サフィックスが .jks のファイルを残します。これらのファイルは、Registry ドメインが停止されるまで削除されません。
対処方法:次のような名前のファイルは削除できます。????? の文字列は 5 桁の数字を表します。
CanonicalXMLValidationService_OutputFile?????.xml InvocationControlFile_WSDLValidation?????.xslt
問題の概要:WSDL カタログ化サービスを使用して、Registry に WSDL ファイルを発行することによってサービスを作成すると、そのサービスの一部である多数のオブジェクトが Registry によって作成されます。そのサービスや WSDL ファイルを削除または更新しても、これらのオブジェクトは削除または更新されません。代わりに、個別に削除または更新する必要があります。サービスや WSDL ファイルを削除または更新したら、カタログ化されたオブジェクトを削除または更新するようにしてください。
問題の概要:Web コンソールでユーザーが FindAllMyObjects クエリーを選択して実行すると、結果の表示には、クエリーを実行したユーザーの User オブジェクトが、そのユーザーが所有しているほかのすべてのオブジェクトとともに含まれます。ユーザーが誤ってこのオブジェクトを削除すると、重大な問題が発生します。そのユーザーとして発行したオブジェクトに対してアクションを何も実行できなくなり、さらにオブジェクトを発行するにはユーザー登録をやり直す必要があります。本来 FindAllMyObjects クエリーでは、この User オブジェクトが表示されてはなりません。このオブジェクトは、GetCallersUser クエリーのみで表示されるべきです。
対処方法:自分の User オブジェクトを削除しないように注意してください。
問題の概要:ユーザーが Web コンソールで任意のタイプのオブジェクトを作成する場合、「状態の設定または変更」ボタンはグレー表示ではありません。ただし、まだ作成されていないオブジェクトの状態を設定または変更することはできません。このボタンをクリックすると、オブジェクトが見つからないというエラーメッセージが表示されます。
対処方法:作成中のオブジェクトの「状態の設定または変更」ボタンをクリックしないようにします。「適用」をクリックしてオブジェクトの作成を完了してから、そのオブジェクトを検索して状態を変更します。
問題の概要:オブジェクトを作成すると、状態は Submitted となっています。しかしオブジェクトを変更して保存すると、状態が null に変わります。状態は Submitted のままであるべきです。
Web コンソールでは、オブジェクトを変更すると、状態プルダウンメニューのテキストが「送付」から「状態の選択」に変わります (バグ 6501767)。
問題の概要:Web コンソールの検索領域で「Classification ノードの選択」をクリックすると、Concept を選択したあとで「OK」をクリックするようにというテキストが表示されますが、ボタンのラベルは「閉じる」になっています。
問題の概要:Web コンソールで、「新規ユーザーの詳細」フォームおよび「ユーザー認証の詳細」フォームにはアスタリスクが含まれていますが、フォームにはアスタリスクが必須のフィールドを示しているという説明がありません。
対処方法:オンラインヘルプに、どのフィールドが必須であるかが記載されています。
問題の概要:Solaris、HP-UX、および Windows プラットフォーム上では、JVM プロパティー java.io.tmpdir がスラッシュ (/) で終了する値に設定されている場合、zip ファイルに対して WSDL カタログ化サービスを使用しようとすると失敗します。この失敗は、カタログ化サービスが要求中のファイルの 1 つを見つけられなかったというメッセージを含む CatalogingException として示されます。
この問題は、java.io.tmpdir のデフォルトの設定がスラッシュで終了しない Linux では発生しません。
対処方法: java.io.tmpdir の値を変更し、スラッシュで終了しないようにします。
次の手順を実行します。
『Service Registry 3.1 管理ガイド』の「Application Server 管理コンソールを使用する」の説明に従って、Application Server の管理コンソールにログインします。
「設定」ノードを開きます。
サーバーノード server-config (Admin Config) を開きます。
「JVM 設定」をクリックします。
「JVM オプション」タブをクリックします。
「JVM オプションを追加」をクリックします。
テキストフィールドに次のように入力します(すべてを1 行で入力)。
Solaris OS および HP-UX の場合: -Djava.io.tmpdir=/var/tmp
Windows の場合: -Djava.io.tmpdir=c:\DOCUME~1\ADMINI~1\LOCALS~1\Temp
「保存」をクリックします。
『Service Registry 3.1 管理ガイド』の「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」にある説明に従います。
これらの手順を実行したあと、複数の WSDL ファイルを含む zip ファイルを発行できるようになります。
問題の概要:バージョン管理を有効にした状態で JAXR プロバイダを使用して、Organization を保存する前に既存の Service オブジェクトを追加する Organization オブジェクトを作成すると、プログラムは失敗し、スタックトレースが出力されます。
問題の概要:HP-UX システム上の Web コンソールで Internet Explorer 6 を使用してユーザー登録を実行すると、生成された証明書へのアクセスに問題が発生します。特に、登録して、生成された証明書をダウンロードしてから Internet Explorer 6 にインポートすると、Service Registry に 1 度はログインできますが、そのあとのログインの試みは失敗します。サーバーログファイルには、Assertion 失敗と表示されます。
対処方法:HP-UX システム上の Web コンソールでは、Firefox などの別のブラウザを使用します。
この節では、互換性に関連した次の問題について説明します。
Service Registry の本リリースは、独自のユーザー管理および認証メカニズムに依存しています。将来的な Registry のリリースでは、これは SAML ベースのメカニズム (ebXML Registry 標準で指定されている。このコンポーネントはこの標準の実装) に更新する予定になっています。
Service Registry 3.1 の次のバグが、互換性に関連しています。
問題の概要:配備済みの Service Registry 3.0 で Service Registry 3.1 管理ツールを使用すると、cp や rm などのコマンドで NullPointerException が発生します。
対処方法:Service Registry 3.1 管理ツールは Service Registry 3.1 でのみ使用し、Service Registry 3.0 では Service Registry 3.0 管理ツールを使用してください。
問題の概要:JAXR クライアントプログラムが JDK 1.6 環境で実行されている場合、または Service Registry が JDK 1.6 を実行しているシステムに配備されている場合は、プログラムがクエリーを実行したり操作を発行したりするとランタイムエラーが発生します。根本の問題は、Application Server が SOAP with Attachments API for Java (SAAJ) の Version 1.2 を使用しているにもかかわらず、JDK 1.6 が Version 1.3 を使用していることにあります。
対処方法:必要な回避方法には、クライアントシステムに対するものと、サーバーに対するものの 2 種類があります。
クライアントが JDK 1.6 を実行しており、サーバーが JDK 1.5 を実行している場合は、「クライアントシステムの回避方法を実行するには」の手順に従ってください。
クライアントが JDK 1.5 を実行しており、サーバーが JDK 1.6 を実行している場合は、「サーバーシステムの回避方法を実行するには」の手順に従ってください。
クライアントとサーバーの両方が JDK 1.6 を実行している場合は、両方の回避方法の手順に従ってください。
クライアントシステムの回避方法は、クライアントシステムが JDK 1.6 を実行している場合に必要です。この回避方法には、次の作業が含まれます。
SAAJ 1.3 JAR ファイルがまだ存在しない場合は、それらのファイルのクラスパスへの追加
クライアントプログラムの Ant ビルドファイルでの 4 つのシステムプロパティーの設定
クラスパスに次の JAR ファイルが含まれていることを確認します。
Solaris OS の場合:
/usr/share/lib/saaj-api.jar /usr/share/lib/saaj-impl.jar
Linux および HP-UX システムの場合:
/opt/sun/share/lib/saaj-api.jar /opt/sun/share/lib/saaj-impl.jar
たとえば、Linux システムの Ant ターゲットに次のような設定が含まれていれば、クラスパスは正常です。
<path id="classpath"> <fileset dir="/opt/sun/share/lib"> <include name="*.jar"/> </fileset> ... </path>
build.xml ファイル内の <java> ターゲットに次の <sysproperty> タグを追加します。
<sysproperty key="javax.xml.soap.MessageFactory" value="com.sun.xml.messaging.saaj.soap.ver1_1.SOAPMessageFactory1_1Impl"/> <sysproperty key="javax.xml.soap.MetaFactory" value="com.sun.xml.messaging.saaj.soap.SAAJMetaFactoryImpl"/> <sysproperty key="javax.xml.soap.SOAPConnectionFactory" value="com.sun.xml.messaging.saaj.client.p2p.HttpSOAPConnectionFactory"/> <sysproperty key="javax.xml.soap.SOAPFactory" value="com.sun.xml.messaging.saaj.soap.ver1_1.SOAPFactory1_1Impl"/>
サーバーシステムの回避方法には、次の作業が含まれます。
Application Server の lib ディレクトリへの SAAJ 1.3 JAR ファイルの配置
システムプロパティーを設定するための 2 つの JVM オプションの追加
Application Server の停止と再起動
Application Server の lib ディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: cd /opt/SUNWappserver/appserver/lib
Linux および HP-UX システムの場合: cd /opt/sun/appserver/lib
Application Server の lib ディレクトリ内の 2 つの SAAJ JAR ファイルのバックアップコピーを作成します。次に例を示します。
cp saaj-api.jar saaj-api.jar.v1.2 cp saaj-impl.jar saaj-impl.jar.v1.2 |
Application Server の lib ディレクトリに SAAJ 1.3 JAR ファイルをコピーします。
Solaris OS の場合:
cp /usr/share/lib/saaj-api.jar . cp /usr/share/lib/saaj-impl.jar . |
Linux および HP-UX システムの場合:
cp /opt/sun/share/lib/saaj-api.jar . cp /opt/sun/share/lib/saaj-impl.jar . |
『Service Registry 3.1 管理ガイド』の「Application Server 管理コンソールを使用する」の説明に従って、Application Server の管理コンソールにログインします。
「設定」ノードを開きます。
サーバーノード server-config (Admin Config) を開きます。
「JVM 設定」をクリックします。
「JVM オプション」タブをクリックします。
「JVM オプションを追加」をクリックします。
テキストフィールドに、次の行を入力します。
-Djavax.xml.soap.MessageFactory=com.sun.xml.messaging.saaj.soap.ver1_1.SOAPMessageFactory1_1Impl |
「JVM オプションを追加」をもう一度クリックします。
テキストフィールドに、次の行を入力します。
-Djavax.xml.soap.MetaFactory=com.sun.xml.messaging.saaj.soap.SAAJMetaFactoryImpl |
「保存 (Save)」をクリックします。
『Service Registry 3.1 管理ガイド』の「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」にある説明に従います。
問題の概要:以前のバージョンの Service Registry (Java ES 2005Q4 以降) をインストールして使用していた場合で、Application Server の Java ES 5 バージョンにアップグレードしたが、Service Registry の Java ES 5 バージョンにはアップグレードしていない場合は、Web コンソールで以前に作成したのと同じ証明書を使用しようとするとログインの失敗が発生します。
対処方法:web.xml ファイルと Service Registry のセキュリティーポリシーファイルを編集します。
Registry の Application Server ドメインを停止し、web.xml ファイルを編集するには、次の手順に従います。
Service Registry のインストールディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: cd /opt/SUNWsoar/install
Linux および HP-UX システムの場合: cd /opt/sun/SUNWsoar/install
Registry の Application Server ドメインを停止します。
Ant-base/ant -f build-install.xml appserver.domain.stop
ディレクトリ RegistryDomain-base /domains/registry/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/ に移動します。
テキストエディタで、ファイル web.xml を開きます。
<security-constraint> タグ内の、</web-resource-collection> タグのあとに、次の行を挿入します。
<auth-constraint> <role-name>have.client.cert</role-name> </auth-constraint>
</security-constraints> タグのあとに、次の行を挿入します。
<error-page> <error-code>400</error-code> <location>/registry/thin/AuthenticateError.jsp</location> </error-page> <security-role> <description>all subjects who have client certificates</description> <role-name>have.client.cert</role-name> </security-role>
web.xml ファイルを保存して閉じます。
セキュリティーポリシーファイルを編集して、ドメインを再起動するには、次の手順に従います。
次のディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: cd /var/opt/SUNWsoar/domains/registry/config
Linux および HP-UX システムの場合: cd /var/opt/sun/SUNWsoar/domains/registry/config
テキストエディタで、ファイル server.policy を開きます。
このファイルに次の許可を追加します。
grant codeBase "file:${com.sun.aas.instanceRoot}/applications/j2ee-modules/soar/WEB-INF/lib/-"{ permission java.lang.reflect.ReflectPermission "suppressAccessChecks"; }; grant codeBase "file:${com.sun.aas.instanceRoot}/generated/jsp/j2ee-modules/soar/-" { permission java.lang.reflect.ReflectPermission "suppressAccessChecks"; };
server.policy ファイルを保存して閉じます。
Registry の Application Server ドメインを再起動します。
Ant-base/ant -f build-install.xml appserver.domain.start
Web ブラウザを開き、URL http://localhost:6060/soar を表示します。ログインして発行できるようになっているはずです。
問題の概要:HP-UX システム上で以前のバージョンの Service Registry (Java ES 2005Q4 以降) をインストールして使用していた場合、Service Registry の Java ES 5 バージョンにアップグレードすると、HADB (High Availability Database) に問題があるというエラーメッセージとともにインストールが失敗します。問題は、HADB パッケージが、Java ES 5 インストーラがデフォルト以外の場所と認識している場所にインストールされていることです。
この問題は、Application Server の Java ES 2005Q4 バージョンをアンインストールし、Service Registry および Application Server の Java ES 5 バージョンをインストールする場合にも発生します。
対処方法:Application Server をアンインストールした場合、再インストールする前に sun-hadb パッケージを削除する必要があります。
Service Registry の Java ES 2005Q4 バージョンから Java ES 5 バージョンに直接アップグレードする場合は、手順がより複雑になります。
sun-hadb パッケージを削除します。
Service Registry および Application Server の Java ES 5 バージョンをインストールします。
ファイル /opt/sun/appserver/config/asenv.conf を以下のように編集します。
ディレクトリ /opt/sun/appserver/lib で、サブディレクトリ endorsed を作成します。
ファイル /opt/sun/javadb/lib/derby.jar をディレクトリ /opt/sun/appserver/lib/endorsed にコピーします。
Service Registry 3.1 の次のバグが、ローカライズに関連しています。
問題の概要:Web コンソールで、ブラウザのロケールを切り替えて言語を再設定しても、いくつかのラベルが以前の言語のままです。
対処方法:「ログアウト」または「セッションを終了」をクリックし、セッションを再開するか、またはもう一度ログインしてください。
問題の概要:オンラインヘルプが利用可能な英語以外のロケールで Web コンソールを使用している場合、検索結果ページの「ブックマークと関連付けのヘルプ」のリンクは、使用しているロケールではなく英語のページへリンクされています。
問題の概要:Web コンソールで、「監査証跡」タブの「詳細」領域内のオブジェクトをクリックすると、「イベントタイプ」フィールド (Created、Updated など) のテキストが常に英語で表示されます。
問題の概要:Web コンソールのオンラインヘルプでは、英語以外のすべてのロケールで最後の章 (トラブルシューティング) の最後の 2 つの節が欠けています。
対処方法:この節は英語のオンラインヘルプでのみ参照できます。『Service Registry 3.1 ユーザーズガイド (2006Q4)』の第 4 章「障害追跡」を参照してください。
問題の概要:Web コンソールのオンラインヘルプで、ほかのマニュアルへの相互参照 (たとえば、『Service Registry 3.1 管理ガイド』) は、日本語に翻訳されていません。
問題の概要:Web コンソールの「ユーザー登録」ウィザードで、「新規ユーザーの詳細」フォームの名前および住所フィールドの順序が日本語ロケール用にローカライズされていません。
問題の概要:日本語ロケールの Web コンソールのオンラインヘルプにある「はじめに」の部分で、「Default Paths and File Names」の節が表示されたときに「次へ」のリンクをクリックしても、「Page Not Found」のエラーが表示されます。このリンクは、存在しないページへのリンクです。
問題の概要:いくつかのエラーメッセージは英語以外のロケールに翻訳されていません。たとえば、リポジトリ項目を指定せずに付帯オブジェクトを作成しようとした場合、または所有していないオブジェクトを変更しようとした場合に表示されるエラーメッセージは、部分的にしか翻訳されていません。
問題の概要:Web コンソール内のオブジェクトの「詳細」領域内では、「詳細」タブのオブジェクト名が翻訳されておらず、代わりに Java オブジェクト名が使用されます。また、フランス語ロケールでは語順が正しくありません。
問題の概要:Web コンソールで Registry にログインしたときに表示されるリダイレクトページでは、最後の 1 行が日本語に翻訳されていません。
問題の概要:Web コンソールの「ユーザー登録」ウィザードで、フランス語、ドイツ語、およびスペイン語のロケールでは、「新規ユーザーの詳細」フォームに「州または都道府県」用のテキストフィールドがありません。
Service Registry 3.1 の次のバグが、マニュアルに関連しています。
問題の概要:Web コンソールのオンラインヘルプで、「はじめに」の「Searching Sun Product Documentation」の節が欠けています (すべてのロケール) 。
対処方法:完全な「はじめに」(英語) は、『Service Registry 3.1 ユーザーズガイド (2006Q4)』でオンラインで参照できます。
問題の概要:Web コンソールで、「探索」タブのオンラインヘルプではルートディレクトリ名が誤って root と記載されています。正しくは、registry です。
対処方法:正しいマニュアルは、『Service Registry 3.1 ユーザーズガイド (2006Q4)』の「「探索」タブの使用」です。