Sun Java System Message Queue 3.7 UR1 技術の概要

SOAP メッセージの処理

SOAP (「Java クライアントでの SOAP サポート」を参照) を使用すると、分散環境にある 2 つのピア間で構造化データ (XML 方式で指定) を交換できます。Sun の SOAP の実装では、現在、信頼性の高い SOAP メッセージングをサポートしておらず、SOAP メッセージのパブリッシングもサポートしていません。ただし、Message Queue サービスを使用して、信頼性の高い SOAP メッセージングを取得し、必要な場合は、SOAP メッセージをパブリッシュできます。Message Queue サービスは、直接 SOAP メッセージを配信しませんが、SOAP メッセージを JMS メッセージにラップし、通常の JMS メッセージのようにこれらのメッセージをプロデュースおよびコンシュームして、JMS メッセージから SOAP メッセージを抽出できます。

Message Queue では、javax.xml.messaging com.sun.messaging.xml の 2 つのパッケージを使用して、SOAP サポートを提供します。これらのライブラリに実装されたクラスを使用して、SOAP メッセージを受信し、SOAP メッセージを JMS メッセージにラップし、JMS メッセージから SOAP メッセージを抽出できます。J2EE プラットフォームには、パッケージ java.xml.soap が用意されており、このパッケージを使用して、SOAP メッセージをアセンブルまたは逆アセンブルできます。

Procedure信頼性の高い SOAP メッセージングを取得するには

  1. java.xml.soap パッケージで定義されたオブジェクトを使用して SOAP メッセージを作成するか、javax.xml.messaging パッケージで定義されたサーブレットを使用して SOAP メッセージを受信するか、または JAX-RPC などの Web サービスを使用して SOAP メッセージを受信します。

  2. Message Transformer ユーティリティーを使用して、SOAP メッセージを JMS メッセージに変換します。

  3. 目的の送信先に JMS メッセージを送信します。

  4. JMS メッセージを非同期的または同期的にコンシュームします。

  5. JMS メッセージをコンシュームしたあと、Message Transformer ユーティリティーを使用して、SOAP メッセージに変換します。

  6. SAAJ API (java.xml.soap パッケージで定義) を使用して、SOAP メッセージを逆アセンブルします。

    SOAP メッセージとその処理に関する詳細な情報については、『Sun Java System Message Queue 3.7 UR1 Developer’s Guide for Java Clients』の第 5 章「Working with SOAP Messages」を参照してください。