一部のノードエージェントタスクについては、ノードエージェントを実行するシステムでローカルに asadmin ツールを使用する必要があります。その他のタスクは、管理コンソールまたは asadmin を使用してリモートで実行できます。
次の表は、タスクとそれを実行する場所の概要です。
表 8–2 ノードエージェントタスクの実行方法
タスク |
管理コンソール |
asadmi コマンド |
---|---|---|
ノードエージェントのプレースホルダをドメイン管理サーバーに作成します。 |
「現在のノードエージェントのプレイスホルダ」ページ。 |
create-node-agent-config |
ノードエージェントを作成します。 |
利用不可。 |
create-node-agent |
ノードエージェントを起動します。 |
利用不可。 |
start-node-agent |
ノードエージェントを停止します。 |
利用不可。 |
stop-node agent |
ドメイン管理サーバーからノードエージェント設定を削除します。 |
「ノードエージェント」ページ。 |
delete-node-agent-config |
ローカルマシンからノードエージェントを削除します。 |
利用不可。 |
delete-node-agent |
ノードエージェント設定を編集します。 |
「ノードエージェント」ページ。 |
set |
ノードエージェントを一覧表示します。 |
「ノードエージェント」ページ。 |
list-node-agents |
既存のノードエージェントが存在しなくても、ノードエージェントのプレースホルダを使用して、サーバーインスタンスを作成および削除することができます。ノードエージェントのプレースホルダは、ノードエージェント自体がノードエージェントのローカルシステムに作成される前に、ドメイン管理サーバー (DAS) 上に作成されます。
ノードエージェントのプレースホルダの作成については、「ノードエージェントのプレースホルダを作成する」を参照してください。
プレースホルダノードエージェントを作成すると、それを使用してドメインにインスタンスを作成できます。ただし、インスタンスを起動する前に、asadmin コマンドを使用して、インスタンスが配置されるマシン上に実際のノードエージェントをローカルに作成し、起動する必要があります。詳細については、「ノードエージェントの作成」および 「ノードエージェントの起動」を参照してください。
ノードエージェントは、そのノードエージェントをホストしているマシン上にローカルに作成する必要があるため、ノードエージェントのプレースホルダを作成する場合は、管理コンソールしか使用できません。このプレースホルダは、ノードエージェントが存在しない場合のノードエージェントの設定です。
プレースホルダを作成したら、ノードエージェントをホストしているマシン上で asadmin コマンドの create-node-agent を使用して、作成を完了します。詳細については、「ノードエージェントの作成」を参照してください。
ノードエージェントを作成および使用するために必要な手順のリストについては、「ノードエージェントの配備」を参照してください。
ツリーコンポーネントで、「ノードエージェント」ノードを選択します。
「ノードエージェント」ページで、「新規」をクリックします。
「現在のノードエージェントプレイスホルダ」ページで、新規ノードエージェントの名前を入力します。
名前は、ドメインのすべてのノードエージェント名、サーバーインスタンス名、クラスタ名、および設定名の間で一意である必要があります。
「了解」をクリックします。
新規ノードエージェントのプレースホルダが「ノードエージェント」ページにリスト表示されます。
create-node-agent-config
ノードエージェントを作成するには、ノードエージェントを実行するマシンで、asadmin コマンドの create-node-agent をローカルに実行します。
ノードエージェントのデフォルト名は、ノードエージェントを作成するホストの名前です。
ノードエージェントのプレースホルダをすでに作成している場合は、ノードエージェントプレースホルダと同じ名前を使用して、関連したノードエージェントを作成します。ノードエージェントのプレースホルダをまだ作成しておらず、DAS が起動していて到達可能である場合、create-node-agent コマンドは DAS 上にノードエージェント設定 (プレースホルダ) も作成します。
コマンド構文の詳しい説明については、コマンドに関するオンラインヘルプを参照してください。
次のコマンドは、ノードエージェントを作成します。
asadmin create-node-agent --host myhost --port 4849 ---user admin nodeagent1 |
ここで、myhost はドメイン管理サーバー (DAS) のホスト名、4849 は DAS ポート番号、admin は DAS ユーザー、および nodeagent1 は、作成しているノードエージェントの名前です。
次の場合は、DNS に到達可能なホスト名を指定する必要があります。
ドメインがサブネットの境界を超える場合。つまり、ノードエージェントとドメイン管理サーバー (DAS) が sun.com と java.com などの異なるドメインにある場合
DNS に登録されていないホスト名を持つ DHCP マシンを使用している場合
ドメインおよびノードエージェントの作成ときに、次のとおりドメインおよびノードエージェントのホスト名を明示的に指定して、DNS に到達可能なホスト名を指定します。
create-domain --domainproperties domain.hostName=DAS-host-name create-node-agent --hostDAS-host-name --agentproperties remoteclientaddress=node-agent-host-name |
別の解決法は、プラットフォームに特定のホスト名およびアドレス解決を定義する、hosts ファイルを更新し、ホスト名を正しい IP アドレスに解決することです。ただし、DHCP 使用して再接続する時に、異なる IP アドレスを割り当てられる可能性があります。その場合、各サーバーでホスト解決ファイルを更新する必要があります。
ノードエージェントがサーバーインスタンスを管理できるようにするには、ノードエージェントを実行している必要があります。ノードエージェントを起動するには、ノードエージェントが存在するシステムで asadmin コマンドの start-node-agent をローカルに実行します。
コマンド構文の詳しい説明については、コマンドに関するオンラインヘルプを参照してください。
次に例を示します。
asadmin start-node-agent --user admin --startinstances=false nodeagent1
ここで、admin は管理ユーザーであり、nodeagent1 は起動しているノードエージェントです。次に、asadmin start-instance コマンドを使用してサーバーインスタンスを起動します。
実行中のノードエージェントを停止するには、ノードエージェントが存在するシステムで、asadmin コマンドの stop-node-agent を実行します。stop-node-agent は、ノードエージェントが管理するすべてのサーバーインスタンスを停止します。
コマンド構文の詳しい説明については、コマンドに関するオンラインヘルプを参照してください。
次に例を示します。
asadmin stop-node-agent nodeagent1
ここで、nodeagent1 はノードエージェントの名前です。
ノードエージェントを削除する前に、ノードエージェントを停止する必要があります。ノードエージェントが起動しない場合、またはドメイン管理サーバーに正常に接続できない (バインドされない) 場合も、ノードエージェントを削除できます。
ノードエージェントのファイルを削除するには、ノードエージェントが存在するシステムで、asadmin コマンドの delete-node-agent を実行します。
コマンド構文の詳しい説明については、コマンドに関するオンラインヘルプを参照してください。
次に例を示します。
asadmin delete-node-agent nodeagent1
ここで、nodeagent1 はノードエージェントです。
ノードエージェントを削除する場合は、管理コンソールまたは asadmin delete-node-agent-config コマンドのいずれかを使用して、ドメイン管理サーバーからノードエージェントの設定も削除する必要があります。
ツリーコンポーネントで、「ノードエージェント」ノードを選択します。
ノードエージェントの名前をクリックします。
ノードエージェントがすでに存在するにもかかわらずここに表示されない場合は、ノードエージェントのホストマシンで、asadmin start-node-agent を使用して、ノードエージェントを起動します。「ノードエージェントの起動」を参照してください。
ノードエージェントのホスト名をチェックします。
ホスト名が「不明なホスト」の場合、ノードエージェントはドメイン管理サーバー (DAS) と初期接続をしていません。
ノードエージェントの状態をチェックします。
この状態は次のいずれかです
「稼動中」: ノードエージェントが正常に作成され、現在実行中です。
「停止中」: 「ノードエージェントはローカルマシンで作成されているが、起動していない」、または「ノードエージェントは起動したが、その後停止した」のどちらかです。
「ランデブーを待機しています」: ノードエージェントは、ローカルマシンで作成されていないプレースホルダです。
詳細については、「ノードエージェントの作成」および 「ノードエージェントの起動」を参照してください。
起動時にインスタンスを起動するかどうかを選択します。
ノードエージェントが起動するときに、ノードエージェントに関連するサーバーインスタンスが自動的に起動するようにするには「Yes」を選択します。インスタンスを手動で起動するには、「No」を選択します。
ノードエージェントがドメイン管理サーバーと接続したかどうかを確認します。
ノードエージェントがドメイン管理サーバーと接続していない場合、正常に起動していません。
ノードエージェントに関連するサーバーインスタンスを管理します。
ノードエージェントが実行中の場合、インスタンス名の横にあるチェックボックスをクリックし、「起動」または「停止」をクリックしてインスタンスを起動または停止します。
ドメインからノードエージェントの設定を削除する場合は、管理コンソールしか使用できません。実際のノードエージェントは削除できません。ノードエージェント自体を削除するには、ノードエージェントのローカルマシンで asadmin コマンドの delete-node-agent を実行します。詳細については、「ノードエージェントの削除」を参照してください。
ノードエージェントの設定を削除する前に、ノードエージェントの実行を停止し、関連するインスタンスを破棄する必要があります。ノードエージェントを停止するには、asadmin コマンドの stop-node-agent を使用します。詳細については、「ノードエージェントの停止」を参照してください。
delete-node-agent-config
ツリーコンポーネントで、「ノードエージェント」ノードを展開します。
編集するノードエージェントの設定を選択します。
「起動時にインスタンスを起動」にチェックマークを付け、エージェントの起動時にエージェントのサーバーインスタンスが起動されるようにします。
このページから、手動でのインスタンスの起動または停止もできます。
この設定がプレースホルダノードエージェント用である場合は、asadmin create-node-agent を使用して実際のノードエージェントを作成するときに、この設定が引き継がれます。ノードエージェントの作成については、「ノードエージェントの作成」を参照してください。
この設定が既存のノードエージェント用である場合、ノードエージェントの設定情報が自動的に同期されます。
ノードエージェントに接続しているユーザーの認証レルムを設定する必要があります。管理ユーザーだけがノードエージェントにアクセスできます。
ツリーコンポーネントで、「ノードエージェント」ノードを展開します。
編集するノードエージェントの設定を選択します。
「認証レルム」タブをクリックします。
「ノードエージェントのレルムの編集」ページで、レルムを入力します。
デフォルトは、ノードエージェントの作成時に作成された admin-realm です。別のレルムを使用するには、ドメインによって制御されるすべてのコンポーネントまたは正常に通信しないコンポーネントのレルムを置き換えます。
「クラス名」フィールドで、レルムを実装する Java クラスを指定します。
必要なプロパティーを追加します。
認証レルムは、特定の実装によって必要とするものが異なるプロバイダ固有のプロパティーが必要です。
ノードエージェントは、JMX を使用してドメイン管理サーバーと通信します。このため、JMX 要求とその他のリスナー情報を待機するポートが必要です。
ツリーコンポーネントで、「ノードエージェント」ノードを展開します。
編集するノードエージェントの設定を選択します。
「JMX」タブをクリックします。
「アドレス」フィールドに、IP アドレスまたはホスト名を入力します。
単一ポート番号を使用して、サーバーのすべての IP アドレスを待機するようにリスナーを設定するときは、「0.0.0.0」を入力します。それ以外の場合は、サーバーの有効な IP アドレスを入力します。
「ポート」フィールドで、ノードエージェントの JMX コネクタが待機するポートを入力します。
IP アドレスが「0.0.0.0」の場合、ポート番号は一意のものである必要があります。
「JMX プロトコル」フィールドで、JMX コネクタがサポートするプロトコルを入力します。
デフォルトは rmi_jrmp です。
「すべてのアドレスを許可」の横にあるチェックボックスをクリックして、すべての IP アドレスに接続できるようにします。
ノードエージェントは、ネットワークカードに関連付けられた特定の IP アドレスを待機するか、またはすべての IP アドレスを待機します。すべてのアドレスを許可すると、「待機するホストアドレス」プロパティーに値「0.0.0.0」が設定されます。
「レルム名」フィールドで、リスナーの認証を処理するレルムの名前を入力します。
このページの「セキュリティ」セクションで、リスナーが SSL、TLS、あるいはこの両方のセキュリティーを使用するように設定します。
安全なリスナーを設定するには、次の手順を実行します。
「セキュリティ」フィールドの「有効」ボックスにチェックマークを付けます。
デフォルトで、セキュリティーが有効になります。
クライアント認証を設定します。
このリスナーを使用しているときに個々のクライアントにサーバーへの認証を要求するには、「クライアント認証」フィールドの「有効」ボックスにチェックマークを付けます。
証明書のニックネームを入力します。
「証明書のニックネーム」フィールドに、既存サーバーの鍵ペアと証明書の名前を入力します。詳細については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 管理ガイド』の「証明書と SSL の操作」を参照してください。
SSL3/TLS セクションでは次の手順を実行します。
「保存」をクリックします。