モバイル機器を使用すると、ポータルサイトユーザーは HTML ブラウザを使用してアクセスするときと同じコンテンツにアクセスできます。これを可能にする処理は、レンダリングと呼ばれる変換処理です。レンダリングにより、コンテンツを一度だけ作成して、さまざまなモバイル機器に適切に表示することができます。
モバイルレンダリングコンポーネントは、機器を検出し、モバイル機器に表示するために出力をフォーマットします。このコンポーネントは、次の 4 つのサブコンポーネントから構成されています。
クライアントディテクション: ポータルへのアクセスに使用される各モバイル機器の機能および特徴を決定します。これを実行するために、CC/PP (Composite Capability and Preference Profiles) 仕様、UAProf、または事前設定データが使用されます。
レンダリングフィルタ : コンテンツをレンダリングエンジンに渡し、JavaServer Pages™ (JSPTM) ソフトウェアテンプレートで設定されているコンテンツタイプの値を使用して、変換された機器固有のコンテンツをクライアントに渡します。レンダリングフィルタは、すべての認証およびアプリケーション JSP ソフトウェアテンプレートに適用されるサーブレットフィルタです。
レンダリングエンジン : AML (機器独立マークアップ言語) を、クライアントに適した機器固有のマークアップ言語に変換します。
レンダリングされたコンテンツが、対象となる機器のページサイズを超えた場合、レンダリングエンジンは改ページ位置を調整し、それらのページを応答バッファーに保存します。
応答 バッファー : 制限されたデバイスバッファーに収まるように、サイズの大きな出力ストリームを小さいサイズの応答に分けて保存します。応答バッファーは、認証、デスクトップ、モバイルアプリケーションの各コンポーネントで使用されます。
クライアント機器が別のページを要求すると、応答バッファーは次のページで応答します。
Mobile Access ソフトウェアは、ネイティブとレンダリングの両方のチャネルおよびコンテナをサポートしています。ネイティブチャネルは、JSP テクノロジと、Nokia WML クライアントに固有のテンプレートに基づいています。HTML、VoiceXML、および WML をサポートするクライアントは、ネイティブポータルデスクトップのテンプレートを使用します。
レンダリングチャネルでも JSP テクノロジが使用されます。レンダリングチャネルにより、ユーザーはポータルデスクトップを表示して、特定のモバイル機器に固有のレンダリングコンテンツを表示することができます。この機能は、Mobile Access ソフトウェアのレンダリング処理を通過した AML (Abstract Markup Language) テンプレートを使用することにより、可能になります。cHTML、iHTML、JHTML、XHTML、および HDML をサポートするクライアントには、レンダリングされたポータルデスクトップの AML テンプレートが必要です。