J2EE プラットフォームのサービスは、アプリケーションプログラミングを簡素化します。また、配備環境で利用可能なリソースを使用するために、コンポーネントやアプリケーションを配備時にカスタマイズすることを可能にします。この節では、J2EE プラットフォームのネームサービス、配備サービス、トランザクションサービス、およびセキュリティーサービスの概要を示します。J2EE プラットフォームは、次のようなサービスをアプリケーションに対して提供します。
ネーミング -ネームサービスとディレクトリサービスは、オブジェクトを名前にバインドします。J2EE アプリケーションは、オブジェクトの Java Naming and Directory Interface (JNDI) 名を検索することによってオブジェクトを検出できます。
セキュリティー - Java Authorization Contract for Containers (JACC) は、J2EE コンテナに関して定義された一連のセキュリティー規約です。クライアントの ID に基づいて、コンテナはコンテナのリソースおよびサービスに対するアクセスを制限できます。
トランザクション管理 - トランザクションは作業の分割不能な単位です。たとえば、銀行口座間での資金の振り替えがトランザクションにあたります。トランザクション管理サービスは、トランザクションが完了するか、またはロールバックされるかの二者択一性を保証します。
メッセージサービス - 別々のシステム上でホストされたアプリケーションどうしが、Java™ Message Service (JMS) を利用してメッセージを交換することによって互いに通信できます。JMS は J2EE プラットフォームの根幹的な部分であり、異機種システム混在のエンタープライズアプリケーションを統合する作業を簡略化します。