Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 トラブルシューティングガイド

解決法を探す

問題を特定し、何が間違っているかについて予備的な仮説を立てると、調査を行う準備が整います。

この節では、次のトピックについて説明します。

システム設定を確認する

もっとも明白な解決法が見過ごされている場合も少なくありません。したがって、最初の手順はシステム設定を確認することです。最新のシステム要件と依存関係については、『Sun Java System Application Server 8.2 リリースノート』を参照してください。

メッセージを評価する

メッセージには通常、試行されたアクション、アクションの結果、さらに場合によっては障害や失敗の原因に関する情報が含まれています。

メッセージの種類

ログファイルに含まれている一般的なメッセージエントリの種類は、次のとおりです。

エラーメッセージ

アプリケーションの続行を妨げる問題には、通常、エラーメッセージが伴います。

ログファイルを検査する

多数の Application Server サブシステムでログファイルが作成され、イベントがそれらのファイルに記録されます。これらのログファイルの主な目的は、トラブルシューティング情報を提供することです。

記録されたメッセージから、メッセージテキストに加えて次の情報を得ることができます。

ログレベル

Application Server の 管理 GUI では、さまざまなログレベルを設定できます (FINESTFINERFINECONFIGINFOWARNINGSEVEREALERT、および FATAL)。ログレベルを FINEST に設定するとすべてのメッセージが記録され、ログレベルを FATAL に設定すると重大なエラーメッセージのみが出力されます。

詳細なログレベル (FINESTFINERFINE) では、ある特定のイベントのログ情報が大量に生成されるため、一見すると、実際には存在しなくてもエラー条件が存在するように見えることがあります。

デフォルトレベルの INFO より重大でないログレベル (FINESTFINERFINE、および CONFIG) のすべてのメッセージには、デバッグに関連する情報が含まれているので、特定して有効にする必要があります。これを行う手順については、『Sun Java System Application Server 管理ガイド』を参照してください。

Application Server には、標準の JDK ログレベルに加えて、Application Server ログファイル (server.log) との関係を直観的に把握でき、Solaris と緊密に統合するように考案されたログレベルが追加されています。ログレベル ALERT および FATAL は Application Server に固有なログレベルで、JDK1.4 のログ API には実装されていません。


注 –

Microsoft Windows オペレーティング環境で使用されるイベントログ機構については、キーワード「イベントログ」で Windows ヘルプシステムを索引検索してください。Windows server.log ファイルにログを送信する場合、ログレベル INFO、WARNING、SEVERE、ALERT、または FATAL のメッセージのみが Windows イベントログに記録されます。


ログオプション

管理 GUI は次の 2 つのログオプションを提供します。

クライアント側のログ

アプリケーションクライアントコンテナ (ACC) には、ローカルファイルにのみ出力可能な独自のログサービスがあります。通常、ACC は、Application Server とは別のホスト上の独自のプロセスで実行されます。ログインフラストラクチャーとログファイルは ACC 固有のものです。ACC の設定は、sun-acc.xml ファイルに格納されています。詳しくは、『Sun Java System Application Server Developer's Guide』を参照してください。

スレッドダンプの取得

ここでは、Application Server 8.2 のスレッドダンプを取得する方法について説明します。デフォルトでは、サーバーからコアファイルがダンプされ、server.xml ファイルにある -Xrs java-option フラグに従って再起動が行われます。

UNIX の場合

UNIX でサーバースレッドダンプを取得する方法は次のとおりです。

ProcedureUNIX でサーバースレッドダンプを取得する

  1. 影響を受けるサーバーインスタンスの server.xml ファイルに -Xrs java-option フラグが含まれていないことを確認します。含まれている場合は、-Xrs java-option フラグを削除します。

  2. オプションが変更されている場合は、サーバーインスタンスを再起動します。

  3. ps コマンドを使用して、アプリケーションサーバーが稼働している java プロセスまたは appservDAS プロセス、あるいはその両方を特定します。

  4. アプリケーションサーバーインスタンスで次のコマンドを実行します。


    kill -3 pid
    

    この kill コマンドで、スレッドダンプがサーバーインスタンスの server.log ファイルにリダイレクトされます。

Windows の場合

Windows でサーバースレッドダンプを取得する方法は次のとおりです。

ProcedureWindows でサーバースレッドダンプを取得する

  1. サーバーインスタンスの server.xml ファイルに -Xrs java-option フラグが含まれていないことを確認します。含まれている場合は、-Xrs java-option フラグを削除します。

  2. オプションが変更された場合は、Application Server を再起動します。

  3. 「Application Server」ウィンドウで ctrl-brk を入力します。スレッドダンプがインスタンスの server.log ファイルにリダイレクトされます。

その問題を以前に解決したことがないか確認する

最初にこの『トラブルシューティングガイド』に目を通して、その問題が扱われているかどうか確認することをお勧めします。扱われているなら、適切な解決法を選択します。多くの解決法では、詳細な説明や例については、Application Server のマニュアルセット内のほかのマニュアルを参照するように指示されています。

製品マニュアルを検索する

トラブルシューティングする製品の該当バージョンの『リリースノート』を読むことから始めます。

この Application Server 製品リリースのマニュアルは、次の場所から入手できます。

http://docs.sun.com/db/coll/ApplicationServer81

Application Server のマニュアルの詳細については、「Application Server のマニュアルセット」を参照してください。

ナレッジベースを検索する

ナレッジベースは、製品の問題に関する記事を集めたもので、トラブルシューティングに役立つ情報が含まれています。ナレッジベースを利用するには、次の手順に従います。

Procedureナレッジベースを検索する

  1. SunSolve Online に移動します。

  2. 「SunSolve Collections」で「Search Collections」リンクをクリックします。

  3. 検索するコレクションのチェックボックスを選択します。

  4. 「次へ」をクリックします。

  5. 検索基準を入力します。

  6. 「検索」をクリックします。

オンラインフォーラムで検索または参加する

オンラインフォーラム内で直接検索するか、ログインおよび登録してメッセージを投稿できるようにします。Application Server のオンラインフォーラムは、次の場所にあります。http://swforum.sun.com/jive/index.jsp?cat=7

サポートに問い合わせる

必要な場合は、これまでに取得した情報を手元に用意して、テクニカルサポート http://www.sun.com/service/contacting までお問い合わせください。