Sun Java System Web Server 7.0 パフォーマンスのチューニング、サイジング、およびスケーリング

パフォーマンスバケットの使用

パフォーマンスバケットを使用すると、バケットを定義し、それらのバケットをさまざまなサーバー関数にリンクできます。これらの関数のいずれかを呼び出すごとに、サーバーは統計データを収集し、それをバケットに追加します。たとえば、send-cgiservice-j2ee はそれぞれ、CGI と Java サーブレットの要求にサービスを提供するために使用される関数です。2 つのバケットを定義して CGI とサーブレットの要求に対して別々のカウンタを保持するか、または両方のタイプの動的コンテンツに対する要求をカウントするバケットを 1 つ作成することができます。この情報を収集するためにかかる負担は最小限で済み、サーバーパフォーマンスへの影響も通常はわずかです。この情報へはあとで perfdump ユーティリティーを使用してアクセスできます。バケット内には、次の情報が格納されます。

構成

パフォーマンスバケットのすべての設定情報を、magnus.conf および obj.conf ファイルに指定してください。自動的に有効になるのは、default-bucket だけです。

最初に、パフォーマンス統計の収集と perfdump を有効にする必要があります。

次の例は、magnus.conf で新しいバケットを定義する方法を示しています。


Init fn="define-perf-bucket" name="acl-bucket" description="ACL bucket"

Init fn="define-perf-bucket" name="file-bucket" description="Non-cached responses"

Init fn="define-perf-bucket" name="cgi-bucket" description="CGI Stats"

前述の例では、次の 3 つのバケットを作成しています。acl-bucketfile-bucket、および cgi-bucket。これらのバケットを関数に関連付けるには、パフォーマンスを測定する obj.conf 関数に bucket=bucket-name を追加します。

PathCheck fn="check-acl" acl="default" bucket="acl-bucket"
...
Service method="(GET|HEAD|POST)" type="*~magnus-internal/*" 
fn="send-file" bucket="file-bucket"
...
<Object name="cgi">
ObjectType fn="force-type" type="magnus-internal/cgi"
Service fn="send-cgi" bucket="cgi-bucket"
</Object>

詳細については、『Sun Java System Web Server 7.0 Administrator’s Configuration File Reference』「The bucket Parameter」を参照してください。

パフォーマンスレポート

バケットのサーバー統計情報には、perfdump ユーティリティーを使用してアクセスできます。パフォーマンスバケット情報は、perfdump によって返されるレポートの最後のセクションに配置されています。

レポートには次の情報が含まれています。

perfdump で表示可能なパフォーマンスバケット情報の例を次に示します。

Performance Counters:
------------------------------------------------
                           Average         Total      Percent

Total number of requests:               62647125
Request processing time:    0.0343  2147687.2500

default-bucket (Default bucket)
Number of Requests:                     62647125    (100.00%)
Number of Invocations:                3374170785    (100.00%)
Latency:                    0.0008    47998.2500    (  2.23%)
Function Processing Time:   0.0335  2099689.0000    ( 97.77%)
Total Response Time:        0.0343  2147687.2500    (100.00%)