ここでは、管理上の既知の問題とその解決方法を示します。
Application Server の「インストール時に自動的に設定」オプションでは、ロードバランサ機能はサポートされていません。
対処方法:ロードバランサ機能は Application Server のインストール後に設定できます。
ロードバランサ機能を設定するには、Application Server と Web Server をシステムにインストールしておく必要があります。
ロードバランサ機能を設定するには、次の手順を実行します。
レジストリ HKEY_LOCAL_MACHINE -> Sun Microsystem -> EntSys -> Installer -> Application Server で、IS_LB の値を true 、Cfgr_LB の値を false に設定します。
setup ディレクトリに移動します。
cd JavaES-Install-Dir\setup\
|
ASConfigure.bat バッチファイルを実行します。
指示に従って、適切な値を指定します。
AS_LB プラグインの場合、Sun Java System Web Server [必須] と入力します。これが Java ES 5 でサポートされている唯一のプラグインであるためです。
システムをリブートします。
デフォルトでは、 asenv.conf によって参照される domain1 の AS_ACC_CONFIG 変数のハードコードされた値が JavaES-Install-Dir \lib\lib\package-appclient.xml にあります。 domain1 を削除して新たなドメインを作成した場合、AS_ACC_CONFIG 変数は新たなドメイン名で更新されません。その結果、package-appclient スクリプトの処理が失敗します。
次のいずれかの操作を行います。
domain1 はそのままにしておき、その前後に別のドメインを作成します。
domain1 を削除し、JavaES-Install-Dir \lib\lib\package-appclient.xml で domain1 用にハードコードされた値を、新たなドメイン名で置き換えます。domain1 がない場合、新たなドメインが作成されるたびにこの手順を行う必要があります。
7.1EE などからすでにロードバランサプラグインがインストールされている Application Server のインストールに対して負荷分散プラグインをインストールすると、プラグインを実行する新しいサーバーインスタンスを作成しても、メッセージの表示なしで既存のロードバランサが 8.2EE プラグインに置き換えられます。
プラグインファイルは、デフォルトで install_dir /plugins/lbplugin ディレクトリの下にインストールされるため、1 つの Application Server インストールで使用できるプラグインは 1 つのバージョンだけになります。コンソールインストーラはアンインストールが実行されていることを示すメッセージを表示しますが、このメッセージは見逃しやすいことに注意してください。
だれもがこの問題を経験するわけではありません。この問題が発生した場合は、古い Application Server インストールを削除して、アップグレードインストールではなく新規インストールを実行してください。
Application Server 7 および互換バージョンと比較して、Application Server 8.2 では asadmin コマンドにいくつかの変更が加えられました。たとえば、Application Server 7 および互換バージョンでは、サーバーインスタンスを起動するコマンドは次のようになります。
asadmin start-instance |
バージョン 8.2 では、次のコマンドを使用します。
asadmin start-domain --user admin domain1 |
最新の asadmin コマンド構文の詳細については、次のマニュアルを参照してください。
『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 管理ガイド』
『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 Reference Manual』
『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 アップグレードと移行』
Java ES 2 Application Server 7 および互換バージョンから Java ES 5 Application Server 8.2 にアップグレードする場合、デフォルトポートが変更されているために、非互換性に関する問題またはエラーが発生することがあります。
同一の Application Server インストール上では、backup-domain コマンドと restore-domain コマンドを使用してドメインをミラーリングできません。これは、asadmin restore-domain コマンドにドメイン名を変更するオプションがあるにもかかわらず、元の名前ではない別の名前でドメインを復元できないからです。バックアップされたドメインの名前を正常に変更したように見えても、名前を変更されたドメインの起動は失敗します。ドメイン設定のエントリは変更されておらず、startserv および stopserv は元のドメイン名を使用してパスを設定するからです。
restore-domain で使用するドメイン名は、元の backup-domain コマンドで使用したドメイン名と同じである必要があります。Application Server 8.2 の backup-domain コマンドと restore-domain コマンドが動作するのは、同一マシンで同一ドメインをバックアップおよび復元する場合だけです。
J2SE 1.4.x、5.0 および互換バージョンを Application Server で設定できます。J2SE 5.0 プラットフォームの重要な特徴は、JMX エージェントを起動できることです。サーバーの起動時にシステムプロパティーを明示的に設定すると、JMX エージェントがアクティブになります。
以下に値の例を示します。
name="com.sun.management.jmxremote" value="true" name="com.sun.management.jmxremote.port" value="9999" name="com.sun.management.jmxremote.authenticate" value="false" name="com.sun.management.jmxremote.ssl" value="false"
JMX プロパティーを設定してサーバーを起動すると、Application Server VM 内で新しい jmx-connector サーバーが起動します。この場合は、望ましくない副作用の 1 つとして、管理機能が悪影響を受け、Application Server の管理 GUI や CLI で予期しない結果が発生することがあります。組み込みの jmx-connector サーバーと新たな jmx-connector サーバーとの間で衝突が発生することが原因です。
jconsole または何らかの JMX 互換クライアントを使用する場合には、Application Server とともに起動する標準の JMX コネクタサーバーを再利用することを検討してください。
サーバーの起動時に、次に示すような行が server.log に作成されます。ここで指定されている JMXServiceURL に接続し、資格を正常に指定した後、同様の管理および設定操作を実行することができます。次に例を示します。
[#|2004-11-24T17:49:08.203-0800|INFO|sun-appserver-ee8.1|javax.enterprise. system.tools.admin|_ThreadID=10;|ADM1501: Here is the JMXServiceURL for the JMXConnectorServer: [service:jmx:rmi:///jndi/rmi://hostname:8686/management/ rmi-jmx-connector]. This is where the remote administrative clients should connect using the JSR 160 JMX Connectors.|#]
詳細については、『 Sun Java System Application Server 8.2 管理ガイド』を参照してください。
Web サービスの URL をエクスポートする EJB モジュールを含むアプリケーションを使用してロードバランサを設定しても、作成された loadbalancer.xml ファイルに、その Web サービスのコンテキストルートが存在しません。
loadbalancer.xml ファイルを編集して、作成されなかった Web モジュールを次のように追加します。
<web-module context-root="context-root-name" disable-timeout-in-minutes="30" enabled="true"/> |
context-root-name 値を、EJB として公開された Web サービスのコンテキストルート名に置き換えます。
Application Server のドメインまたはサーバーが、関連付けられた設定の java-config 要素の java-home 属性によってポイントされる JDK を使用しません。
該当のサーバーインストール内のすべてのドメインに対して Application Server プロセスが使用する JDK は、appserver-installation-dir /config/asenv.conf ファイルによって決まります。使用される JDK は、このファイル内のプロパティー AS_JAVA によって決まります。これはインストール時に設定されます。インストール後に別の JDK を Application Server プロセスが使用するようにするには、別の JDK をポイントするようにこの値を編集します。この変更によって、このインストール内のすべてのドメインが影響を受けることに注意してください。
asenv.conf ファイルを手動で変更する場合は有効性がチェックされないため、変更時には注意が必要です。AS_JAVA の値を修正する場合は、製品のマニュアルで JDK のバージョンの最低限の要件を確認してください。
この問題は %CONFIG_HOME% の間違った値によって発生します。
既存の名前 asant を asant.bak に変更します。
as_install /lib/install/templates/ee にある SE/EE バージョンの asant.template ファイルを as_install /bin/ ディレクトリにコピーし、このファイルの名前を asant に変更します。
新しくコピーされた as_install/bin/asant ファイルを編集して、%CONFIG_HOME% トークンを as_install /config 値に置き換えます。
元の asant.bak ファイルに対して行なった手作業の変更がある場合は、それを新しい asant ファイルに結合します。
このファイルがサーバー管理者の home ディレクトリに存在しないと、そのサーバー上にホストされている特定のアプリケーションをアップグレードしたときに重大なバグが発生する場合があります。
可能であれば、そのサーバーをインストールしたユーザーが asadmin start-domain domain1 コマンドを実行してください。
そのユーザーがこのコマンドを実行できない場合は、.asadmintruststore を、インストールしたユーザーの home ディレクトリから実行中のユーザーの home ディレクトリに移動またはコピーしてください。
このファイルをインストールユーザーの home ディレクトリから実行中のユーザーの home ディレクトリに (コピーではなく) 移動した場合は、アップグレードまたはインストールしたユーザーの home ディレクトリに .asadminstruststore ファイルが存在しなくなるため、バグ 6309079、6310428、および 6312869 で説明されているようなアプリケーションのアップグレードに関する問題が発生する可能性があることに注意してください。
ドメインのマスターパスワードにパーセント文字 (%) が含まれるときにドメインが起動しません。
ドメインのマスターパスワードにパーセント文字 (%) を含めないようにしてください。これは、新しいドメインを作成するとき、および既存のドメインのマスターパスワードを変更するときに適用されます。
セキュリティー保護された http-listener を作成し、lbplugin をインストールしたあとで、webserver_instance_dir/config ディレクトリの下の magnus.conf および obj.conf ファイルが変更され、lbplugin の内容が削除されます。
インストーラは、ロードバランサプラグインのインストールの一部として、Application Server の magnus.conf および obj.conf 設定ファイルを変更します。Application Server 管理コンソールにログインし、ロードバランサがインストールされたインスタンスのインスタンス設定を管理しようとすると、Application Server は、設定の手動編集を検出したことを示す警告メッセージを表示します。この警告は、実際にはインストーラによって加えられた変更を示しています。
インストーラによって加えられた変更が上書きされていないことを確認します。