Sun Java Enterprise System 5 Update 1 リリースノート

インストール全般の問題点

Java ES インストーラを使用してコンポーネントをインストールしたあとは、アンインストーラを使用してアンインストールを行う必要がある (バグ番号なし)

コンポーネントパッケージまたは RPM を直接削除した場合、次にインストーラを実行したときにインストーラはコンポーネントがまだインストールされていると認識し、正しく動作しません。

解決方法: コンポーネントパッケージまたは RPM を手動で削除した場合でも、Java ES アンインストーラを使用してコンポーネントをアンインストールする必要があります。

CLI モードで、スワップ空間が不足している場合にも Java ES インストーラが処理を継続する (6436570)

Java ES インストーラを実行するシステムに、インストーラを実行するための十分なスワップ空間がない場合、CLI モードのインストーラ (./installer -nodisplay) は、次の内容を含むエラーメッセージを表示したあとも実行を継続します。


com.sun.entsys.dre.DREException: Not enough space

解決方法: このメッセージが表示された場合、インストーラを終了させてください。その後、インストーラを再び実行する前に、スワップ空間の割り当てを増やすか、既存のスワップ空間の空き容量を確保します。

サイレントモードで、状態ファイルの ID が無効な場合に、エラーなしでインストールが失敗する (6585745)

Java ES 5 Update 1 インストーラをサイレントモードで実行していて、無効な ID の状態ファイルを指定した場合 (以前のバージョンの Java ES で使用した状態ファイルなどの場合)、インストーラはソフトウェアを何もインストールせず、エラーを報告しないで終了します。インストーラのログファイルには次のようなメッセージが含まれます。


エラーの発生、またはユーザーが警告に対して終了を選択したのでインストールを終了します

解決方法: 状態ファイルの ID を Java ES 5 Update 1 インストーラが生成した有効な ID で置き換えます。ID を生成するには、次のコマンドを使用します。


./installer -id

—no オプションを使用すると、インストールを停止した場合に InvocationTargetException がスローされる (6592472)

—no オプションを指定してインストーラを実行していて、「インストール中」ページでインストールを停止すると、インストーラが終了し、InvocationTargetException がスローされます。


InvocationTargetException thrown in method cancelConfirmed in class
com.sun.wizards.core.WizardTreeManager
java.lang.NullPointerException
        at ...

解決方法: なし。

Solaris 10 で、完全ルートゾーンでのインストールが失敗する (6451030)

Solaris 10 の旧バージョンで、完全ルートゾーンに Java ES をインストールすると、インストーラに次のいずれかのメッセージが表示されます。


Unsupported components in zone
Following components required by the selected components, are not 
supported in local zone and they can not be installed directly into 
the local zone. Please install these components from the global zone 
before proceeding the installation

     SharedComponent

または


The Sun Web Console packages that are installed on your system
have a defect that is preventing Java ES from installing in a
while root non-global zone. In order to rectify this situation
you must upgrade the Sun Web Console packages in the global zone
before installing Java ES in a whole root zone. Please see the
Java ES Release Notes (bug 6451030) and Installation Guide for
further information.

どちらのメッセージも、インストール済みの Sun Java Web コンソールパッケージに不正な属性設定が含まれており、それによってインストーラがパッケージをアップグレードできないために表示されます。この不正な属性設定が含まれる Sun Java Web Console パッケージは、Solaris 10、Solaris 10 1/06、Solaris 10 6/06、および Java ES 2005Q4 と一緒に出荷されました。

解決方法: この問題を解決するには、完全ルートゾーンに Java ES をインストールする前に、大域ゾーンの Sun Java Web コンソールをアップグレードする必要があります。次の 2 つの方法があります。

Solaris 10 で、疎ルートゾーンでインストールすると、大域ゾーンでバンドルされた Application Server の存在が報告されない ( 6512640)

Java ES を疎ルートゾーンでインストールするとき、疎ルートゾーンへのインストール前に、インストーラは大域ゾーンにアップグレードする必要があるコンポーネントがあるかどうかを大域ゾーンでチェックします。しかし、Solaris 10 にバンドルされている Application Server のバージョンは、アップグレード対象コンポーネントとして報告しません。

解決方法: Java ES を疎ルートゾーンにインストールする前に、大域ゾーンでインストーラを実行し、「アップグレード可」であると示されたら Application Server をアップグレードするようにします。

Solaris 10 で、完全ルートゾーンのブート時に Web Console エラーが表示される (6584536)

Java ES をインストールするときに、インストーラはシンボリックリンク /usr/jdk/entsys-j2se を作成し、コンポーネントが同じバージョンの Java SE にアクセスできるようにします。Java ES コンポーネントを大域ゾーンにインストール後、完全ルートゾーンをブートしようとしたときに、Web Console に関するエラーを受け取ることがあります。これは、Web Console パッケージが完全ルートゾーンに伝播されているにも関わらず、依存しているシンボリックリンクは伝播しないためです。

解決方法: 大域ゾーンで次のコマンドを入力して、完全ルートゾーンにシンボリックリンクを手作業で作成します (大域ゾーンにインストールされているバージョンが Java SE 5 であると仮定)。


ln -s /usr/jdk/instances/jdk1.5.0 zone-path/root/usr/jdk/entsys-j2se

ここで zone-path は、完全ルートゾーンの作成時に指定したパスです。

HP-UX で、Java ES インストーラのパフォーマンスに問題がある (6472918)

Java ES インストーラは、HP-UX のデポ機構と相互作用してインストール済みコンポーネントを検索し、依存関係を確認し、ビットをインストールします。デポ機構のクライアントサーバーアーキテクチャーによりシステム応答時間が遅くなり、相互作用が繰り返されると、ほかのプラットフォームに比べてインストールプロセス全体が著しく低速化します。

解決方法: なし。

Linux および Windows で、コンテナを Tomcat から Application Server にスワップ後、Web Console が起動できない (65347396566515)

Web Console が配備するコンテナを Tomcat から Application Server にスワップするために wcswap コマンドを使用する場合、Application Server で Web Console 用にドメインが作成されていないため Web Console を起動できません。

解決方法: Linux または Windows で、Application Server を Web Console のコンテナとして使用しないでください。コンテナとして Application Server へのスワップをすでに試行した場合は、Web Console のコンテナとして Tomcat に次回スワップするために wcswap コマンドを使用できます。

Windows で、インストーラが Sun Java Web Console の既存インストールを検出しない (6487548)

解決方法: 次のいずれかの回避方法を使用します。

Windows で、RAM メモリーが 1G バイトのマシンでインストールが予期せず失敗する (6496578)

Windows プラットフォームで、すべてを「インストール時に自動的に設定」モードでインストールすると、メモリーの少ないマシンでの設定後の作業段階で原因不明の失敗が発生します。

解決方法: 次のいずれかの回避方法を使用します。

Windows で、Windows System32 からの DLL が Java ES DLL と競合する (6496600)

この問題は、libnspr4.dll、nss3、smime など特定の DLL が Windows system32 フォルダに存在する場合に発生します。

これらの DLL が、install-dir/share/lib にインストールされる Java ES バージョンの DLL と衝突するため、Java ES サーバー群の正常な動作が妨げられます。

解決方法: Java ES サーバーで正しいバージョンの DLL が使用されるように、system32 フォルダ内の 該当するDLL の名前を変更します。


注 –

DLL の名前を変更すると、system32 フォルダにそれらの DLL をインストールした旧バージョンのアプリケーションが機能しなくなる可能性があります。


Windows XP SP2 で、インストール後にユーザーが Web Console にログインできない (6498436)

解決方法: Windows XP Professional でゲストアカウントを無効にする必要があります。

認証が成功するためには、レジストリキー HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Lsa\ForceGuest を 0 に設定する必要があります。

ファイル記述子の制限値が小さいことが原因でインストーラがコンポーネント設定エラーを報告しない (50187346523904)

ファイル記述子の制限値の設定が小さすぎる場合、一部のコンポーネントを正しく設定できません。このような設定エラーはインストーラによって報告されませんが、設定ログファイルには記録されます。

解決方法: インストールの前に、ファイル記述子の制限値を 1024 や 2048 などの大きい値に設定します。インストールの終了後、ファイル記述子の制限を元の値にリセットすることができます。

製品ライセンスが評価版である場合、Java ES インストーラには製品版に置き換えるメカニズムが必要である (6265136)

インストーラは、共有コンポーネントが評価コンポーネントかどうかをチェックし、実際に評価コンポーネントである場合には置き換えられるべきですが、その置き換えを実行しません。評価コンポーネントである場合には置き換えるべきです。

解決方法: インストールを開始する前に、ワークステーションに評価コンポーネントがインストールされていないことを確認してください。

インストールログメッセージは、常に有効であるとは限らない (バグ番号なし)

ログメッセージは常に有効であるとは限らないことに留意してください。たとえば、ある種のエラーが発生したあとに、コンポーネント製品の (全部ではなく) 一部がインストールされていても「ソフトウェアがインストールされていません」というメッセージが表示されます。

コンポーネント選択ページのコンポーネントの自動選択が紛らわしい (4957873)

コンポーネント製品を選択すると、依存するコンポーネント製品をインストーラがすべて自動的に選択します。コンポーネント製品選択ページには、元のコンポーネント製品とともに依存関係にあるコンポーネント製品が選択されていることが示されません。

解決方法: なし。

一部のロケールでは、インタフェースのウィンドウの幅が狭すぎる (4949379)

ドイツ語などの一部の言語にはウィンドウが狭すぎ、インタフェース全体が表示されません。その結果、ヒントなどのテキストの右側または下部が表示されません。

解決方法: ウィンドウのサイズを手動で変更します。