Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 管理ガイド

Directory Proxy Server ログのローテーションの設定

デフォルトでは、ログファイルのサイズが 100M バイトに達すると、ログファイルのローテーションが行われます。デフォルトでは 10 個のログファイルが保存され、それ以降はローテーション手順によってもっとも古いログファイルの上書きが始められます。この節では、Directory Proxy Server ログを予定されたローテーションに対して設定する方法、ログのローテーションを手動で行う方法、ログのローテーションを無効にする方法について説明します。設定例は、「ログローテーションの設定例」を参照してください。

Procedureアクセスログとエラーログの定期ローテーションを設定する

この手順では、Directory Proxy Server のアクセスログを設定します。Directory Proxy Server のエラーログを設定する場合には、以下の手順に出てくる「access」を「error」に置き換えて、同じ手順を実行します。

このタスクは DSCC を使用して実行することができます。詳細については、「Directory Service Control Center のインタフェース」および DSCC オンラインヘルプを参照してください。

  1. (省略可能) アクセスログのプロパティーを表示します。


    $ dpconf get-access-log-prop -h host -p port
    
  2. (省略可能) アクセスログのプロパティーに対して有効な値を表示します。

    $ dpconf help-properties access-log
  3. 一定のサイズに達するとログのローテーションが行われるようにするには、次のプロパティーを設定します。


    $ dpconf set-access-log-prop -h host -p port \
     log-rotation-policy:size log-rotation-size:maximum file size
    

    最大ファイルサイズの単位を指定しない場合、デフォルトの単位である「バイト」が使用されます。ログファイルが定義されたサイズに達すると、ログのローテーションが行われます。ファイルサイズは、少なくとも 1M バイトにし、2G バイトを超えないようにする必要があります。

    サイズによるログのローテーションの例については、「ログサイズに基づくログのローテーション」を参照してください。

  4. ログのローテーションを定期的に行うには、ログサイズに関係なく、次のプロパティーを設定します。


    $ dpconf set-access-log-prop -h host -p port \
     log-rotation-frequency:interval in months, weeks, hours, or minutes \
     log-rotation-policy:periodic \
     log-rotation-start-day:day in week (1-7) or day in the month (1-31) \
     log-rotation-start-time:time of day (hhmm)
    

    ログのローテーションが月の 31 日に行われるように設定すると、その月の日数が 31 日より短い場合、ログのローテーションは次の月の最初の日に行われます。

    定期的なログのローテーションの例については、「時間に基づくログのローテーション」を参照してください。

  5. ログファイルが十分に大きくなったときに定期的なログのローテーションを行うには、log-rotation-frequency プロパティーと log-min-size プロパティーを設定します。


    $ dpconf set-access-log-prop -h host -p port \
     log-rotation-frequency:interval in months, weeks, hours, or minutes \
     log-rotation-policy:periodic log-min-size:minimum file size
     log-rotation-start-day:day in week (1-7) or day in the month (1-31) \
     log-rotation-start-time:time of day (hhmm)
    

    log-min-size プロパティーは、ログの最小サイズを示します。ローテーションは、ログファイルが指定したサイズより大きくなった場合のみ、予定された時間に実行されます。

    ログのローテーションが月の 31 日に行われるように設定すると、その月の日数が 31 日より短い場合、ログのローテーションは次の月の最初の日に行われます。

    ファイルサイズが十分に大きくなったときに定期的にログのローテーションを行う方法の例については、「時間とログサイズに基づくログのローテーション」を参照してください。

Procedureアクセスログとエラーログのファイルのローテーションを手動で行う

この手順では、Directory Proxy Server のアクセスログのローテーションを行います。Directory Proxy Server のエラーログのローテーションを行う場合には、以下の手順に出てくる「access」を「error」に置き換えて、同じ手順を実行します。

このタスクは DSCC を使用して実行することができます。詳細については、「Directory Service Control Center のインタフェース」および DSCC オンラインヘルプを参照してください。

  1. アクセスログのローテーションを行います。


    $ dpconf rotate-log-now -h host -p port access

Procedureアクセスログとエラーログのローテーションを無効にする

この手順では、Directory Proxy Server のアクセスログのローテーションを無効にします。Directory Proxy Server のエラーログのローテーションを無効にする場合には、以下の手順に出てくる「access」を「error」に置き換えて、同じ手順を実行します。

  1. ログファイルのローテーションを無効にします。


    $ dpconf set-access-log-prop -h host -p port enable-log-rotation:false

ログローテーションの設定例

ログサイズ、時間、またはその両方によってログのローテーションを設定する方法の例は、次のとおりです。

ログサイズに基づくログのローテーション

この節では、ログサイズだけに従ってログのローテーションを設定する方法の例を示します。次の設定では、最後にログのローテーションが行われてから経過した時間に関係なく、ログが 10M バイトに達したときにローテーションが行われます。


$ dpconf set-access-log-prop -h host1 -p 1389 log-rotation-policy:size \
  log-rotation-size:10M

時間に基づくログのローテーション

この節で示す例では、ログサイズに関係なく、最後のローテーションからの経過時間に従ってログローテーションを設定する方法を示します。

log-rotation-start-day を 31 に設定したときに、30 日しかない月の場合、ログのローテーションは次の月の最初の日に行われます。log-rotation-start-day を 31 に設定したときに、28 日しかない月 (2 月) の場合、ログのローテーションは 3 日に行われます。

時間とログサイズに基づくログのローテーション

この例では、ファイルサイズが十分に大きくなった場合の、指定した間隔でのログのローテーションの設定方法を示します。

次の設定では、ログファイルのサイズが 1M バイトを超えた場合に、毎日 3:00、11:00、19:00 にログのローテーションが行われます。ログファイルのサイズが 1M バイトを超えなければ、ログファイルのローテーションは行われません。


$ dpconf set-access-log-prop -h host1 -p 1389 log-rotation-frequency:8h \
 log-rotation-policy:periodic log-min-size:1M log-rotation-start-time:0300