DSCC を使うか、dsconf set-server-prop コマンドを使って、ディレクトリサーバーの LDAP ポートまたは LDAPS セキュアポート番号を変更できます。
ポート番号を変更する場合は、次の点に注意してください。
ほかのユーザーがアクセスするマシンに Directory Server がインストールされている場合、Directory Server のポートを root 権限を必要としないポート番号に設定すると、このポートはほかのアプリケーションによってハイジャックされる危険にさらされることになります。ほかのアプリケーションが同じアドレスとポートのペアにバインドできることになり、そのアプリケーションが、Directory Server になりすまして要求を処理できるようになってしまいます。つまり、そのアプリケーションを使って認証プロセスで使われるパスワードを取得したり、クライアント要求やサーバー応答を変更したり、サービス拒否攻撃を生成したりすることが可能となってしまいます。こうしたセキュリティー上のリスクを回避するには、listen-address または secure-listen-address プロパティーを使用して、Directory Server が待機するインタフェース (アドレス) を指定します。
コマンド行でポート番号を変更する場合は、次の点に注意してください。
ほかのサーバー上に定義されているレプリケーションアグリーメントで Directory Server が参照される場合、そのレプリケーションアグリーメントは新しい ポート番号を使用するよう更新する必要があります。
以前に DSCC を使ってサーバーを管理していた場合は、ポート番号の変更後、一時的にサーバーを表示できなくなります。サーバーを再度表示するには、サーバーの登録を解除してから、新しいポート番号を使って DSCC で再度登録する必要があります。
このタスクは DSCC を使用して実行することができます。詳細については、「Directory Service Control Center のインタフェース」および DSCC オンラインヘルプを参照してください。
設定を変更したあとは、変更を有効にするためにサーバーを再起動してください。
ポートの既存の設定を確認します。
$ dsconf get-server-prop -h host -p port port-type |
ここで、port-type は次のいずれかです。
LDAP デフォルトポート
LDAPS セキュアポート
DSML デフォルトポート
DSML セキュアポート
たとえば、LDAPS セキュアポートを表示するには、次のように入力します。
$ dsconf get-server-prop -h host1 -p 2501 ldap-secure-port Enter "cn=Directory Manager" password: ldap-secure-port : 2511 |
返される結果が整数の場合、ポートは使用可能です。返される結果が disabled の場合、ポートは使用不可です。
また、dsadm を使って LDAP デフォルトポートと LDAPS セキュアポートのリストを表示することもできます。
必要に応じて、ポート番号を変更するか、ポートを使用可能にします。
$ dsconf set-server-prop -h host -p port port-type:new-port |
たとえば、LDAP ポート番号を 1389 から 1390 に変更するには、次のコマンドを使用します。
$ dsconf set-server-prop -h host1 -p 1389 ldap-port:1390 |
ポート番号 2250 の DSML セキュアポートを使用可能にするには、次のコマンドを使用します。
$ dsconf set-server-prop -h host1 -p 1389 dsml-secure-port:2250 |
必要に応じて、ポートを使用不可にします。
$ dsconf set-server-prop -h host -p port port-type:disabled |
たとえば、DSML セキュアポートを使用不可にするには、次のコマンドを使用します。
$ dsconf set-server-prop -h host1 -p 1389 dsml-secure-port:disabled |