Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 管理ガイド

レプリケートされたサフィックスの同期の維持

定期的に行う保守のために、レプリケーションに関わる Directory Server を停止したあと、オンラインに戻す場合、レプリケーションによってただちに更新されるようにする必要があります。特に、マルチマスター環境のマスターサーバーでは、マルチマスターセットのもう一つのサーバーからディレクトリ情報を更新する必要があります。マルチマスター以外の環境でも、ハブサーバーや専用コンシューマサーバーが保守のためにオフラインになった場合、オンラインに復帰したときは、マスターサーバー側から更新を行う必要があります。

ここでは、レプリケーションの再試行アルゴリズムおよび次の実行まで待たずに、強制的にレプリケーション更新を行う方法について説明します。


注 –

ここで説明されている手順を利用できるのは、レプリケーションの設定が完了し、さらにコンシューマを初期化した直後だけです。


レプリケーションの再試行アルゴリズム

ソースレプリカのターゲットへのレプリケーションが失敗すると、増分的間隔で、定期的に再試行されます。再試行の間隔はエラーの種類によって異なります。

ソースレプリカとターゲットレプリカの間で、常に同期をとるレプリケーションアグリーメントを設定していても、オフライン状態の時間が 5 分を超えたレプリカをただちに更新するには、この方法では不十分です。

Procedureレプリケーションの更新を強制的に実行する

レプリケーションを停止した場合、ターゲットのサフィックスに対して、レプリケーションの更新を強制的に実行することができます。

DSCC を使用してこのタスクを実行することはできません。次の手順に示すように、コマンド行を使用します。

  1. ソースサーバーで、ターゲットサーバーへのレプリケーションの更新を再起動します。


    $ dsconf update-repl-dest-now -h host -p port suffix-DN destination-host:destination-port
    

    次に例を示します。


    $ dsconf update-repl-dest-now -h host2 -p 1389 dc=example,dc=com host1:1389