この節では、上位サブツリーと下位サブツリーが異なるデータソースに保存される場合に、単一のアクセスポイントを提供するデータビューを設定する方法を説明します。このような配備については、『Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.3 Reference』の「Data Views to Route Requests When Superior and Subordinate Subtrees Are Stored in Different Data Sources」を参照してください。
ここでの例には、3 つのデータビューが含まれます。データビュー 1 のベース DN は、データビュー 2 のベース DN とデータビュー 3 のベース DN より上位です。つまり、データソースプール 2 とデータソースプール 3 にはデータソースプール 1 のサブツリーの下位であるサブツリーが含まれます。次の図は、配備の例を示しています。
下位エントリが別のデータビューのベース DN として設定されると、Directory Proxy Server は、サブツリーの下位エントリをデータビューから自動的に除外します。
このタスクは DSCC を使用して実行することができます。詳細については、「Directory Service Control Center のインタフェース」および DSCC オンラインヘルプを参照してください。
「LDAP データソースの作成と設定」で説明しているように、各 LDAP サーバーにデータソースを作成します。
「LDAP データソースプールの作成と設定」で説明しているように、3 つのデータソースプールを作成します。
「LDAP データソースのデータソースプールへの接続」の指示に従って、データソースをデータソースプールに接続します。
dc=example,dc=com を含むデータソースを data-source-pool-1 に接続します。
ou=computer,dc=example,dc=com を含むデータソースを data-source-pool-2 に接続します。
ou=people,dc=example,dc=com を含むデータソースを data-source-pool-3 に接続します。
(省略可能) 負荷分散を設定します。
詳細は、「負荷分散の設定」を参照してください。
ベース DN を dc=example,dc=com、データソースプールを data-source-pool-1 と指定したデータビューを作成します。
$ dpconf create-ldap-data-view -h host1 -p 1389 dataview-1 \ data-source-pool-1 dc=example,dc=com |
ベース DN を ou=computer,dc=example,dc=com、データソースプールを data-source-pool-2 と指定したデータビューを作成します。
$ dpconf create-ldap-data-view -h host1 -p 1389 dataview-2 \ data-source-pool-2 ou=computer,dc=example,dc=com |
ベース DN を ou=people,dc=example,dc=com、データソースプールを data-source-pool-3 と指定したデータビューを作成します。
$ dpconf create-ldap-data-view -h host1 -p 1389 dataview-3 \ data-source-pool-3 ou=people,dc=example,dc=com |
excluded-subtrees パラメータをチェックして、サブツリー ou=computer,dc=example, dc=com と ou=people,dc=example, dc=com が dataview-1 から除外されていることを確認します。
$ dpconf get-ldap-data-view-prop -h host1 -p 1389 dataview-1 excluded-subtrees |
除外されたサブツリーの一覧が返されます。
必要に応じて、変更を有効にするために Directory Proxy Server のインスタンスを再起動します。
Directory Proxy Server の再起動については、「Directory Proxy Server を再起動する」を参照してください。