パスワードの有効期限が切れると、ユーザーアカウントがロックされます。パスワードをリセットすると、アカウントのロックが解除されます。パスワードは管理者などのほかのユーザーによってリセットできます。パスワードをリセットすると、Directory Server によってユーザーアカウントのロックが解除されます。Directory Server では、RFC 3062「LDAP Password Modify Extended Operation」をサポートしています。拡張操作を使用して、ディレクトリ管理者またはディレクトリアプリケーションがパスワードのリセットによりアカウントのロックを解除することを許可することができます。
次の手順に示すように、パスワード変更拡張操作の使用を許可する場合は、注意してください。信頼する管理者とアプリケーションにのみアクセスを制限します。ネットワーク上でパスワードをテキストで送受信しないでください。
DSCC を使用してこのタスクを実行することはできません。次の手順に示すように、コマンド行を使用します。
パスワード管理者またはパスワード管理アプリケーションにユーザーアクセス権を与えます。
パスワード管理者がパスワード変更拡張操作にアクセスして使用できるようにします。
次のコマンドは、Password Managers ロールのメンバーが SSL で接続した場合にパスワード変更拡張操作を使用できるようにする ACI を設定します。
$ cat exop.ldif dn: oid=1.3.6.1.4.1.4203.1.11.1,cn=features,cn=config objectClass: top objectClass: directoryServerFeature oid: 1.3.6.1.4.1.4203.1.11.1 cn: Password Modify Extended Operation aci: (targetattr != "aci")(version 3.0; acl "Password Modify Extended Operation "; allow( read, search, compare, proxy ) (roledn = " ldap:///cn=Password Managers,dc=example,dc=com" and authmethod = "SSL");) $ ldapmodify -a -D cn=admin,cn=Administrators,cn=config -w - -f exop.ldif Enter bind password: adding new entry oid=1.3.6.1.4.1.4203.1.11.1,cn=features,cn=config $ |
cn=features,cn=config の下のエントリにより、パスワード変更拡張操作を使用する操作へのアクセスを管理します。
パスワード管理者にユーザーパスワードをリセットしてもらいます。
この手順は、ユーザーアカウントのロックを解除し、ldappasswd(1) コマンドで実行できます。
(省略可能) ユーザーがパスワードを変更する必要がある場合は、パスワード管理者にユーザーに通知してもらいます。
ユーザーエントリを管理するパスワードポリシーに pwdMustChange: TRUE が含まれる場合、リセット後にユーザーは自身のパスワードを変更する必要があります。