ほかのサーバーにレプリケートする Directory Server のことを「サプライヤ」と呼びます。また、ほかのサーバーによって更新される Directory Server のことを「コンシューマ」と呼びます。サプライヤは、特別に設計された LDAP v3 拡張処理により、コンシューマ上のすべての更新を再現します。このためサプライヤは、パフォーマンスの面ではコンシューマに対する要件の多いクライアントアプリケーションに似ています。
次のような状況で、サーバーはサプライヤとコンシューマの両方になることができます。
2 つの異なる Directory Server 上にそれぞれマスターレプリカが配置されているマルチマスターレプリケーション環境では、一方のサーバーは、他方のサーバーのサプライヤとして、またコンシューマとしての役割を果たします。
サーバーにハブレプリカが含まれるとき、サーバーはサプライヤから更新を受け取り、変更内容をコンシューマにレプリケートします。
コンシューマのロールのみを果たすサーバーのことを「専用コンシューマ」と呼びます。
「マスターレプリカ」の役割をするサーバーは次のことを行う必要があります。
ディレクトリクライアントからの更新要求に応答する
履歴情報および変更履歴ログを維持する
コンシューマへのレプリケーションを開始する
マスターレプリカを含むサーバーは、マスターレプリカに対して行われたすべての変更を記録する処理と、これらの変更をコンシューマにレプリケートする処理を受け持ちます。
「ハブレプリカ」の役割をするサーバーは次のことを行う必要があります。
読み取り要求に応答する
マスターレプリカを保持するサーバーに更新要求を送信する
履歴情報および変更履歴ログを維持する
コンシューマへのレプリケーションを開始する
「コンシューマレプリカ」の役割をするサーバーは次のことを行う必要があります。
読み取り要求に応答する
履歴情報を維持する
マスターレプリカを保持するサーバーに更新要求を送信する