次のコマンドは、ゲストドメイン ldg1 にディスクイメージを作成します。このゲストドメイン用に ZFS ファイルシステムを作成し、このゲストドメインのすべてのディスクイメージをそのファイルシステムに格納します。
primary# zfs create ldmpool/ldg1 |
ディスクイメージは、ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルに格納できます。ZFS ボリュームは、サイズにかかわらず、zfs create -V コマンドを使用すると迅速に作成できます。一方、ZFS ファイルは、mkfile コマンドを使用して作成する必要があります。このコマンドの完了まで少し時間がかかることがあります。特に、作成するファイルが非常に大きいときに時間がかかり、多くはディスクイメージの作成時に該当します。
ZFS ボリュームと ZFS ファイルはいずれも、スナップショットや複製など、ZFS 機能の利点を利用できますが、ZFS ボリュームは疑似デバイス、ZFS ファイルは通常のファイルです。
ディスクイメージを、Solaris OS のインストール先の仮想ディスクとして使用する場合は、次のものを収容できる容量を確保してください。
インストールされるソフトウェア - 約 6G バイト
スワップパーティション - 約 1G バイト
システムデータを格納するための特別なスペース - 1G バイト以上
したがって、Solaris OS 全体をインストールするためのディスクイメージのサイズは、8G バイト以上になります。
次の手順を実行します。
ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルに 10G バイトのイメージを作成します。
ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルを仮想ディスクとしてエクスポートします。ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルをエクスポートする構文は同じですが、バックエンドへのパスは異なります。
エクスポートされた ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルをゲストドメインに割り当てます。
ゲストドメインが起動すると、ZFS ボリュームまたは ZFS ファイルは、Solaris OS のインストールが可能な仮想ディスクとして表示されます。
たとえば、ZFS ボリュームに 10G バイトのディスクイメージを作成します。
primary# zfs create ldmpool/ldg1/disk0 primary# mkfile 10g /ldmpool/ldg1/disk0/file |
ZFS ボリュームを仮想ディスクとしてエクスポートします。
primary# ldm add-vdsdev /dev/zvol/dsk/ldmpool/ldg1/disk0 ldg1_disk0@primary-vds0 |
ZFS ファイルを仮想ディスクとしてエクスポートします。
primary# ldm add-vdsdev /ldmpool/ldg1/disk0/file ldg1_disk0@primary-vds0 |