この章では、ATOK8 を使用する際に必要な使用環境のセットアップと、ATOK8 のファイル構成について説明します。
この章で説明する設定や操作は、すべて一般ユーザーで作業してください。
複数の日本語入力システムのインストールがされている場合、ウィンドウシステムのデフォルトの日本語入力システムは、次の優先順位で決まります。
Wnn6
ATOK8
cs00
たとえば、Wnn6 と ATOK8 がインストールされている場合、Wnn6 がデフォルトの日本語入力システムになります。
ATOK8 以外の日本語入力システムを使用するように設定されている状態で、ATOK8 を使用するには、ワークスペースメニューから「ATOK8 に設定...」 [実際には、「ATOK8 に設定...」を選択すると、atok8setup コマンドが実行されます。atok8setup コマンドの詳細は、atok8setup(1) のマニュアルページを参照してください。] を選択し、一度ログアウトしてから、再度ログインします。
「ATOK8 に設定...」の位置は、図 3-1 または、図 3-2 を参考にしてください。
次の環境変数の設定が必要です。
ユーザーのホームディレクトリを設定します。ATOK8 の動作時には、辞書ファイルをはじめ環境設定ファイルなど、$HOME/.atok8 の下のファイルが参照または更新されます。通常、この環境変数はログイン時に自動的に設定されるため、ユーザーが手動で設定する必要はありません。
複数の入力サーバーが動作している中で、ATOK8 を使用する場合に設定します。atok8setup コマンドを実行した場合のように、ATOK8 だけが動作している環境では設定する必要はありません。設定方法は次のとおりです。
ATOK8 をウィンドウシステム上で利用するには、ウィンドウシステムのパッケージに加え、JSat8xw パッケージが必要です。JSat8xw [エンドユーザークラスタ以上のクラスタを選んでインストールする場合は、標準でインストールされます。] パッケージ は表 3-1 のファイルで構成されています。
表 3-1 JSat8xw パッケージの内容 - 1
次の表 3-2 にあるファイルはユーザーが直接実行したり、参照したりすることはありません。
ファイル名やパス名は将来変更される場合があります。
次のファイルは、ATOK8 を初めて起動したときに /usr/openwin/lib/locale/ja/atok8 の下の同名のファイルから自動的にコピーされます。
表 3-3 ユーザーのホームディレクトリ下の ATOK8 関連ファイル$HOME/.atok8/ | |
atok8.ucf | ユーザー用環境ファイル |
atok8.dic | ユーザー用辞書 |
atok8tkj.dic | ユーザー用単漢字辞書 |
atok8you.dic | ユーザーカスタマイズ用空辞書 |
次のファイルは、ATOK8 の自動起動設定時に作成または更新されます。
表 3-4 ユーザーのホームディレクトリ下の ATOK8 関連ファイル$HOME/ | |
.openwin-init | 日本語 OpenWindows 起動ファイル |
.dtprofile | Solaris CDE 起動時に使用する個人環境設定用スクリプトファイル |