Wnn6 上級ユーザーおよびシステム管理者ガイド

1.3 頻度情報ファイル

頻度情報ファイルは、辞書内の単語の使用頻度を各ユーザーごとに管理します。

ファイル :

/var/locale/ja/wnn/ja/dic/usr/username/*.h

username には、各ユーザーのアカウント名が入ります。

頻度情報ファイルは、ユーザー頻度情報ファイルと FI 関係ユーザー頻度情報ファイルから構成されています。

頻度情報は、頻度情報ファイルの他に辞書本体の内部にも用意されています。頻度情報ファイルを新しく作成した場合には、すべての項目の頻度値が 0 に初期化されます。以後、頻度値の更新には、辞書本体内にある頻度値と頻度情報ファイルの頻度値を加算したものが適用されていきます。

かな漢字変換に使用する辞書を指定するとき、頻度情報ファイルも指定できます。頻度情報ファイルを指定しない場合は、辞書本体内の頻度値が使用されます。

頻度値を 「-1」 に設定すると、その辞書エントリを一時的に変換候補から外すことができます。これにより、複数のユーザーで共有して使用している辞書でも、1 ユーザーから不要であると思われる単語を、意図的に変換候補の対象から外すことができます。頻度ファイルを指定している場合は、頻度ファイル内にある頻度値、または辞書本体内の頻度値のいずれかを 「-1」 に設定します。頻度ファイルを指定していない場合には、辞書本体内の頻度値を 「-1」 に設定します。この処理は単語を実際に削除するわけではありません。あくまで一時的な処理ですから、辞書を柔軟に使用することができます。


注 -

テキスト形式辞書では、一時的に削除されたエントリの頻度を 「-」 で表します。