Solaris のインストール (上級編)

プロファイルサーバーの作成

ネットワーク上のシステム用にカスタム JumpStart インストールを設定する際は、サーバーにディレクトリを作成しなければなりません (JumpStart ディレクトリと呼びます)。JumpStart ディレクトリのルートレベルには、すべての重要なカスタム JumpStart ファイルが入っています (たとえば、rules ファイル、rules.ok ファイル、プロファイルなど)。

JumpStart ディレクトリを持つサーバーは、「プロファイルサーバー」と呼びます。プロファイルサーバーは、インストールサーバーやブートサーバーと同じシステムでも、異なるサーバーでもかまいません。JumpStart ディレクトリの所有者は root で、アクセス権は 755 です。


注 -

プロファイルサーバーは、サーバーと同じプラットフォームタイプのシステムにも、サーバーと異なるプラットフォームタイプのシステムにも、カスタム JumpStart ファイルを提供できます。たとえば、SPARC サーバーは、SPARC 搭載システムと x86 搭載システムの両方にカスタム JumpStart ファイルを提供できます。


JumpStart ディレクトリをサーバー上に作成する方法


注 -

この手順では、システムがボリューム管理を実行していると仮定しています。フロッピーディスクや CD を管理するのにボリューム管理を使用していない場合、ボリューム管理なしで取り外し可能な媒体を管理する方法の詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。


  1. JumpStart ディレクトリを作成するサーバーに、スーパーユーザーとしてログインします。

  2. サーバーに JumpStart ディレクトリを作成します。


    # mkdir jumpstart_dir_path
    

    jumpstart_dir_path

    JumpStart ディレクトリの絶対パス 

    たとえば、次のコマンドは、ルートファイルシステムに jumpstart というディレクトリを作成します。


    # mkdir /jumpstart
    
  3. /etc/dfs/dfstab ファイルを編集します。次のエントリを追加してください。

    share -F nfs -o ro,anon=0 jumpstart_dir_path
    

    たとえば、次のエントリは /jumpstart ディレクトリを共有します。

    share -F nfs -o ro,anon=0 /jumpstart
  4. shareall と入力して、Return キーを押します。

  5. Solaris CD の位置によって、次に実行する手順を決めます。

    残りの手順は、サンプルのカスタム JumpStart ファイルを Solaris CD からコピーする場合だけに必要です。プロファイルサーバーの作成は完了しています。

    使用する CD 

    手順 

    ローカル CD-ROM ドライブの Solaris CD 

    1. Solaris CD を CD-ROM ドライブに挿入します。

    2. (必要な場合は) Solaris CD をマウントします。


      注 -

      ボリューム管理は、Solaris CD を /cdrom/cdrom0/s0 または /cdrom/cdrom0/s2 に自動的にマウントします。


    ローカルディスクにある Solaris CD イメージ

    ローカルディスクにある Solaris CD イメージのディレクトリに移動します。たとえば、次のように入力します。 


    # cd /export/install
    

  6. Solaris CD イメージ上の Misc ディレクトリに移動します。


    # cd Solaris_2.7/Misc
    
  7. サンプルのカスタム JumpStart ファイルを、プロファイルサーバーの JumpStart ディレクトリにコピーします。


    # cp -r jumpstart_sample/* jumpstart_dir_path
    

    たとえば次のコマンドは、jumpstart_sample ディレクトリを /jumpstart ディレクトリにコピーします。


    # cp -r jumpstart_sample/* /jumpstart
    

    コピーしたファイルは、サンプルのカスタム JumpStart ファイルです。ユーザーのサイトに合わせて、ファイルを更新する必要があります。

次の手順

これでサーバーに JumpStart ディレクトリが作成されました。次に、「すべてのシステムがプロファイルサーバーにアクセスできるようにする」を参照してください。