Solaris のインストール (上級編)

add_install_client を使用して、ネットワーク上でインストールするためにシステムを設定する方法

ホストマネージャを利用できない場合、add_install_client コマンドを使用して、ネットワーク上でインストールするシステムを設定できます。add_install_client は、/etc ファイルだけを更新します。

  1. インストールサーバー (システムがブートサーバーを必要とする場合はブートサーバー) で、スーパーユーザーになります。

  2. インストールされるシステムについて、次の情報がネームサービス (/etc ファイル、NIS、または NIS+) に追加されていることを確認します。

    • ホスト名

    • IP アドレス

    • Ethernet アドレス

  3. インストールサーバーの Solaris CD イメージ上またはブートサーバーのブートディレクトリ上の Tools ディレクトリに移動します。


    # cd Solaris_2.7/Tools
    
  4. add_install_client コマンドを使用して、ネットワーク上でインストールされるシステムを設定します。


    # ./add_install_client [-c server:jumpstart_dir_path] 
      [-s install_server:install_path] [-p server:path] host_name platform_group
    

    -c server:jumpstart_dir_path

    カスタム JumpStart インストール用の JumpStart ディレクトリを指定する。このオプションと引数は、カスタム JumpStart インストールの場合にだけ必要。 

    server は、JumpStart ディレクトリが置かれているサーバーのホスト名。jumpstart_dir_path は、JumpStart ディレクトリの絶対パス

    -s install_server:install_dir_path

    インストールサーバーを指定する。このオプションは、add_install_client をブートサーバーで使用するときだけ必要。

     

    install_server は、インストールサーバーのホスト名。install_dir_path は、Solaris CD イメージの絶対パス名

    -p server:path

    システム情報を事前構成するための sysidcfg ファイルを指定する。server は、このファイルを含んでいるサーバーの有効なホスト名または IP アドレス。path は、sysidcfg ファイルへの絶対パス

    host_name

    ネットワーク上でインストールされるシステムのホスト名 (インストールサーバーのホスト名ではない)。このコマンドが機能するためには、ホストがネームサービスに登録されている必要がある 

    platform group

    インストールするシステムのプラットフォームグループ。プラットフォームグループの詳細は、付録 C 「プラットフォーム名とグループ」 を参照

SPARC: 例 - add_install_client を使用して、ネットワーク上でインストールされるシステムを追加する

次の例は、ネットワーク上でインストールされる basil という名前のシステム (SPARCstationTM 10) を追加します。このシステムにはブートサーバーが必要なので、コマンドはブートサーバー上で実行します。-s オプションを使用して、install_server1 という名前のインストールサーバー (/export/install に Solaris CD イメージを持っている) を指定しています。


# cd /export/boot/Solaris_2.7/Tools
# ./add_install_client -s install_server1:/export/install basil sun4m 

次の手順

これで、システムをネットワーク上でインストールする準備ができました。システムをインストールする方法については、第 3 章「カスタム JumpStart インストールの実行」を参照してください。