SunVTS 3.0 ユーザーマニュアル

カスタムテストの組み込み

SunVTS 環境に独自のカスタムテストを追加することができます。このマニュアルでは、SunVTS 環境にカスタムテストを組み込むために必要な作業についてのみ説明します。テスト環境についての説明は行いません。

カスタムテストを組み込む準備をする
  1. カスタムテストを組み込むために、.customtest というテキストファイルを作成します。

    使用している Solaris 環境に従って (32 ビットまたは 64 ビットのいずれか) 適切なファイルを編集してください。

    • 32 ビット用: /opt/SUNWvts/bin/.custometest

    • 64 ビット用: /opt/SUNWvts/bin/sparcv9/.custometest

    .customtest ファイルに設定したオプションは、各テストのデフォルトの設定になります。このデフォルトのオプションは、SunVTS ウィンドウインタフェースのオプションメニューを使用して変更することができます。Reset ボタンを使用すると、すべてのオプションが、元の .customtest ファイルで指定したデフォルトの設定に戻ります。

  2. SunVTS インタフェースにカスタムテストを表示するには、.customtest ファイルにテストラベル、テスト名、オプションを指定します。以下のファイル形式の説明を参照してください。

    SunVTS を起動すると、指定したカスタムテストが表示されます。

sunvts のインストール先ディレクトリにテストのバイナリファイルをコピーする
  1. 後述のファイル形式の説明に従って .customtest ファイルを編集します。

  2. sunvts を再起動するか、システム構成を再調査します。


    注 -

    .customtest.customtest-<グループ名> という名前に変更すると、すべてのユーザーテストが指定した <グループ名> の下に表示されます。


.customtest のファイル形式

.customtest ファイルは、2 箇所に置かれています。使用している Solaris 環境に従って (32 ビットまたは 64 ビットのいずれか) 適切なファイルを編集してください。

.customtest ファイルの各行は、セミコロン (;) で区切られた複数のフィールドから構成されます。

以下の例に示すように、ユーザーテストの定義には、セミコロン (;) で区切った少なくとも 2 つのフィールドが必要です。


% ラベル名;テスト名

  1. スケーラビリティオプションを追加するには、SCA を指定します。


    % ラベル名;テスト名;SCA

  1. オプションメニューを作成する場合は、オプション指定を追加します


    % オプション名  <オプションの種類||デフォルト値|コマンド行オプション>

  1. 複数のオプションを指定する場合は、各オプションをコンマ (,) で区切ります。


    % ラベル名;テスト名;Numeric<NUMERIC|0,100|50|numeric>, Exc_Choice<EXC_CHOICE|Top,Middle,Bottom|Middle|exc_choice>, Inc_Choice<INC_CHOICE|Left,Center,Right|Left+Center+Right|inc_choice>,Toggle<TOGGLE|This,That|This|toggle>, Text <TEXT|20|Type_Here|text>, Slidebar<SLIDEBAR|0,10|5|slidebar>, Errors<CYCLE|Yes,No|No|errors>, Cycle<CYCLE|First,Second,Third|First|cycle>;SCA

SunVTS は、上記のテストを以下の形式で呼び出します。


% ./テスト名 -s[vq..] [-i n] -o dev=ユーザー名[0,1..],コマンド行オプション=...

customtest 機能では、テストの状態調査を行うことはできません。バイナリが、SunVTS が実行されている Solaris カーネルのバージョンと互換性があるかどうかを確認する必要があります。