Sun NFS サーバーの調整

確保したファイル (pkts) 内の選択したパケット情報の表示

統計情報には、読み取り要求を出しているクライアントが示されます。左側の列に 約 4 マイクロ秒の精度で秒数が表示されます。

読み取りまたは書き込み要求を発行したときに、サーバーが時間切れにならないようにしてください。サーバーが時間切れになると、クライアントは要求を再送信する必要があり、クライアントの IP コードによって、書き込みブロックがより小さな UDP ブロックに分解されます。デフォルトの書き込み時間は 0.07 秒です。時間切れの値は、mount コマンドで変更することができます。


例 A-1 snoop -i pkts -p99,108 コマンドの出力例d

# snoop -i pkts -p99,108
99   0.0027   boutique -> sunroof     NFS C GETATTR FH=8E6C
100   0.0046   sunroof -> boutique     NFS R GETATTR OK
101   0.0080   boutique -> sunroof     NFS C RENAME FH=8E6C MTra00192
to .nfs08
102   0.0102   marmot -> viper          NFS C LOOKUP FH=561E screen.r.13.i386
103   0.0072   viper -> marmot          NFS R LOOKUP No such file or
directory
104   0.0085   bugbomb -> sunroof    RLOGIN C PORT=1023 h
105   0.0005   kandinsky -> sparky    RSTAT C Get Statistics
106   0.0004   beeblebrox -> sunroof  NFS C GETATTR FH=0307
107   0.0021   sparky -> kandinsky    RSTAT R
108   0.0073   office -> jeremiah        NFS C READ FH=2584 at 40960
for 8192

snoop コマンドの引数の意味は、以下のとおりです。

表 A-3 snoop コマンドの引数

-i pkts

pkts ファイルに確保されているパケット情報を表示します。

-p99,108

確保したファイルから読み出すパケット範囲の指定です。パケット番号 99 から 108 のパケットの情報が表示されます。確保したファイルの先頭パケットのパケット番号は 1 です。 

  1. パケットの詳細情報を表示するには、以下のように snoop コマンドを使用します。


    # snoop -i pkts -v 101
    

snoop -i pkts -v 101 コマンドは、パケット 101 に関する詳細情報を表示します。引数の意味は、以下のとおりです。

表 A-4 snoop -i pkts -v 101 コマンドの引数

-i pkts

pkts ファイルに確保されているパケット情報を表示します。

-v

詳細モードの指定です。パケット 101 のヘッダの詳細情報を表示します。このオプションは、特定のパケットに関する情報が必要なときに使用してください。 

NFS パケットを表示するには、以下のように入力します。


# snoop -i pkts rpc nfs and sunroof and boutique
1   0.0000   boutique -> sunroof    NFS C GETATTR FH=8E6C
2   0.0046    sunroof -> boutique   NFS R GETATTR OK
3   0.0080   boutique -> sunroof    NFS C RENAME FH=8E6C MTra00192 to .nfs08

この例では、sunroof システムと boutique システム間の NFS パケットを表示しています。このコマンドの引数の意味は、以下のとおりです。

表 A-5 snoop -i pkts rpc nfs and sunroof and boutique コマンドの引数

-i pkts

pkts ファイルに確保されているパケット情報を表示します。

rpc nfs

RPC 呼び出しのパケットまたは NFS プロトコルの応答パケットを表示します。nfs の後に、/etc/rpc の RPC プロトコル名かプログラム番号オプションが続きます。

and

2 つのブール値の論理和をとります。たとえば sunroof boutique は、sunroof and boutique と同じです。

  1. 新しく確保したファイルにパケット情報を保存するには、以下のように入力します。


    # snoop -i pkts -o pkts.nfs rpc nfs sunroof boutique
    

上記の snoop コマンドの引数の意味は、以下のとおりです。

表 A-6 snoop -i pkts -o pkts.nfs rpc nfs sunroof boutique コマンドの引数

-i pkts

pkts ファイルに確保されているパケット情報を表示します。

-o pkts.nfs

pkts.nfs ファイルに表示中のパケット情報を保存します。

rpc nfs

RPC 呼び出しのパケットまたは NFS プロトコルの応答パケットを表示します。nfs の後に、/etc/rpc の RPC プロトコル名かプログラム番号オプションが続きます。

snoop コマンドの使用法およびオプションについての詳細は、snoop のマニュアルページを参照してください。