SPARCstation 10SX には 2 つのメモリーバンクがあります。バンク 0 は、スロット 0、1、2 、3 から成り、バンク 1 は、スロット 4、5、6 、7 から成ります。SPARCstation 10SX でのメモリーの設定では、これらの 8 つのスロットを利用することができます。各メモリーバンクには、物理アドレス空間の 256 MB を割り当てることができます。各メモリーバンクの各スロットは、物理アドレス空間の 64 MB を割り当てます。
バンク 0 の先頭物理アドレスは、0 です。バンク 1 の先頭物理アドレスは、0x10000000 です。
スロット 4 には、VSIMM を設定します。スロット 5 には、DSIMM または VSIMM (CG14) を設定することができます。SPARCstation 10SX は、16 MB と 64 MB の DSIMM と、4 MB と 8 MB の VSIMM をサポートしています。各スロットには、スロットに設定されている SIMM の大きさや種類に関係なく、物理アドレス空間の 64 MB を割り当てます。
すべてのスロットに 16 MB DSIMM を設定したシステムの物理アドレスマップを以下に示します。
表 2-1 SPARCstation 10SX システムのメモリー配置(16 MB DSIMM のみ)SIMM スロット | DSIMM サイズ | 物理アドレス |
---|---|---|
スロット 7 | 16 MB DSIMM | 0x1c000000 |
スロット 3 | 16 MB DSIMM | 0xc000000 |
スロット 6 | 16 MB DSIMM | 0x18000000 |
スロット 2 | 16 MB DSIMM | 0x8000000 |
スロット 5 | 16 MB DSIMM | 0x14000000 |
スロット 1 | 16 MB DSIMM | 0x4000000 |
スロット 4 | 16 MB DSIMM | 0x10000000 |
スロット 0 | 16 MB DSIMM | 0x0 |
スロット 4 に 4 MB VSIMM を 1 つ設定し、残りのスロットに 16 MB DSIMM を設定したシステムの物理アドレスマップを以下に示します。
表 2-2 SPARCstation 10SX システムのメモリー配置 (4 MB VSIMM x 1、16 MB DSIMM x 7)SIMM スロット | DSIMM/VSIMM サイズ | 物理アドレス |
---|---|---|
スロット 7 | 16 MB DSIMM | 0x1c000000 |
スロット 3 | 16 MB DSIMM | 0xc000000 |
スロット 6 | 16 MB DSIMM | 0x18000000 |
スロット 2 | 16 MB DSIMM | 0x8000000 |
スロット 5 | 16 MB DSIMM | 0x14000000 |
スロット 1 | 16 MB DSIMM | 0x4000000 |
スロット 4 | 4 MB VSIMM | 0xf0000000 |
スロット 0 | 16 MB DSIMM | 0x0 |
このように、16 MB DSIMM で構成されたシステムでは、DRAM の物理的に連続したブロックは最大で16 MB です。ただし、このようなシステムでは SXDRAM の複数のブロックを割り当てることができます。単一のブロックで 16 MB 以上の SXDRAM を設定できるようにするには、システムを 64 MB DSIMM で構成する必要があります。
1 つの 4 MB VSIMM と 7 つの 64 MB DSIMM で構成した例を以下に示します。
表 2-3 SPARCstation 10SX システムのメモリー配置 (4 MB VSIMM x 1、64 MB DSIMM x 7)SIMM スロット | DSIMM/VSIMM サイズ | 物理アドレス |
---|---|---|
スロット 7 | 64 MB DSIMM | 0x1c000000 |
スロット 3 | 64 MB DSIMM | 0xc000000 |
スロット 6 | 64 MB DSIMM | 0x18000000 |
スロット 2 | 64 MB DSIMM | 0x8000000 |
スロット 5 | 64 MB DSIMM | 0x14000000 |
スロット 1 | 64 MB DSIMM | 0x4000000 |
スロット 4 | 4 MB VSIMM | 0xf0000000 |
スロット 0 | 64 MB DSIMM | 0x0 |
この配置では、物理アドレス 0 で始まる 256 MB (スロット 0、1、2、3) の連続したブロックと、物理アドレス 0x14000000 で始まる 192 MB (スロット 4、5、6、7) のブロックとなります。したがって、この構成でインストールできる DRAM は最大で 448 MB です。
システムは、通常、 16 MB と 64 MB の DSIMM と、VSIMM を持っています。システムの構成では多数の組み合わせが可能です。
VSIMM と DSIMM の個々の組み合わせで、SXDRAM の最大のブロックを割り当てる場合は、この節の例を参照してください。
次の節では、SPARCstation 20 の特徴について説明します。その次の 2 つの節では、システムのソフトウェア制限事項と、推奨する構成について説明します。