共通デスクトップ環境 Dtksh ユーザーズ・ガイド

即時戻り値

カテゴリ 3 のコマンドの多くは、コマンドへの最初のパラメータとして指定する環境変数を使用して 1 つの値を返します (これらの特殊なコマンドに対する最初のパラメータは、variable という名前です)。この戻り値がすぐに式で使用されると、変数名の代わりに、特殊環境変数 "-" が使用される場合があります。dtksh が、戻り値が返される環境変数の名前として "-" を認識すると、代わりにコマンドの値としてその結果を返します。これによりシェル・スクリプトは、そのコマンド呼び出しを別のコマンド呼び出しに埋め込むことができます。この機能は、単一の値を返すコマンドにだけ働き、その値は最初のパラメータに返されます。たとえば、次のとおりです。

XtDisplay DISPLAY $FORM 
XSync $DISPLAY true

上記は、次のように置換できます。

XSync $(XtDisplay "-" $FORM) true

$DISPLAY のリファレンスは、XtDisplay の呼び出しが返す値で置換されます。

これは、次の例外を除くすべてのカテゴリ 3 のコマンドに有効です。例外となるのは、ウィジェットを作成するコマンド、複数の値を返すコマンド、および最初のパラメータが名前の付いていない変数であるコマンドです。"-" を環境変数名として受け入れないコマンドには、次のようなものがあります。