共通デスクトップ環境 プログラマーズ・ガイド (国際化対応編)

メッセージ

システム環境ツールキットに基づくアプリケーションを国際化対応にする作業で、アプリケーションのソース内にハードコードされたロケール固有のデータがないことが重要な場合があります。一般的なロケール固有の項目の 1 つに、標準 I/O (入出力) のアプリケーションによって返される (エラーおよび警告) メッセージがあります。

一般的に、システム環境ツールキット・ウィジェットまたはガジェットを介してユーザに表示されるエラーおよび警告メッセージの場合、メッセージはすべてメッセージ・カタログを介して外側に置く必要があります。

ツールキットのコンポーネントを介して表示されるダイアログ・メッセージの場合、メッセージはすべてローカライズされたリソース・ファイルを介して外側に置く必要があります。これは、XmLabel クラスと XmPushbutton クラスの XmNlabelString リソースまたはウィンドウのタイトルのようなリソースをローカライズするのと同じ方法で実行されます。

たとえば、警告メッセージが XmMessageBox ウィジェット・クラスを介して表示される場合、XmNmessageString リソースをアプリケーションのソースコード内でハードコードすることはできません。代わりに、このリソースの値はメッセージ・カタログから取り出す必要があります。異なる複数のロケールで実行すると想定された国際化対応アプリケーションの場合、サポートされる各ロケールに対して、ローカライズされた個別のカタログが存在しなければなりません。このように、アプリケーションは再構築の必要はありません。

ローカライズされたリソース・ファイルは、/etc/dt/app-defaults/%L サブディレクトリに入れるか、または XENVIRONMENT 環境変数が指すようにすることができます。%L 変数は、実行時に使用されるロケールを示します。

前述の 2 点の選択は、設計時に決定するものとしてアプリケーション開発者に任されています。