共通デスクトップ環境 プログラマ概要

ユーザ・カスタマイズの問題

この節では、アプリケーションのユーザ・インタフェースを設計するときのガイドラインを示します。

使用する色の数

アプリケーションのユーザ・インタフェースを設計するときは、共通デスクトップ環境が Motif およびデスクトップ・ウィジェットに提供するデフォルトのカラー・スキーマを無効にするようなカラーを設定しないでください。アプリケーション定義のカラーについては、次のカラーを使用して他のデスクトップ・アプリケーションとの共用を促進してください。

普通はカラーを指定する必要がなく、デスクトップのスタイル・マネージャでエンド・ユーザが選択したカラーを使用します。

使用するフォント

Motif ウィジェットでは、共通デスクトップ環境が提供するフォントを使用し、アプリケーションのウィンドウが他のデスクトップ・クライアントのウィンドウと同じようになるように、またユーザがスタイル・マネージャを使用してこれらのフォントのサイズを変更できるようにしてください。提供されたフォントを、Motif fontList リソース仕様を変更して無効にする場合は、ユーザがアプリケーションでフォントをカスタマイズできるようにさせたければ、その機能を追加しなければなりません。

共通デスクトップ環境標準アプリケーション・フォント名にあるフォントを使用して、(Motif がウィジェット用に使用しているのとは別の) アプリケーションで使用する、app-defaults ファイルのリソースを指定してください。これは、アプリケーションがすべての共通デスクトップ環境プラットフォームで適切なフォントを見つけ、プラットフォーム上への移植性が高まることを保証します。詳細は、「標準フォント名」を参照してください。


注 -

スタイル・マネージャは、Motif バージョン 1.2 以降を使用して書かれたアプリケーションのフォントしか管理しません。Motif 1.1 (以前) のアプリケーションにはフォントは正しく提供されません。これらのアプリケーションには app-defaults ファイルで独自のフォントを指定してください。


アクセスのしやすさ

この節では、ソフトウェア・アプリケーションを障害者が使用できるようにするためのガイドラインを示します。

身体的な障害への対応

通常はメニューやドラッグ&ドロップなどで操作するアプリケーションの全機能を、キーボードで操作できるようにし、身体的に障害のある人々が容易にアプリケーションを使用できるようにしてください。

視覚障害への対応

視覚障害を持つ人がアプリケーションによりアクセスしやすくするために、次のガイドラインに従ってください。

聴覚障害への対応

聴覚障害を持つ人がアプリケーションによりアクセスしやすくするために、次のガイドラインに従ってください。

言語、知覚、その他の障害への対応

視覚、聴覚、身体的な障害に関するガイドラインは、言語、知覚、その他に障害のあるエンド・ユーザにとって役立つものです。可能な限りティアオフ・メニューやユーザ構成のメニューなどの重要なアプリケーションの機能を取り込んでください。

マウスのダブルクリック間隔

エンド・ユーザにとってのアプリケーション間の一貫性を保つために、アプリケーションまたは app-defaults ファイルにダブルクリックの間隔をハードコードしないで下さい。ユーザがスタイル・マネージャでダブルクリック時間を変更すると、アプリケーションは他のデスクトップ・アプリケーションと同様にその変更に従います。

デモ・プログラム

/usr/dt/examples/template にある描画プログラムのデモは、共通デスクトップ環境のデフォルトのカラーとフォントを使用します。このため、ユーザはスタイル・マネージャを使用し、このプログラムのカラーとフォントをカスタマイズできます。詳細は README ファイルを参照してください。

関連マニュアル

カスタマイズの問題の詳細は、『共通デスクトップ環境 スタイル・ガイド』を参照してください。