共通デスクトップ環境 プログラマ概要

データ型の作成

共通デスクトップ環境は、デスクトップのオブジェクトに対する一定のユーザ・インタフェースを提供します。このため、デスクトップにはデータ型の作成と呼ばれる機能があり、一連の規準によってオブジェクトの型を決定します。規準には、名前のパターンや内容のパターンなど、ファイルベースおよびバッファベースのオブジェクトが共有する潜在的な属性が含まれています。他の規準はファイルに関するもので、パス名のパターンとファイル・アクセス権を含んでいます。各デスクトップ型に関連するのは、アイコン名、名前のテンプレート、ユーザに提示するアクションのリスト、他の型スペース (MIME 型など) に相当する型の名前、この型のテキスト記述などの、拡張可能な一連の属性です。アクションおよびデータ型データベースはデータ規準とデータ属性を格納します。

一連のデスクトップ型定義は、共通デスクトップ環境が定義し、プラットフォーム・ベンダが供給します。アプリケーションのインストール時に、専用データ型およびパブリックなデータ型の両方について、アプリケーションのデータベースを増やしてください。

共通デスクトップ環境ライブラリ API によって、アクションおよびデータ型から情報が抽出されます。データ型作成 API は、オブジェクトのデスクトップ型を決定するためのデータベース型規準に、オブジェクトの属性を一致させます。そのアルゴリズムは、重複を解決するため一連の優先規則を使用します。

共通デスクトップ環境型スペースは、X/Open 共通デスクトップ環境標準で定義され、アイコン表示やアクション指定などのデスクトップ指向アクティビティをサポートするために存在しています。MIME 型スペースは Internet Engineering Task Force で定義され、メール・メッセージ部分の交換を行うために存在しています。ToolTalk メディア型スペースは、データをハンドラに一致させるために存在し、X コンソーシアムで定義される X 選択ターゲット型のサブセットです。従って型の定義を完全に行うには、共通デスクトップ環境型、X 選択ターゲット型、MIME 型を定義してください。プライベートな共通デスクトップ環境型については、組織名に型名を追加してください。こうすると、型の割り当ての集中管理なしにネーム・スペースが区切られます。共通デスクトップ環境ではデスクトップを表す Dt という接頭辞を付ける必要があります。