本リリースで新規のコマンドである tttrace は、主に ToolTalk トレースへのアクセスに使用します。このコマンドは、用途やコマンド行インタフェースの点で truss コマンドに似ています。このコマンドにより、3 種類の ToolTalk トレースをコントロールできます。ttrace コマンドには、サーバ・モードとクライアント・モードの 2 つの基本モードがあります。
サーバ・モードでは、Session_Trace 要求を送信することによって、指定されたセッションのトレースを指示します。
クライアント・モードでは、ttrace は環境変数を設定し、コマンド行に指定された ToolTalk クライアント・コマンドを実行します。実行されたクライアントの環境変数は、クライアント・メッセージとクライアント API 呼び出しをトレースするかどうかとその方法を libtt に指示します。
ttrace は、旧バージョンのサーバや、libtt の旧バージョンを使用するクライアントとの下位互換性はありません。ttrace は、旧バージョンのサーバを検出して診断すると、libtt の旧バージョンを使用するクライアント上で何も通知せずに異常終了します。