JFP 開発ガイド

概説

XPG では、各ロケールの LC_CTYPE カテゴリに対して一定の文字クラスを定義し、アプリケーションプログラマが各文字を処理する際の分類 (大文字アルファベットかどうかなど) を支援しています。さらに XPG では、大文字・小文字の対応を定義する仕組みも LC_CTYPE の中で定義しているため、toupper()tolower() などの API を通して簡単に大文字小文字の変換ができます。

このような XPG が規定する文字クラス分類・文字対応 API には、それぞれバイト単位処理・ワイド文字表現単位処理の両方が用意されています。

Solaris では日本語テキストで使用する文字 (漢字など) を同様の API で処理できるように、日本語ロケール専用の文字分類クラスおよび文字対応を追加しています。これらの文字対応と文字分類の処理は、各文字をワイド文字表現に変換して API を呼び出します。Solaris における JFP で提供された日本語ロケールの定義については『JFP ユーザーズガイド』の第 2 章の表 2-3「X/Open で規定された文字分類クラス名と日本語ロケールでの定義範囲」を参照してください。