名前 | 形式 | 使用条件 | 機能説明 | ファイル | 関連項目
SUNWjc0u
udicm は、かな漢字変換サーバー cs00 で使われるユーザー辞書のメンテナンスを行います。また、ユーザー辞書をメンテナンスする際に必要なメイン辞書に関する諸機能も用意されています。
command (コマンド) を指定して udicm を起動すると、非対話型で機能が実行されます。
command を指定しないで udicm を起動するとプロンプト udicm> が表示され、 対話型で機能が実行されます。この場合、quit コマンドを使用することによって、対話モードから終了することができます。機能についての詳細は、以下の「コマンドと引数」で説明します。
udicm の機能は、コマンドと各コマンドに必要な引数を指定することにより 実現されます。udicm には以下のコマンドがあります。
各コマンドの指定方法は次のとおりです。なお、以下に示す main_dict はメイン辞書を、user_dict はユーザー辞書を表します。メイン辞書を指定しない command を実行する場合、指定したユーザー辞書は デフォルトのメイン辞書 (/usr/lib/mle/ja/cs00/cs00_m.dic) と整合性があることを前提とします。また、単語リストファイルの形式、単語、読み、品詞については、 「ファイル形式」 を参照してください。
メイン辞書の内容を表示します。指定範囲に登録されている単語を単語リストの形式 に従って編集し、指定ファイルに出力します。各引数の指定方法は以下のとおりです。
start に表示を開始する単語の読みを指定します。この指定がない場合は、先頭の単語から開始します。
end に表示を終了する単語の読みを指定します。この指定がない場合は、最終の単語で終了します。
filename で指定された単語リストのファイルに出力します。この指定がない場合は、標準出力に出力されます。
品詞情報を品詞名称で表示します。
以下の例では`あ' 〜 `い'の単語を書き込み可能な /tmp に work というファイル名で出力します。
cd /usr/lib/mle/ja/cs00 udicm udicm> mshow cs00_m.dic cs00_u.dic -s あ -e い -f /tmp/work
ユーザー辞書の内容を表示します。指定範囲に登録されている単語を単語リストの形式 に従って編集し、指定ファイルに出力します。各引数の指定方法は以下のとおりです。
start に表示を開始する単語の読みを指定します。 この指定がない場合は、先頭の単語から開始します。
end に表示を終了する単語の読みを指定します。 この指定がない場合は、最終の単語で終了します。
filename で指定された単語リストのファイルに出力します。 この指定がない場合は、標準出力に出力されます。
品詞情報を品詞名称で表示します。 この指定がない場合は、品詞記号で表示されます。
引数で指定された単語を対象となっているユーザー辞書に登録します。 各引数の指定方法は以下のとおりです。
読みを指定します。
単語を指定します。
必要な品詞記号を並べて指定します。
引数で指定された単語をユーザー辞書から削除します。 各引数の指定方法は以下のとおりです。
読みを指定します。
単語を指定します。
ユーザー辞書に単語を一括登録します。 各引数の指定方法は以下のとおりです。
登録結果を logfile で指定したログファイルに出力します。この指定がない場合は、 ログファイルは作成されません。
一括登録する単語を記述した単語リストファイルを 指定します。
ユーザー辞書から単語を一括削除します。 各引数の指定方法は以下のとおりです。
削除結果を logfile で指定したログファイルに出力します。この指定がない場合は、 ログファイルは作成されません。
一括削除する単語を記述した単語リストファイルを 指定します。
ユーザー辞書に他のユーザー辞書を結合します。 各引数の指定方法は以下のとおりです。
結合結果を logfile で指定したログファイルに出力します。この指定がない場合は、 ログファイルは作成されません。
対象となっている辞書に対して結合するユーザー辞書ファイルを 指定します。
新しいユーザー辞書と対で使うメイン辞書を指定します。
新しいユーザー辞書を指定します。
単語リストファイルを指定します。
単語リストファイルを指定します。
対話モードの udicm を終了します。
品詞記号の一覧を標準出力に出力します。
ヘルプです。コマンド一覧を標準出力に出力します。
各コマンドの入出力で使用される単語リストの形式は以下のとおりです。
"#"で始まる行はコメント行です。
3 つのフィールドで構成されます。 第 1 と第 2 フィールドは、それぞれ読み、単語を表します。 第 3 フィールドは品詞情報で、品詞記号 を並べて記述します。また、それぞれのフィールドは半角の空白文字かタブで 区切られます。
(例) # # 単語リストのサンプル # あ 編 :MV あ 開 :MV あ 明 :MV あ 合 :WV あいいく 愛育 :N1:SH あいいれな 相いれな :AJ
日本語 EUC コードセット 1 に定義されているひらがな文字を 12 文字使用することができます。 ただし、先頭 1 文字には 'ゃ' などの 拗音および 'ゐ'、'ゑ'、'を'、'ん' を 使用することはできません。 2 文字目以降はすべての ひらがな文字に加えて長音 ' -' を使用することができます。 また、'だ'、'ぱ' のような濁音、 半濁音は 2 文字として扱います。
日本語 EUC コードセット 1 に定義されている文字を 8 文字使用することができます。
品詞情報は以下のような品詞記号で表されます。
記号 | 品詞 | 備考 |
---|---|---|
:N1 | 名詞1 | 普通名詞 |
:N2 | 名詞2 | 代名詞など |
:M1 | 人名1 | 姓 |
:M2 | 人名2 | 名 |
:T1 | 地名1 | |
:T2 | 地名2 | 都道府県 |
:NM | 数詞 | |
:NN | 助数詞 | 枚、回、年など |
:PR | 接頭語 | |
:SF | 接尾語 | |
:AD | 副詞 | |
:CN | 接続詞 | |
:RT | 連体詞 | |
:AJ | 形容詞 | |
:AV | 形容動詞 | |
:SH | サ変動詞 | |
:ZH | ザ変動詞 | |
:1V | 一段活用動詞 | |
:KV | カ行五段活用動詞 | |
:GV | ガ行五段活用動詞 | |
:SV | サ行五段活用動詞 | |
:TV | タ行五段活用動詞 | |
:NV | ナ行五段活用動詞 | |
:BV | バ行五段活用動詞 | |
:MV | マ行五段活用動詞 | |
:RV | ラ行五段活用動詞 | |
:WV | ワ行五段活用動詞 | |
:UN | 分類不可 | |
:TK | 単漢字 | |
:BS | 文節 |