NFS の管理

autofs プログラム

autofs サービスをサポートするプログラムには、automountautomountd の 2 つがあります。どちらもシステムを起動すると実行されますが、常駐するのは automountd だけです。

automount

このコマンドは autofs マウントポイントをインストールし、オートマスタファイルの情報を各マウントポイントと関連づけます。コマンドの構文は次のようになります。

automount [ -t duration ] [ -v ]

-t duration にはファイルシステムがマウントされたままの時間を秒単位で指定し、-v を指定すると詳細表示モードになります。詳細表示モードでこのコマンドを実行すると、問題の解決が容易になります。

特定の値を指定しないと、-t duration は 5 分に設定されます。ほとんどの状況ではこの値で大丈夫ですが、多くのファイルシステムを自動マウントしているシステムでは、この間隔を延ばす必要もでてきます。特にサーバに多くのアクティブユーザがいる場合、自動マウントしたファイルシステムを 5 分毎にチェックするのは効率が悪くなる恐れがあります。autofs ファイルシステムを 1800秒 (30 分) 毎にチェックさせた方がより最適です。ファイルシステムを 5 分毎にアンマウントさせないことで、df によってチェックされる /etc/mnttab が非常に大きくなることもあります。-F オプション (df(1M) のマニュアルページ参照) を使用して df からの出力をフィルタ処理するか、egrep を使用すればこの問題を解決するのに役立ちます。

もう一つ考慮すべき点としては、間隔を変更することで、マップに対する変更内容をどれだけ迅速に反映させるかも変更になることが挙げられます。変更は、ファイルシステムがアンマウントされるまでは無効です。オートマウンタマップの変更方法については、「マップの変更」 を参照してください。

automountd

このデーモンは autofs サービスからのマウントとアンマウント要求を処理します。コマンドの構文は次のようになります。

automountd [ -Tnv ] [ -D name=value ]

-T を指定すると、RPC コールがすべて標準出力に表示されます。-n を指定すると、すべての autofs ノードで表示機能が無効になります。-v を指定すると、コンソールへのすべてのステータスメッセージが記録されます。-D name=value を使うと、name で表された自動マウントマップの値の代わりに value が使われます。自動マウントマップのデフォルト値は /etc/auto_master です。-T オプションは障害追跡のために使います。