NIS+ への移行

サーバーディスク容量

必要なディスクスペースは、次の 4 つの要因によって決まります。

Solaris オペレーティング環境のソフトウェアは、インストールした量によって、220 M バイトを超えるディスクスペースを必要とすることがあります。正確な数字については、Solaris のインストールガイドを参照してください。また、サーバーが使用する他のソフトウェアの使用するディスクスペースも計算に入れる必要があります。NIS+ ソフトウェア自体は、Solaris 2.4 配布の一部であるため、余分なディスクスペースを使用しません。

NIS+ のディレクトリ、グループ、テーブル、クライアント情報は、/var/nis に格納されています。この /var/nis ディレクトリは、1 つのクライアントごとにおよそ 5 K バイトのディスクスペースを使用します。たとえば、名前空間に 1000 のクライアントがあると、/var/nis には、およそ 5 M バイトのディスクスペースが必要になります。ただし、同じく /var/nis に格納されるトランザクションのログが大量になる場合があるため、クライアント-ごとにディスクスペースを追加する必要があるかもしれません。この場合は 10〜15 M バイトの容量を追加するようお勧めします。つまり、1000 のクライアントがあるときは、15〜20 M バイトを /var/nis に割り当ててください。トランザクションのログに対して定期的にチェックポイントを実行する場合、この数字を減らすことができます。 /var/nis には独立したパーティションを設けることをお勧めします。パーティションが独立していることにより、オペレーティングシステムのアップグレードを行う際、その作業が容易になります。

NIS+ を NIS と並行して使用するときは、/var/yp に対して、/var/nis に割り当てている量と同じ容量を割り当てて、NIS から転送する NIS マップを格納してください。

さらに、サーバーの通常のスワップ空間の所要量に加えて、rpc.nisd- のサイズの 2 倍のスワップ空間も必要になります。システム上で rpc.nisd が使用しているメモリーの量を確認するには、 nisstat コマンドを実行します。詳細は、 rpc.nisd マニュアルページを参照してください。この空間のほとんどは、コールバック操作中や、 nisping -C によってディレクトリに対しチェックポイントを実行するか、複製サーバーが作成されるときに使用されます。これは、このような手続き中には、NIS+ サーバープロセス全体がフォークされるためです。使用するスワップ空間が、64 M バイト未満になることはありません。