通常は、SCCS は ASCII テキストを含むソースファイルに対して使用しますが、このバージョンの SCCS では、バイナリファイル (NULL または制御文字を含むファイル、または最後が復帰改行でないファイル) のバージョン管理も行うことができます。バイナリファイルは、チェックインの際にテキストファイルにエンコードされます。作業用のコピーは、取り出した時にはデコードされます (詳細は、uuencode(1C) を参照してください)。
SCCS を使用して、アイコン、ラスタイメージ、画面フォントなどのファイルの変更を追跡することができます。
sccs create -b を使用すると、ファイルをバイナリファイルとして処理することができます。バイナリファイルに対して create または delta を使用すると、以下のような警告メッセージが表示されます。
Not a text file (ad31)
また、以下のメッセージも表示されます。
No id keywords (cm7)
これらのメッセージは無視して構いません。これらのメッセージ以外については、通常通り処理が行われます。
$ sccs create special.font special.font: Not a text file (ad31) No id keywords (cm7) 1.1 20 No id keywords (cm7) $ sccs get special.font 1.1 20 $ file special.font SCCS/s.special.font special.font: vfont definition SCCS/s.special.font: sccs
SCCS を使用してソースファイルの更新を管理し、それらのソースファイルをもとにしてオブジェクトを作成してください。
エンコードされたバイナリファイルは各バージョンごとに大きく異なるため、バイナリファイルのソースの履歴ファイルはテキストのソースの場合よりも急速に大きくなります。ただし、すべてのソースファイルで同一のバージョン管理システムを使用すると、管理がより簡単になります。