プログラミングユーティリティ

sccs create コマンド

sccs create コマンドは、ファイルを SCCS に管理させます。このコマンドは、新しい履歴ファイルを作成し、ソースファイルのすべての内容を最初のバージョンとして使用します。デフォルトでは、履歴ファイルは SCCS サブディレクトリにあります。

$ sccs create program.c 
program.c: 
1.1 
87 lines

SCCS は、作成されたファイルの名前、バージョン番号 (1.1)、行数を出力します。

元のファイルが誤って喪失または損傷してしまったときのために、sccs create は新しいファイル名の先頭にコンマを付けたファイルに (これをコンマファイルと呼びます) 元のファイルへの 2 つ目のリンクを作成します。履歴ファイルの初期化に成功すると、SCCS は新たに読み取り専用バージョンを取り出します。このバージョンとそのコンマファイルとを比較して検証した後は、コンマファイルを削除してください。

$ cmp ,program.c program.c 
(何も出力されない場合はファイルが完全に
一致していることを意味します)
$ rm ,program.c 

SCCS が取り出す読み取り専用バージョンは、まだ編集しないでください。ファイルを編集するには、後述の sccs edit コマンドを使用してファイルをチェックアウトする必要があります。

履歴ファイルと現在のバージョンとを区別するため、履歴ファイルの名前に s. という接頭辞が使用されます。この履歴ファイルはしばしば s. ファイル (s ドットファイル) とも呼ばれます。また、履歴ファイルは、慣用的に SCCS ファイルとも呼ばれます。

SCCS 履歴ファイルの形式については、sccsfile(4) を参照してください。