prs サブコマンドと -d dataspec オプションを使用すると、SCCS が管理するファイルに関する情報を取り出し、それをレポートとして表示することができます。dataspec 引数には、履歴ファイルの一部分に対応するデータキーワードのセットを指定します。データキーワードは、以下の書式で指定します。
:X :
表 5-3 にデータキーワードのリストを示しています。引数 dataspec では、データキーワードを任意の回数使用できます。有効な dataspec は、テキストおよびデータキーワードで構成される文字列を二重引用符で囲んだものです。prs は、認識した各キーワードを履歴ファイルの適切な値に置換します。
データキーワードの値の形式は、1 行または複数行のいずれかです。前者の場合は、展開された値は単純な文字列になります。後者の場合は、展開された値に復帰改行が含まれます。
タブは ¥t で、復帰改行 は ¥n でそれぞれ指定します。
以下に例を示します。
$ sccs prs -d"Users and/or user IDs for :F: are:¥n:UN:" program.c Users and/or user IDs for s.program.c are: zeno pers $ sccs prs -d"Newest delta for :M:: :I:. Created :D: by :P:." -r program.c Newest delta for program.c: 1.3. Created 88/07/22 by zeno.