プログラミングユーティリティ

デルタを置き換える : sccs fix

入力ミスなどの、修正する必要はあるけれども修正したファイルを新たなデルタとして追加する必要はない、というような小さなバグを含むデルタをチェックインしてしまうことがあります。または、ファイルの内容は正しいけれど、デルタのコメントが不完全であるあるいは誤っている場合があります。いずれの場合も、sccs fix を使用してファイルに対して変更を行い、最新のデルタに対応するバージョンログのエントリを置き換えることができます。

$ sccs fix -r 1.2 program.c

このコマンドは、program.c のバージョン 1.2 をチェックアウトします。修正後にこのファイルをチェックインすると、履歴ファイル中のデルタ 1.2 がファイルに加えた変更に置き換えられ、(新しい) コメントを入力するプロンプトが表示されます。sccs fix を使用するときには、-r オプションを使用して末端の (最新の) デルタの SID を指定する必要があります。

以前にチェックインしたデルタ 1.2 は実質的には削除されますが、SCCS はそれを削除されたデルタとして履歴ファイル中で記録します。

sccs fix を使用する前に、現在のバージョンのコピーを作成しておいてください。