この画面では、AutoClient およびディスクレスクライアントの容量の割り当てを行います。OS サーバーに Solaris をインストールした後、Solstice ホストマネージャを使用して、これらのクライアントに対するクライアントサービスサポートを設定してください。設定しなければ、Solaris ソフトウェアをアクセスできません。
デフォルトはルート (/) とスワップ両方を指定します。
ルートまたはスワップのどちらかだけを指定する場合、F4 キーを押してください。
スワップは、システムが現在の処理を行うために十分なシステムメモリーを持たない場合、仮想記憶として使用するディスク容量です。
ルートは、カーネル、デバイスドライバ、およびシステムを起動 (ブート) させるために使用するプログラムなど、システム操作に必須のディレクトリとファイルを含むファイルシステムです。
「Clients」はネットワークに接続されたすべてのシステムを指します。しかし、この編集可能なフィールドは、AutoClient またはディスクレスクライアントのいずれか、または両方の数を指定するためのものです。
AutoClient は、OS サーバーから必要なシステムソフトウェアをキャッシュするシステムです。これらは、自己のルート (/) と /usr ファイルシステムを OS サーバーからスワップおよびキャッシュするための小型のディスクを必要とします。
ディスクレスクライアントは、自己のディスクを持たず、ソフトウェアやファイルの格納場所について完全に OS サーバーに依存しているシステムです。
この編集可能なフィールドでは、ルート (/) またはスワップ用のいずれか、または両方のサイズを M バイトで指定できます。
この計算は、# Clients に Size Per を掛けた結果の値です。合計サイズは /export/root または /export/swap のいずれか、または両方のディレクトリのディスクに取って置かれる容量の M バイトでの値です。
OS サーバーはファイルシステムをエクスポートして、他のシステムとファイルを共有します。マウントポイントは、クライアントが必要なものをアクセスできるように、OS サーバー上にエクスポートされたディレクトリの名前です。
ルート (/) またはスワップサービスのいずれかまたは両方をこの画面で指定すると、Solaris インストールプログラムは空のエクスポートディレクトリを作成して、ディスク上に適切な M バイト数の容量を取り置きます。
Solaris ソフトウェアのインストール後、/export/root または /export/swap のいずれか、または両方を、Solstice ホストマネージャを使用して設定してください。
この画面でディスクを編集することができます。Free フィールドは、スライスの大きさを編集すると変化します。
このソフトウェアでは、負の空き容量を指定することはできません。
この画面では次の項目を編集できます。
マウントポイント
サイズ (MB)
Entry にはマウントポイントのエントリが表示されます。
Recommended は現在のファイルシステムのための推奨値で、これにはファイル階層にあるすべてのファイルシステムと、インストールに必要なディスク容量の約 15% の空き容量が含まれます。
Minimum は現在のファイルシステムのための値で、Recommended 値で使用した 15% の空き容量を除いた、ファイル階層のすべてのファイルシステムが含まれます。ファイルシステムは Minimum より小さくてはいけません。小さい場合には容量についての警告が表示されます。
次のファイルシステムを選択した場合は、推奨値と最小値がわかります。
/ (ルート)
/opt
/usr
/usr/openwin
/var
swap
ディスクには 0 〜 7 の番号が付いた 8 つのスライスがあります。スライスはディスクの物理的な容量です。スライス 2 は例外で、習慣上そのディスク全体を表します。
SunOS 4.1.x では、スライスをパーティションと呼んでいました。
x86 システムの場合、ブートスライスと代替セクタスライスという 2 つの特別なスライスがディスク上にあります。これらのスライスは必須で、編集することはできません。
重なり合うスライスを作成するには、Mount Point フィールドにキーワード overlap を入力します。このマウントポイントで、スライスを他のスライスと重ねることができます。
開始シリンダを編集し、終了シリンダを表示するには、F4 キーを押し、「Disk Editing Options」画面からシリンダを選択してください。
このソフトウェアでは、負の空き容量を指定することはできません。
Solaris fdisk パーティションの大きさは、OS のオーバーヘッドのために、Capacity より大きくなります。
この値は、ブートスライスと代替セクタスライスに対応しています。
これはファイルシステムの大きさを決定するときに、編集することができるディスクの大きさです。
この値は、数値を切り捨てたために失われた M バイト数を示します。これは常に正の数です。
このフィールドは、ユーザーが現在構成しているディスク容量を示します。
このフィールドは、割り当てるディスク容量がどれだけ残っているかを示します。これはスライスを編集すると変化しますが、0 未満にはなりません。
フィールド間を移動するには、矢印キー (上、下、左、右) または Tab キーを使います。
フィールドの内容を消去するには、Delete キー、Back Space キー、またはスペースバーを使います。
パッケージは、ソフトウェアのアプリケーションを形成するファイルとディレクトリからなる便宜上のグループです。クラスタは、ソフトウェアパッケージの集まりです。
初期オプションでは、選択したソフトウェアグループにあるソフトウェアは自動的にインストールされます。アップグレードオプションでは、システムに既存のソフトウェアがアップグレードされます。
いずれの場合も、画面上でクラスタとパッケージを選択したり、選択解除したりすることによりインストールするソフトウェアを追加、または削除できます。
> | 展開していないクラスタ |
V | 展開したクラスタ |
[] | 選択していないクラスタまたはパッケージ |
[X] | 選択したクラスタまたはパッケージ |
[/] | 一部選択したクラスタまたはパッケージ |
[!] | 必須クラスタまたはパッケージ |
クラスタを展開するには
矢印キーで反転表示バーを > 記号の上に移動して、Return キーを押します。
クラスタを圧縮するには
矢印キーで反転表示バーを V 記号の上に移動して、Return キーを押します。
クラスタまたはパッケージを選択または選択解除するには
矢印キーで反転表示バーを [ ]、[X]、または [/] 記号の上に移動して、Return キーを押します。
クラスタまたはパッケージ情報を表示するには
矢印キーで反転表示バーをクラスタ名またはパッケージ名の上に移動して、Return キーを押します。
クラスタとパッケージのリストをスクロールするには
上下の矢印キーを使ってリストを移動します。
一部選択したクラスタ内のすべてのパッケージを選択するには
矢印キーで反転表示バーをクラスタの上に移動して、Return キーを押します。
必須クラスタとパッケージは選択したり解除したりすることはできません。ただし、ソフトウェアグループの内容がわかるように表示されます。
「Customize Software」画面で F2 キーを押します。
「Software」画面で別のソフトウェアグループを選択します。
警告メッセージが表示されたら、F2 (編集を失う) キーを選択します。
元のソフトウェアグループを再度選択します。
この画面で、「Customize Disk:」画面でのディスクエディタの環境を変更できます。デフォルトにより、ディスクエディタは次のように設定されます。
編集単位として M バイトを使用する。
シリンダ境界を示さない。
デフォルトを変更するには、矢印キーを使ってオプションを反転表示させ、Return キーを押して [X] マークを付けます。
シリンダ境界の表示にすると、開始シリンダを編集できます。一般に、重なり合うパーティションを作成するときにだけ、これが役立ちます。
シリンダの編集には、高度なシステム管理の知識が必要です。編集の詳細を理解していない場合は、シリンダ境界を表示しないでください。
Volume Table of Contents (VTOC) には、ディスク上の情報の配置について記述されています。このテーブルをロードすると、現在のディスク構成を読み込むことができます。
現在のスライスのロードを選択した場合、「Customized Disk:」画面で構成した内容は削除されるので注意してください。
ファイルシステムのリストには次の項目が含まれています。
Slice (スライス)
アップグレード後のファイルシステムの位置
Size (サイズ)
アップグレード後のファイルシステムのサイズ
Modification (変更)
ファイルシステムに容量を再割り当てする場合に自動配置機能が行う変更内容
Existing Slice (既存のスライス)
既存のファイルシステムの位置
Existing Size (既存のサイズ)
既存のファイルシステムのサイズ
None
ファイルシステムにはなにも起こらない
Changed
ファイルシステムのスライスの位置あるいはサイズ、またはその両方に変更がある
Deleted
ファイルシステムは削除される
Created
ファイルシステムが作成される
Unused
指定したディスク内に未使用の容量がある
Collapsed
ファイルシステムは親ファイルシステムに移動 (短縮) する
自動配置機能を使用して容量を再割り当てた場合、ディスク容量が余ることがあります。その場合、自動配置機能はその余分な容量をファイルシステム間で分配したり、/export/home ファイルシステムに置いたりします。自動配置機能で分配できないディスクの余った容量は、ディスクに残されたまま Unused とマークされます。
/ (ルート)
階層ファイルツリーの最上位にあるファイルシステム。ルートディレクトリには、カーネル、デバイスドライバ、システムを起動するためのプログラムなど、重要なディレクトリやファイルがある。
/export
ネットワーク上の他のシステムと共用する、サーバー上のファイルシステム。たとえば /export ファィルシステムには、ディスクレスクライアントのためのルートファイルシステムとスワップ、また、ネットワーク上のユーザーのためのホームディレクトリがある。ディスクレスクライアントは、ファイルサーバーの /export ファイルシステムを利用してブートし、動作する。
/opt
オプションのサードパーティ、またはアンバンドルのソフトウェア用のマウントポイントを含むファイルシステム。
/swap
「スワップ容量」を参照。
/usr
標準の UNIX プログラムを数多く含むファイル。ローカルコピーを持つ代りに、大きな /usr ファイルシステムをサーバーと共用することによって、システムに Solaris ソフトウェアをインストールし、実行するのに必要なディスク容量を最小限に抑えることができる。
/var
ローカルシステムが存在するかぎり変更されたり追加されたりする、システムファイルとディレクトリを含むファイルシステム。この中には、システムログ、vi ファイル、mail ファイル、uucp ファイルなどがある。
AutoClient
必要なシステムソフトウェアのすべてを OS サーバーからキャッシュするシステム。固定的なデータを持たないことから、AutoClient はフィールドで交換可能なユニット (FRU) を言う。これは、自己のルート (/) および /usr ファイルシステムを OS サーバーからスワップおよびキャッシュするための小型のディスクを必要とする。
fdisk パーティション
x86 システム上で特定のオペレーティングシステムに専用となるディスクドライブの論理パーティション。Solaris のインストール時に、x86 システム上に最低 1 つの fdisk を設定する必要がある。x86 システムは、各ディスク上に最大 4 種類のオペレーティングシステムをサポートし、各オペレーティングシステムは固有の fdisk パーティションに配置しなければならない。fdisk パーティションは連続していて、重ならない。
IP アドレス
ネットワークに接続されたシステムを識別する固有の番号。これによってインターネットプロトコルでの通信が可能となる。ピリオドで区切られた 4 つの数字で構成される。ほとんどの場合、IP アドレスの各部分は、0 から 255 までの数字になる。ただし、最初の数字は 224 未満でなければならず、通常最後の数字に 0 は使用できない。
OS サーバー
ネットワーク上のシステムにサービスを提供するシステム。ディスクレスクライアントの場合、OS サーバー上にそれぞれのルートファイルシステムとスワップ容量 (/export/root、/export/swap) が必要となる。
Solaris インストールプログラム
メニュー形式の対話型プログラムで、これを使ってシステムを設定し、Solaris をインストールできる。グラフィックスモニタからインストールする場合、グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) が利用でき、グラフィックスモニター以外からインストールする場合は、キャラクタユーザーインタフェース (CUI) が利用できる。
アップグレードオプション
システムのディスクのうち、最低 1 台がスライス 0 に Solaris 2.x ルートファイルシステムを持っている場合、Solaris インストール時に指定できるオプション。インストールするプログラムにより、Solaris の初期インストールと同じ時間がかかることもある。
エンドユーザシステムサポート
コアソフトウェアグループと一般ユーザーのための推奨ソフトウェアを含むソフトウェアグループで、OpenWindows や DeskSet ソフトウェアが含まれる。
開発者システムサポート
エンドユーザシステムサポートソフトウェアとソフトウェア開発用ライブラリ、インクルードファイル、マニュアルページ、プログラミングツールなどを含むソフトウェアグループ。Solaris にはコンパイラとデバッガは含まれない。
クラスタ
ソフトウェアパッケージの論理グループ。Solaris ソフトウェアは、ソフトウェアグループに分割され、それぞれがクラスタとパッケージで構成されている。不要なクラスタは削除できる。
コア
ソフトウェアグループの 1 つ。システム上で Solaris ソフトウェアをブートし、実行するのに必要な最小ソフトウェアを含む。この中には、いくつかのネットワークソフトウェアとウィンドウ環境の実行に必要なドライバがある。OpenWindows ソフトウェアは含まれない。
自動配置 (Auto-layout)
選択したファイルシステムを取り込み、利用できるすべてのディスク容量を割り当てる Solaris インストールプログラムの機能。「手作業による配置」を参照。
初期オプション
初めてインストールするシステムの場合、Solaris インストールプログラムで提供されるオプション。アップグレード可能なシステムでも指定できるが、初期インストールを選択するとディスクが上書きされる。
シリンダ
各ディスク面の同一円周上にある全トラックが集まったもの。
スライス
連続したブロックで構成されるディスク容量。習慣上、スライス 2 はディスク全体を表す。1 つのディスクは 8 つのスライスに分割できる。ディスクにファイルシステムを作成する前に、ディスクをスライスにフォーマットしなければならない。x86 システム上では、Solaris は 1 つの fdisk パーティションにインストールされ、それをさらにスライスに分割できる。
スワップ容量
現在のプロセスを処理するのに十分なメモリーがシステムにない場合、仮想記憶域として使用されるディスク容量。/swap、または swap ファイルシステムとも呼ぶ。
全体ディストリビューション
Solaris リリース全体を含むソフトウェアグループ。
全体ディストリビューションと OEM
Solaris のリリース全体と OEM 用に追加されたハードウェアサポートからなるソフトウェアグループ。サーバーに Solaris をインストールする時に推奨される。
ソフトウェアグループ
Solaris ソフトウェアのバンドルした論理グループ。Solaris をインストールするときは、コア、エンドユーザシステムサポート、開発者システムサポート、全体ディストリビューションのうちの 1 つを選択する。その中からさらにソフトウェアを追加したり削除したりできる。
ソフトウェアの依存関係 (dependencies)
機能するのに他のパッケージを必要とするパッケージ。
重複スライス
ディスク上で同じ物理シリンダを共用するスライス (物理スライスを結合した論理スライス)。次の例では、slice 0 と 1 は slice 2 と重複している。
slice 0 | ||
slice 1 | ||
slice 2 |
ディスクパーティション
特定のファイルシステムと機能のために予約されているディスクの一部。
ディスクレスクライアント
自分のディスクを持たない、ネットワークに接続されたシステム。したがって、ソフトウェアとファイルの格納はすべてサーバーに依存している。ディスクレスクライアントは、すでにファイルサーバーにインストールされているソフトウェアを使用するため、Solaris インストールプログラムを使う必要がない。
手作業による配置 (Manual Layout)
ディスクの指定や、どのスライスにどのファイルシステムを割り当てるかの指定を手作業で行うこと。
ドメイン
インターネットの階層の一部。管理ファイルを共有するローカルネットワーク上のシステムグループを表す。
ドメイン名
ドメインの名前で、ネームサービスが正しく機能するのに必要となる。インターネットドメイン名は、ピリオドで区切られた構成要素名 (たとえば、tundra.mpk.ca.us) からなる。その構成要素名は、ドメイン名の右側ほどより広い (よりリモートの) 容量を示す。
パーティション
「スライス」または「fdisk パーティション」を参照。
パッケージ
ソフトウェアアプリケーションを形成するファイルとディレクトリの機能グループ。Solaris ソフトウェアはソフトウェアグループに分割され、それぞれがクラスタとパッケージを構成する。
ファイルサーバー
ネットワーク上のシステムに、ソフトウェアとファイルの格納領域を提供するサーバー。
ファイルシステム
ファイルとディレクトリの集まり。論理階層に組み込まれると、情報が編成され、構造化される。
プラットフォーム
Solaris ソフトウェアを実行させるためにシステムが使用する命令セット。i86pc、SUNW、SUN_4_60、IBM_PPS_Model_6040 など。
プロファイル (Profile)
Solaris ソフトウェアをシステムにインストールする方法を定義するテキストファイル。
ホスト名
ネットワーク上の他のシステムが認識している、あるシステムの名前。この名前は、あるドメイン内 (通常、1 つの組織内) のすべてのシステム間で固有でなければならない。文字、数字、マイナス符号 (-) を組み合せて指定できるが、先頭または末尾にマイナス符号は使用できない。
マウント
mount コマンドを実行して、ファイルシステムをアクセス可能にすること。ファイルシステムをマウントするには、ローカルシステムのマウントポイントとマウントするファイルシステム名 (たとえば /usr) が必要。
マウントポイント
ローカルまたはリモートシステムに存在するファイルシステムを、リモートマウントするシステム上のディレクトリ。
この画面では、サーバーからマウントするリモートファイルシステムを指定します。また、マウントをテストして、サーバーが実行中であるかどうかを確認できます。
リモートファイルシステムがマウントされるマウントポイントを指定します。
例 : /marketing
ファイルシステムを提供するサーバーのホスト名を指定します。
例 : sholto
サーバーの IP アドレスが自動的に検出できない場合に指定します。IP アドレスはピリオドで区切られた 4 つの数値です。
例 : 129.221.2.1
このフィールドには、マウントするリモートファイルシステムへのパスを指定します。または、F4 キーを押して、「Server's Exportable File System」画面にアクセスし、その画面でサーバーに登録されているエクスポート可能なファイルシステムのリストからファイルシステムパスを選択できます。選択したファイルシステムパスは、自動的に「Mount Remote File System」画面の File System Path フィールドにコピーされます。
F3 キーを押すと自動的にテストマウントが開始され、サーバーがアクセスできるかどうか、また指定したファイルシステムがマウントできるかどうかを検査します。テストマウントが成功しなかった場合、サーバーが一時的にダウンしていることがあります。その場合は、F5 キーを押し、Solaris ソフトウェアをインストールしたあと、リモートファイルシステムをマウントしていることを確認してください。
この画面では、ファイルシステム上の制限を変更することができます。制限は、自動配置機能が容量の再割り当てをするときにファイルシステムに対して何が実行できて、何ができないかを決定します。
制限を変更する主な目的は、現在より大きな容量を必要とするファイルシステムに十分な空き容量を作成することです。(割り当てられた容量の合計値が必要な容量の合計値より大きくなるようにします。)
制限を指定し、必要とする容量に十分な空き容量を割り当てても、ファイルシステムの再割り当てには限界があるため、自動配置に失敗することがあります。
ファイルシステムに対して、次のような制限を指定することができます。
Fixed (固定)
自動配置機能を使用して、ファイルシステムを変更することはできません。デフォルトでは、現在より大きな容量を必要としないファイルシステムは Fixed (固定) として指定されます。
Changeable (変更可能)
自動配置機能を使用して、ファイルシステムを他の場所に移動し、そのファイルシステムのサイズを変更することができます。この制限は、/etc/vfstab ファイルにマウントされているファイルシステムにのみ有効です。Minumum Size (サイズの最小値) を変更することで、ファイルシステムのサイズを変更できます。
現在より大きな容量を必要とするファイルシステムは、常に Changeable (変更可能) として指定されます。
Movable (移動可能)
自動配置機能を使用して、同一ディスクあるいは異なるディスク間で、ファイルシステムを別のスライスに移動することができますが、サイズは変わりません。この制限は、/etc/vfstab ファイルにマウントされているファイルシステムにのみ有効です。
Available (使用可能)
自動配置機能は、ファイルシステムのすべての容量を使用して、容量を再割り当てします。ファイルシステムの容量は、/etc/vfstab ファイルにマウントされていないため、すべて空き容量とみなされます。
ファイルシステムのデータはすべて失われます。この制限は、/etc/vfstab ファイルにマウントされていないファイルシステムにのみ有効です。
現在よりもさらに大きな容量が必要なファイルシステムと同じディスクに存在するファイルシステムには、Changeable あるいは Movable の制限を指定します。(当該ファイルシステムに隣接するファイルシステムをまず選択します。)
空き容量を共有できるファイルシステムには、Changeable 制限を指定します。
Changeable や Movable 制限の使用は最小限にとどめます。ファイルシステムが移動または変更される場合、ディスクの再区分化を行うために一時的にそのファイルシステム上のユーザーファイルのバックアップが取られるからです。(クライアントサービスおよび Solaris CD イメージはユーザーファイルとみなされます。)
Required Size
ファイルシステムがアップグレードに必要なサイズ
Existing Size
ファイルシステムの現在のサイズ
Free Space
ファイルシステムが含む空き容量
Space Needed
ファイルシステムがアップグレードに必要な追加容量
Minimum Size
アップグレード後の、ファイルシステムの最小サイズ。割り当てられていない容量がそのファイルシステムに追加されると、ファイルシステムのサイズは大きくなります。Chabgeable 制限が指定されていると、この値を増減させてファイルシステムのサイズを変更することができます。
Total Space Needed
すべてのファイルシステムが必要とする容量の合計。
Total Free Space Allocated
配置された空き容量の合計。この容量には、Available (Free Space) と Changeable (Existing Size - Minimum Size) とマークされたファイルシステムからの空き容量が含まれます。
短縮オプションを使用して、ファイルシステムを親ファイルシステムに移動(短縮)し、ファイルシステムの数を減らすことができます。短縮ファイルシステムでは、アップグレードのために現在より大きな容量を必要とするファイルシステムが変わる場合も変わらない場合もあります。
フィルタオプションを使用して、どのファイルシステムをリストに表示させるかを選択することができます。
デフォルトオプションを使用して、制限をすべてデフォルト値に設定し直すことができます。現在より大きな容量を必要とするファイルシステムは Changeable、その他のファイルシステムはすべて Fixed となります。
x86 システム上でブートディスクを変更する場合、リブート前に BIOS の変更が必要です。
Solaris インストールプログラムは、Solaris ソフトウェアをインストールするのに有効なディスクとブートデバイスを、自動的に選択します。そのため、デフォルトでは、必要以上のディスクが選択される場合もあります。
Suggested Minimum と Total Selected フィールドを使用して、選択したディスクの解除が可能かどうか確認してください。
ブートデバイスとは、Solaris ソフトウェアをインストールし、自動的にリブートする主デバイスとして構成されるパーティション、あるいはスライスを指します。ブートデバイスにルート (/) が構成されます。
この画面では、編集するディスクを選択します。
ディスクを編集するには、矢印キーを使って編集したいディスクを反転表示させ、F4 キーを押してカスタマイズします。
「File System and Disk Layout」画面に戻るには、F2 キーを押します。編集したいディスクがリストに表示されない場合、次のようにしてください。
F2 キーを押して「File System and Disk Layout」画面に戻り、F3 キーを押して「Select Disk」画面に戻ります。
バックアップに必要な容量は、容量を再割り当てするために変更あるいは移動しなければならないすべてのファイルシステムをベースにしています。アップグレード開始後に必要となるバックアップ用に次のどちらかのメディアを選択しなくてはなりません。
ローカルファイルシステム
アップグレードされるシステム上のローカルファイルシステムを指定します。アップグレードによって変更されるローカルファイルシステムを指定することはできません。パスは、ディスクスライス用のブロックデバイスパスか、/etc/vfstab ファイルにマウントされているファイルシステムへの絶対パスでなくてはいけません。
ローカルテープ
アップグレードされるシステム上のローカルテープドライブを指定します。パスは、テープドライブ用の文字 (raw) デバイスパスでなくてはいけません。
フロッピーディスク
アップグレードされるシステム上のローカルなフロッピーディスクドライブを指定します。パスは、フロッピーディスクドライブ用のキャラクタ (raw) デバイスパスでなくてはいけません。
リモートファイルシステム (NFS)
リモートシステム上の NFS ファイルシステムを指定します。パスは、リモートシステム (ホスト) の名前または IP アドレス、および NFS ファイルシステムへの絶対パスを含まなくてはいけません。
リモートシステム (rsh)
リモートシェル (rsh) で到達できるリモートシステム上のディレクトリを指定します。アップグレードされるシステムは、リモートシステムの .rhosts ファイルを介してリモートシステムにアクセスできなくてはいけません。パスは、リモートシステム (ホスト) の名前とディレクトリへの絶対パスを含んでいなくてはいけません。ユーザーログイン (ユーザー) が指定されていない場合は、リモートシェルは root で実行されます。
この画面では、(/) ファイルシステムを構成したい位置を、実際のスライスで指定します。
ブートデバイスは、Solaris ソフトウェアをブートするためにまず構成される VTOC スライスです。
システムに Solaris ソフトウェアの複数のバージョンをインストールしてある場合には、どのバージョンの Solaris をアップグレードしたいかを、選択する必要があります。Solaris の各バージョンは、ルートファイルシステムを含む、対応するディスクスライスを持っています。あるバージョンの Solaris を選択した場合、そのルートファイルシステムの /etc/vfstab ファイルにマウントされるファイルシステムが、アップグレードの対象として選択されます。
アップグレードする Solaris バージョンのリストは、OS サーバーが提供するサービスを含みません。OS サーバーをアップグレードする場合、そのサーバーと同じプラットフォーム、および同じプラットフォームグループのクライアント向け OS サービスは、自動的にアップグレードされます。他のクライアントを新しいバージョンの Solaris にアップグレードするには、OS サーバーをアップグレードしてから、server_upgrade コマンドを実行する必要があります。
showmount コマンドを使って、サーバーのエクスポート可能なファイルシステムのリストを表示することができます。