Solaris X Window System 開発ガイド

SPARC: SPARC でサポートされる基準デバイス

BW2

BW2 は、モノクロモニタをサポートする単純な 1 ビットのフレームバッファです。このデバイスのデバイスハンドラは、1 ビットの StaticGray ビジュアルのみをエクスポートします。したがって、これは組み込みデフォルトビジュアルです。サードパーティ製品を含む各種のバスと画面解像度に合わせて、さまざまな BW2 フレームバッファが販売されています。

CG3

CG3 は、SBus システム用の 8 ビットインデックスカラーのダムフレームバッファです。このデバイスのデバイスハンドラは、複数の 8 ビットビジュアル (後述) をエクスポートします。組み込みデフォルトビジュアルは 8 ビット PseudoColor です。

GX ファミリーのデバイス

GX は、2 次元と 3 次元のワイヤフレーム、均一にシェーディングされたポリゴン、全般的なウィンドウシステムの高速化を目的とする 8 ビットインデックスカラー表示アクセラレータです。ウィンドウシステムの高速化は自動的に実行され、その他の高速化機能は Solaris のグラフィックス API を介して指定できます。複数の 8 ビットビジュアルがサポートされ、組み込みデフォルトビジュアルは 8 ビット PseudoColor です。GX は SBus と P4 バス用として提供されます。

GXPlus デバイスは、基本的には SBus システム上のダブルバッファリング機能と画面解像度向上のために使用できるメモリーを GX に追加したようなものです。この GXplus を使用できる場合、SolarisX サーバーは見えない画面領域を使用して X11 ピックスマップを自動的に高速化します。

TC (CG8)

TC デバイスは、2 種類のメモリーバッファ、つまり、1 ビットモノクロと 24 ビットカラーというプレーングループを保有しています。どちらのプレーングループ内でもウィンドウを作成できるので、MPG デバイスです。1 ビットと 24 ビットのすべてのビジュアルがサポートされます。

一部の (以前の) X11 クライアントアプリケーションの中には、カラーフレームバッファが 8 ビットの組み込みデフォルトビジュアルを使用するものと見なし、TC 上でカラー表示しないものがあります。このような結果を防ぐため、組み込みデフォルトビジュアルは 1 ビットの StaticGray です。

TC のプレーングループは、完全に別々なメモリーバッファになっているため、相互に衝突することはありません。OpenWindows では、デフォルト時にこれを利用することにより、1 ビットのウィンドウと 24 ビットのウィンドウが互いに干渉し合わないようにして、システムの性能を向上させます。この動作を「最小の露出」といいます。この動作は、openwin(1)-nominexp オプションを使用すれば無効にできます。このオプションを使用すると、1 ビットのウィンドウと 24 ビットのウィンドウは互いに干渉し合うようになります。

Solaris X サーバーは、可能であれば他の MPG デバイスにも最小のエクスポージャを適用します。これらのデバイスでは、openwin-nominexp オプションを使用してください。


注 -

X プロトコルは、任意にカーソルの構成要素を変形させることができます。システムの性能を全般的に向上させるため、OpenWindows サーバーは常にカーソルを TC の 1 ビットのプレーングループにして描画します。