サイトにある既存のプリンタを含む /etc/printers.conf のマスターファイルを作成すると、次の 2 つの方法で、すべての印刷クライアントが既存のプリンタにアクセスできるようになります。
ネームサービスを使用していない場合は、/etc/printers.conf のマスターファイルをすべての印刷クライアントにコピーします。
ネームサービスを使用している場合は、/etc/printers.conf のマスターファイルを使用して、NIS または NIS+ マスターファイルをロードします。このファイルの情報は、すべての印刷クライアントで利用できるようになります。
NIS マスターサーバーにコピーする /etc/printers.conf ファイルを持つシステムにスーパーユーザーとしてログインします。
そのシステムの /etc/printers.conf ファイルを NIS マスターサーバーの /etc ディレクトリにコピーします。
/usr/lib/print/Makefile.yp を NIS マスターサーバーの /var/yp ディレクトリにコピーします。
NIS マスターサーバーにスーパーユーザーとしてログインします。
このシステム上で、ファイルを処理する方法を指定します。
# make -f /var/yp/makefile -f /var/yp/Makefile.yp printers.conf
-f /var/yp/makefile |
NIS Makefile を指定する |
-f /usr/lib/print/Makefile.yp |
NIS 印刷 Makefile を指定する。これは、両方の Makefile の暗黙ルールや定義済みマクロが連結されることを意味する |
printers.conf |
作成または更新するファイルを指定する |
NIS+ の admin グループのメンバーであることを確認します。次の作業を行うには、適切な特権が必要です。
NIS+ マスターファイルにコピーする /etc/printers.conf ファイルを持つシステムにスーパーユーザーとしてログインします。
システムの /etc/printers.conf ファイルを NIS+ マスターファイルにコピーします。
# fncreate_printer -f /etc/printers.conf thisorgunit/service/printer
このコマンドの入力方法については、『Federated Naming Service Programming Guide』を参照してください。
印刷クライアントに既存のプリンタへのアクセスを与えた後、ユーザーは自分のホームディレクトリにある .printers ファイルにプリンタ別名を設定できます。設定手順については、次の節を参照してください。
プリンタ情報をカスタマイズする必要がなければ、ユーザーのホームディレクトリに .printers ファイルを設定する必要はありません。しかし、.printers ファイルは、ユーザーが独自のカスタムプリンタ別名を設定できる場所です。別名 _default を使用すれば、デフォルトのプリンタを設定できます。また、特殊別名 _all を設定すれば、印刷要求を取り消したりプリンタの情報をチェックしたりするときの対象となるプリンタのリストを定義できます。
LP コマンドは、ネームサービスをチェックする前に、ユーザーのホームディレクトリにプリンタ構成情報があるかどうかをチェックすることを覚えておいてください。つまり、ユーザーのプリンタ構成ファイルを設定することによって、ネームサービスの共有情報ではなく、カスタムプリンタ情報を使用できます。
.printers ファイルの詳細は、printers(4) のマニュアルページを参照してください。
スーパーユーザーとしてシステムにログインします。
任意のエディタで、.printers ファイルをユーザーのホームディレクトリに作成します。
(省略可能) _default 別名を設定して、特定のプリンタをデフォルトプリンタに指定します。次の例に示すようなエントリを使用します。
_default printer_name
(省略可能) _all 別名を設定して、印刷要求を取り消したりプリンタの状態をチェックしたりするときの対象となるプリンタを定義します。次の例に示すようなエントリを使用します。
_all printer1 printer2 printer3
そのファイルを .printers として保存します。