Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

ディスクの割り当て

ディスクの割り当て機能を使用することにより、システム管理者は、各ユーザーが使用できるディスク容量と i ノード数 (おおよそのファイル数に該当) を制限して UFS ファイルシステムを制御できます。これは特にユーザーのホームディレクトリがあるファイルシステム上で効果があります。(これにより公開ファイルシステムと /tmp ファイルシステムにはディスクが十分割り当てられないことがあります。)

割り当てを設定する一般的な手順は次のとおりです。

  1. いくつかのコマンドを使用してファイルシステムにディスク割り当てを決め、システムがリブートし、そのファイルシステムがマウントされるたびに割り当てを確認することができます。/etc/vfstab ファイルにエントリを追加し、また、そのファイルシステムの一番上のディレクトリに quotas ファイルを作成する必要があります。

  2. まず 1 人のユーザー用に割り当てを設定し、それを他のユーザー用にコピーします。

  3. 割り当てが有効になる前に、他のコマンドが現在のディスクの使用状態をチェックし、競合していないかどうかを確認します。

  4. 最後に、コマンドは 1 つ以上のファイルシステムでの割り当てを有効にします。

以上の手順により、あるファイルシステムがマウントされるたびに、そのファイルシステムのディスク割り当てが有効になるように設定できます。詳細は、第 20 章「ディスク割り当ての管理」を参照してください。

一度設定しても、割り当てを変更して、ユーザーが使用できるディスク容量と i ノード数を調整できます。また、システムに変更が必要な場合は、それに合わせて割り当てを追加または削除できます。割り当ての変更、割り当てを超えてもかまわない時間の長さの設定、各割り当てを無効または削除する方法などについては、「割り当ての変更と削除」を参照してください。

ディスク割り当てを監視できます。割り当てコマンドを使用することによりシステム管理者は、ファイルシステムでの割り当てを表示したり、割り当てを超えて使用しているユーザーを検索したりできます。これらのコマンドの使用方法については、「割り当てのチェック」を参照してください。